テレビや雑誌、ポスターなどでチョイチョイ登場する乃木坂46が可愛い耳のカチューシャをつけて宣伝しているアレ。一度聞いたら頭ん中でリフレインする「マウス♪ マウス♪ パソコンマウス♪」という耳障りな毒電波も心地いい。
最近ではYouTubeで爆笑モノCMも流しているので、気になった方も多いことだろう。
そう! 彼女たちが着けているのは、ねずみ耳! つまりマウスなのである! その名もマウスコンピューター(以下、マウス)のパソコン(PC)のCMだ。
マウスが販売しているPCは、ビジネス用のノートPCをはじめ、ゲーマーやクリエイター向けのハイエンドデスクトップPCまで幅広い。いわば富士通やNECなどと並ぶ、日本のPCメーカーなのだが「よし! マウスのPCを買おう!」という人は多くない。
なぜならCMは知っているけど、会社の中身を知らない人が多いから。なので安さで選ぶと海外勢のASUSやHP、レノボに手を出してしまうという人が非常に多い。そんな事情を察してか、マウスがその生産拠点の長野県は飯山工場を、余すところなく見せてくださるということで、さっそくお邪魔してきた。
そこにはマウスのオススメする「レディメイド」製品のラインから、細かなパーツまでカスタマイズできる「オーダーメイド」製品まで、1台1台を丁寧につくり、動作検査を全量行う品質重視のマウスの姿勢を見た。
Windows 10への乗り換えは余裕を持たないと、動かないアプリで頭を抱えることに! Windows 8やWindows 10が発売されてからすでに何年も経過するが、ウェブ分析会社のネットアプリケーションの調べによれば、2019年5月現在のOSのシェアは以下の通りになっている。
Windows 10への移行は進んでいるものの、あと(無料期間として)半年しかサポート期間がないWindows 7を使っているユーザーが35%以上も残っているのだ。その原因はおもに3つ。
・多数派のWindows XPからの乗り換えがほとんどWindows 7にシフトした
・Windows 8の評判が悪く、あえてWindows 7にダウングレードする人が続出
・Windows 8移行の操作性に戸惑う上級ユーザーの多くが、Windows 7をそのまま使い続けている
一般的に言われているように、Windows 10に乗り換えないとウィルスなどの危機にさらされるということはあまりない。
だからサポート打ち切り直前で乗り換えると、イザというときに使えないアプリなどが出たり、操作性に戸惑ったりで、仕事や勉強に支障をきたしやすいのだ。そこであと半年の余裕がある時点で、Windows 10に切り替えて、今まで使っていたアプリを全部引越し、うまく動かないものは新しいものや代替え品に差し替えていくようにすることをオススメする。
これがパソコンの製造工場! マウス飯山工場デスクトップPCは、処理の要となるCPUやメモリ、3Dゲームの表示や演算をするグラフィックボード、これらをまとめるマザーボードなどを組み合わせて、ひとつのケースに入れてパソコンにする。実はノートPCもほぼ同じで、100%自社生産としている会社はなく、デスクトップと同じように部品をいろいろ組み合わせることで、個性あるPCをつくっている。
マウスの場合は、高速な計算とグラフィックの処理が要求されるゲーム用PC「G-Tune(ジーチューン)」、色の再現性や画像・動画編集に最適な「DAIV(ダイブ)」、ビジネス向けの「MmousePro」に分かれているので、通販ながら自分に最適なパソコンを選べる。また個人用のノートPCなら、ネット・メール閲覧用が4万円台から。会社でメインマシンとして使うならOfficeがセットになった10万円を切るノートなども用意されている。
【注文】
注文はすべてこの紙から始まる。非常にアナログだが、唯一無二の注文表にはバーコードが記載され、データベースとの紐付けがなされている。
【サプライヤーから調達した部品の品質管理】
トラックが横付けできるヤードの横にビニールで仕切られた部屋がある。ここはすべての部品の品質管理をするセクションで、必ず部品には仕様書が添付され、納品物と一致しているかが確認される。
【部品のピッキング】
製造に必要な部品はコンテナに集約され製造ラインに回される。取り違えがないようにラックにランプが付いていたり、ダブルチェックでシステムにシリアル番号を登録するなどの策が取られている。
こうしてピッキングしたパーツは、シリアルまで管理されるので、万が一不良が出た場合に、いつ、どのラインで、どの担当が、どこから仕入れた部品が問題だったのか? などが、即時トレースできるようになっている。
【セル生産方式で一人の担当が最後までつくり上げる】
オススメのレディメイドから、何から何までカスタマイズできるオーダーメイドまで対応できるマウスのパソコンは、多品種少量生産の極み。しかもパソコンの販売台数にはバラツキがあるので、それにも対応できなければならない。
そこでマウスでは、ライン生産方式ではなく、セル生産方式。1人の担当者が最後までつくる方式を取っている。しかし、なにもかも1人でやらなければならないので、覚えることが多く、高い技術が求められるため、担当者の技量を均一化するシステムも構築している。
【全量検査~添付品ピッキング】
マウスのパソコンは、すべて出荷前に全量検査される。しかもその検査プログラムは多岐にわたり、ただ単に動作するのを確認するだけでなく、数時間掛けて詳細な自動検査をするほか、高負荷をかけた状態でも安定して動作するかも確認している。
【パッキング~出荷】
最後は箱詰めと出荷だ。こうしてマウスのPCは、レディメイドで翌日、オーダーメイドでも3日で出荷される脅威のスピードを誇る。
お買い得の国産PCならではの手厚いサポートも魅力このような多品種少量生産で、担当者が丁寧に1台1台つくり上げていくPCながら、レディメイドPC(一部例外あり)は13時まで注文すれば翌日発送が可能。つまり2日後には手に入るという点も注目だ。大抵は1週間程度、混雑時期だと2週間(国内大手の場合は数カ月)かかる場合もある。
さらに万が一の故障時の対応も素早い。PCがセンターに到着、もしくは直営店に持ち込んでから、およそ96時間以内の返却を謳っている。つまりおよそ4日間という速さだ。急いでいるときに壊れがちなPCだけに、これは大きな安心につながるだろう。
また電話でのサポートも365日24時間体制を取っている。パソコンを安く購入しようしようとすると、つい量販店で購入できる海外製を選んでしまいがちだが、国産の通販という選択肢も視野に入れてみてはどうだろう?
(文=藤山哲人/体当たり家電ライター)