1月22日に発売された乃木坂46の生田絵梨花のセカンド写真集『インターミッション』(講談社)が、爆発的に売れている。発売から約1カ月で3度目の増刷が決定し、累計発行部数は30万部となった(売上ベースでも2月22日時点で23.3万部/オリコン調べ)。
そんな生田絵梨花の写真集と同時期、2月3日に発売されたのが、橋本環奈のセカンド写真集『NATUREL』(講談社)だ。オリコンの週間写真集ランキングによると、発売初週の推定売上部数は8560部でランキング3位、2週目は7526部で2位となっている。写真集が売れない今の時代にあっては、十分すぎるほどの売上部数だが、生田の写真集に比べると、どう見ても見劣りしてしまうのもまた事実。昨年10月クールに放送されヒットした『今日から俺は!!』(日本テレビ系)に出演するなど、ドラマや映画で大活躍している人気若手女優としては、少々物足りないような気もする。
「そもそも橋本環奈のファン層は、あまりお金を使わないといわれています。知名度や人気のわりに写真集がそれほど売れないのは、ファンのあり方にその要因があるのではないでしょうか」(出版関係者)
●一気に売れたために、“お金を落とすファン”が少ない?
橋本環奈の人気に火が着いたのは、当時の2ちゃんねる(現・5ちゃんねる)に投稿された1枚の写真がきっかけ。福岡の地方アイドルグループ「Rev. from DVL」のメンバーとしてパフォーマンスしているところを撮影したその写真が、“あまりにもかわいすぎる”ということで、「1000年に1人の逸材」などとしてネット上で拡散した。
その後、ネット上での盛り上がりを知った大手マスコミがこぞって取り上げたことで、橋本環奈はまたたく間にスターダムを駆け上がっていくこととなる。
「通常のアイドルグループであれば、地道にCDをリリースし、ライブを行い、握手会などでファンと触れ合いながら、少しずつ人気を拡大していくものです。いわば、CDを買ってくれたり、握手会に参加してくれたりする“お金を落としてくれるファン”を増やしていくことが、通常の『アイドルの売れ方』なんです。
しかし橋本環奈の場合、1枚の画像から一気にメディアに躍り出たがゆえに、アイドルが売れていくそうした一般的なプロセスが省かれてしまった。結果的に橋本には、“お金を落としてくれるファン”があまりついておらず、関連商品がなかなか売れないんです。そういった事情が、写真集の売れ行きにも影響を与えているのではないでしょうか」(前出・出版関係者)
●実は地道に握手をこなしている乃木坂46
白石麻衣や生田絵梨花は乃木坂46のメンバーとしてメディアで大活躍をしているが、その一方で、デビュー当時から握手会などを重ねている。
「白石も生田も現時点では大スターではありますが、握手会などで地道にファンを増やしてきたというベースがある。そういったファンたちは、日常的にCDを購入したりコンサートに行ったりなど、白石や生田に対して日々お金を使っているわけで、写真集を買うことに対するハードルも、非常に低いはず。
その一方で橋本環奈のファンは、基本的にお金を使わず応援している人が多く、写真集購入のハードルは高い。このようなファン層の違いが、乃木坂46のメンバーたちと橋本環奈の写真集売上に反映されているのではないかと思います」(前出・出版関係者)
表面上は似たように人気があるタレントであっても、どういった経緯で人気を獲得し、どういった層のファンがついているかで、関連商品の売上は大きく異なる。タレントを評価する場合は、その“ファン層”をしっかりと把握する必要があるのだ。
(文=編集部)