誰もがうらやむシンデレラ・ストーリーを歩み続ける少女の名は、広瀬すず。
映画『怒り』での今までにない「強敵」との戦いを経て、彼女はまた一回り成長した。
そして次に広瀬すずは、何と戦い、何を求めるのか? いよいよ最終回!写真を拡大
これまでの公開回もチェック!
【第1回】「芸能界って美人さんばっかりなのに…!」
【第2回】「なんで目の前に綾瀬はるかさんが…!」
【第3回】「私、負けるのが嫌いだ!」
【第4回】「心がぐちゃぐちゃにされるよって聞いて…」
『怒り』と『四月は君の嘘』
両極端な役柄を演じて…
——そして、最新主演作である『四月は君の嘘』は、同じく現在公開中の映画『怒り』のすぐあとに撮影されました。
広瀬 2週間くらい開きましたけど、『怒り』とは180度違う大変さで戸惑いました。本当に有名な作品なので、『ちはやふる』以上に苦しんで。それに、この物語には大きな〝嘘〟と〝強い想い〟があるから、そこはすごく考えました……。そういう意味では、『ちはやふる』よりも、ものすごく悩みました。『怒り』とは全然違う苦しみですね。
——ちなみに、すずさんは自分の出た映画を映画館で観に行くとか。
広瀬 行きますね。まず、本当に上映されてることに実感するっていうのと、「お客さんがどこで面白いと思ってるのか?」っていう確認ですね。『ちはやふる』はコメディタッチが多かったので、どこで笑ってるのか、自分ではわからなくて。試写で見ても、来ている方って、あまり笑わないんですよ。
ーーなるほど。
広瀬 どういう人に届くのかなって思うし。涙されてたらわかるじゃないですか。やっぱり、ひとりの人に届いたっていう実感が嬉しくて……。やっぱり、試写での1回目では、全体の世界観を見たいなって思うし。お客さんの反応も見たい。でも、他の役者さんもそうだと思うんですけど、「あの部分は、どうなってるのかな?」みたいなところの確認もしたくなるじゃないですか。だいたい1回じゃ我慢できないです。

稀代の冒険譚の中、彼女が
次に「戦う」相手とはーー?
——さて、駆け足で振り返ってきた広瀬すずの冒険ですが、ずっと「こうなりたい自分。でもうまくいかない」って、悩んでる印象があります。
広瀬 そうかもしれないです(笑)。
——冒険は楽しいですか?
広瀬 楽しいです。しんどくはないです。でも、楽しいんですけど、「絶対に負けたくない」って思っちゃいます。他人にも、自分にも。かるたとか、バイオリンとか、サッカーとか。こないだはチアダンスもやったんですけど(注※1)、作品のために覚えることって、すごく難しいんです。でも完璧主義っていうのもあって、「ここで終わらせる自分が許せない」って思っちゃう。もっと言えば、感情的なシーンの前に「これから泣く」って思うと、「え? これから泣こうって準備してんじゃん!」って、腹が立つんです。
——え? なんで? 別にいいでしょ。
広瀬 「その場のセリフと空間があれば、その役になってるんだったら涙はあふれるでしょ?」って、自分の中で考えがあって。……だから、そうなれる力のある人は、尊敬しますし、羨ましいです。普通に嫉妬し、刺激的ですけど、やっぱり悔しいから。……もっと〝力〟が欲しい……。
——……力! 本当に「強くなりたい!」…孫悟空風に言うなら「もっと強ぇヤツと戦いてぇぞ!」って思うんですね。では、最後の質問。主人公・広瀬すずは、次に何と戦いたいですか?
広瀬 わからないです。でも、どんな相手が来ても、絶対に立っていようって思います。お芝居の世界って、未知すぎて、何があるのかわからないんです。わかるのは、自分が立っている場所だけだなって思うので。だから倒れないでいたい。
——主人公の戦いは、まだ続くんですね。
広瀬 そうですね(笑)。もっと、何があるのかを知りたいから。
このロングインタビューのダイジェスト版は、
8月24日(水)発売の『ストリートジャック』10月号でも読めます!
(注)
※1 チアダンスもやったんですけど
2017年の春公開の映画『チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~』(河合勇人監督)のこと。この作品でも、「広瀬すず、めっちゃ練習していたらしい」と話題に。
映画『怒り』
9月17日(土)より全国東宝系にてロードショー!

日本を代表する豪華俳優陣で挑む、新たな傑作!
八王子で起こった夫婦殺人事件から一年後。千葉、東京、沖縄、それぞれに現れた前歴不詳の3人の男の中に、逃亡を続ける殺人犯はいるのか? 広瀬は男の一人である田中(森山)に無人島で遭遇する、沖縄の女子高生・泉を熱演している。監督・脚本:李相日 原作:吉田修一(中央公論新社刊) 出演:渡辺 謙、森山未來、松山ケンイチ、綾野 剛、広瀬すず他 配給:東宝
詳しくはホームページをチェック! http://www.ikari-movie.com/
映画『四月は君の嘘』
全国東宝系にて絶賛公開中!

一つの嘘が奇跡を起こす、切ないラブストーリー
母の死を境にピアノが弾けなくなった天才ピアニスト・有馬公生(山﨑)はある日、ヴァイオリニスト・宮園かおり(広瀬)に出会う。勝気で奔放だが、自由で楽しげに演奏する彼女に惹かれていく公生。しかし彼女はある秘密を抱えておりーー。監督:新城穀彦 原作:新川直司(講談社「月刊少年マガジン」所載) 出演:広瀬すず、山﨑賢人、石井杏奈、中川大志他 配給:東宝
詳しくはホームページをチェック! http://kimiuso-movie.jp/
Profile
広瀬すず
1998年6月19日生まれ、静岡県出身。ドラマや映画、CMに多数出演する傍ら、雑誌『Seventeen』専属モデルとしても活躍。TFM『SCHOOL OF LOCK! ~GIRL LOCKS!~』(毎月第2週担当/月~木22:15~)ではラジオのレギュラーパーソナリティも務めている。