全国の主要家電量販店・ネットショップから実売データを毎日集計しているPOSデータベース「BCNランキング」。最新の9月のデータで注目を集めていたのはデジタルオーディオプレーヤー(DAP)だ。
ウォークマンを擁するソニーが51カ月連続で首位を獲得してきていたのだが、ついに首位交代。今回はそんなDAPの最新データをアナリストの解説とともに振り返ってみよう。

●51カ月連続首位が途切れる グリーンハウスが初の首位に
 ソニーは2022年6月から51カ月連続で月間首位を獲得してきた。なお、2022年5月はアップルが首位となっており、これはiPod touchが終売することを受けた駆け込み需要の影響だ。そこを除けば、2014年11月から約12年間“ほぼ”首位を守り続けていたことになる。
 そして、2026年9月に新たに首位に躍り出たのはグリーンハウスだ。詳しいメーカー別シェアを見てみると、グリーンハウスは44.3%でトップ。初の首位獲得となった。続くソニーは28.5%。3位にはFiiO(18.8%)がつけ、4位がHiby(5.1%)、5位がShanLing(1.5%)。FiiOやHibyも音質やデザインにこだわったDAPをいくつか発売しており、これらも注目メーカーだ。
【第3位】ソニー ウォークマンAシリーズ「NW-A306」
 さて、具体的にどの製品が最も売れたのか、販売台数順に見ていく。
3位となったのは、ソニーのウォークマンAシリーズ「NW-A306」。NW-A300シリーズの32GBモデルだ。
 Android搭載・Wi-Fi対応で、ストリーミングサービスやダウンロード楽曲を高音質で楽しめる。独自のフルデジタルアンプ「S-Master HX」やリアルタイムアップスケール機能「DSEE Ultimate」を搭載し、有線・ワイヤレスの両方で高音質再生に対応している。
【第2位】グリーンハウス「GH-KANAUBS16」
 2位は、今回メーカー別シェアで首位となったグリーンハウスの「GH-KANAUBS16」だ。16GBの内蔵メモリーを搭載し、microSD/microSDHCカード(最大32GB)による容量拡張にも対応し、FMラジオ録音、ワイドFM、最長73時間のボイスレコーダー機能も搭載している。
 希望小売価格は6080円と、ウォークマンと比較するとかなり安く、気軽に購入できる製品と言えるだろう。
【第1位】グリーンハウス「GH-KANABTS16」
 トップを獲得したのは、グリーンハウス「GH-KANABTS16」。2位のGH-KANAUBS16とは、FMラジオ録音や外部メモリーへの対応など、共通点も多いが、こちらは1.8インチのカラー液晶を採用しており、Bluetooth対応なのでワイヤレスイヤホンでも音楽を楽しむことができる。
 希望小売価格は8580円と、やはりこちらもウォークマンと比較すると手を出しやすい価格帯だ。販売数量シェアでは、この製品だけで全体の26.7%を占めていた。
●【アナリストの視点】グリーンハウスのシンプルさが好感触か
 今回のデータについてBCN総研の大嶋敬太アナリストは「上位2製品とウォークマンでは少しターゲット層が異なる」としている。

 ウォークマンはハイレゾ音源に対応するなど、どちらかというと、音質や機能にこだわるユーザーがターゲットの製品だ。
 一方で、グリーンハウスの2製品は、シンプルな機能と操作感が特徴の一つ。大嶋氏は「そのシンプルさが、逆に支持を得ているのではないか」と分析する。
 現状、DAP市場はスマートフォンの普及などにより縮小傾向。ただ、作業中に音楽を聴きたくても、スマホだとついつい別の操作をしてしまったり、スマホ自体の充電が気になるという人もいる。そうした人にとっては、逆にこのシンプルさが支持を得やすいのではとのこと。
 なお、ウォークマンについては11月27日に、「WM1シリーズ」2機種と「ZXシリーズ」1機種の計3機種が発売予定。実勢価格は20万円台からの見込みとなっており、こちらの動き次第では、今後の順位も変動する可能性がある。
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