「花の中三トリオ」で知られる森昌子が先月26日、芸能界引退を発表。同28日に会見を行った。
1986年に演歌歌手の森進一と結婚したのを機に1度引退し、2005年に離婚。翌06年に20年ぶりに芸能界へ復帰し、今回で2度目の引退を迎えることになるが、先月28日の会見について芸能関係者の間では、「あの会見は必要だったのか?」と疑問の声があがっているという。
「山口百恵さん、桜田淳子さんと一時代を築いた人ですから、所属するキングレコードの狭い会議室にテレビ局、週刊誌やスポーツ紙、一般紙までも各メディアが集結し、注目度の高さがうかがえました。しかし、その日の夜、俳優の萩原健一さんの訃報が入ってきたため、森さんの引退会見はすっかりニュース性が薄まってしまいました」(テレビ局関係者)
そんな森の人気絶頂だったアイドル時代をよく知るベテランスポーツ紙関係者はいう。
「森と同世代やそれより上の団塊世代の人たちには、いまだに高い人気があります。地方公演は何年も先のスケジュールがぎっしり詰まってしまう。もう十分働いたからいいでしょう。87歳になるお母さんと過ごす時間も欲しいようです。
ただ、彼女のことで一つひっかかるのは、復帰に際して最大限協力してくれた古巣のホリプロをすぐに去って独立してしまったことですね。スケジュール管理などの問題もあったようです。アイドル時代はこき使われたかもしれませんが、結局は自由にやりたいのでしょう。現在身近なところで働いてくれているスタッフも仕事を失くすことになるわけですが、そういうスタッフのことはどう考えているのでしょうか」
また、前出と別のテレビ局関係者も言う。
「本人もさんざん会見中に言っていましたが、やはり業界内では“身勝手だ”という声が多いのも事実です。結婚して引退した時も、離婚して復帰した時も全部自分の都合ですよね。そして今回の引退と、ファンあってこそ仕事がある芸能人の行動としては、はたしてどうなのか。稼ぐだけ稼いで、残りの人生はのんびりしたいので、もう仕事はしませんとはっきり言っているわけですから。
もう一つ会見で気になったのは、森さんの長男で世界的に人気のあるロックバンド『ONE OK ROCK』のボーカル、TAKAについてです。森さんは息子たちにメールで引退を報告したことは話しましたが、それ以上のリップサービスはしてくれませんでした。集まったマスコミ的には、もっと話してほしかったんですけどね」
もっとも、これについては別のテレビ局関係者は、こう森を擁護する。
「息子について聞かれても嫌な態度をとるわけでもなく、森さんなりにリップサービスしていたと思いますよ。元夫の森進一さんの話も出ましたけど、決して不快な表情は見せませんでした。元気なうちに次の世代にバトンタッチするのは、彼女なりの美学だと思います」
残りの芸能活動で、ファンに多くものを与えてほしいものだ。
(文=編集部)