1997年から続くエンターテインメント番組『SASUKE』(TBS系)は、ハードな障害物に立が立ち並ぶ4つのステージがウリで、それらの制覇を目指す100人の挑戦者が奮闘する様子が高い人気を誇る。今となっては数少なくなった、視聴者も参加できるスポーツ番組だ。
『SASUKE』は去年に続き、大みそかに『SASUKE NINJA WARRIOR 2019』として放送される。TBSは21日、同番組に出演予定のジャニーズWEST・濱田崇裕が、セットの視察・体験をしていたところ、左足を骨折したと発表した。
TBSは「この競技は過去5回実施しており、今回の事前のシミュレーションを行い、安全に最新の注意を払っておりましたが、濱田さんに怪我をさせてしまい、大変申し訳なく思っております」と謝罪コメントを発表した。
だが、『SASUKE』は参加者に体験させることなく、全員が本番一発勝負する“ガチンコ”という前提だ。これまで常連の参加者たちも、練習なしで本番に臨む難しさを口にしてきた。そのため、自宅や職場などにSASUKEのステージを模したセットを構築してトレーニングを積む人もいる。それにもかかわらず、濱田には練習する機会が与えられているのは不公平ではないか、と指摘する声が上がっている。
そこでBusiness Journal編集部はTBS広報に、なぜ濱田が特別扱いされているのかを聞いた。
「『SASUKE』の参加者は収録当日、一通りコースを見て回ることはできますが、本番より前に体験することはできません。ただ、一般参加の方とタレントの方では事情が異なります。一般参加では、十分にトレーニングをされたり、運動能力が優れていると思われる方の参加を前提にしており、そのような基準で選考を行っています。しかし、今回の濱田さんのように、こちらから出演を依頼している芸能人の方々は、運動能力などを基準にしているわけではないので、挑戦するか否かを判断していただく機会として、視察・体験をしていただいています」
つまり、濱田だけが特別扱いされているわけではなく、基本的にタレントたちには体験する機会が与えられているというわけだ。
濱田は、2枚立てられたアクリル板の間を両手・両足で突っ張りながら、1.8mの高さからレールに沿って下っていく「ウイングスライダー」を体験中、着地地点に敷かれたウレタンマットに着地した際、左足首付近をひねり骨折した。
『SASUKE』のコース上は、落下した際の怪我防止のために柔らかいウレタンマットや池などがあるが、それでもこのような事故が起こり得る。参加者たちは怪我をしないように細心の注意を払いつつ、思いっきりチャレンジしてほしい。
(文=編集部)