中条あやみ水川あさみがW主演する連続テレビドラマ『白衣の戦士!』(日本テレビ系)が4月10日にスタートし、初回の平均視聴率は10.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)だった。

 同作は“元ヤン”の新米看護師・立花はるか(中条)と婚活中の先輩看護師・三原夏美(水川)が、仕事に恋に悪戦苦闘しつつ成長していく“お仕事コメディドラマ”。

彼女たちが働くのは四季総合病院で、はるかと同じく新米看護師の斎藤光(ジャニーズWEST小瀧望)や、光を指導する先輩看護師・小野貴子(鈴木紗理奈)に、主任看護師の村上真由(片瀬那奈)、さらに外科病棟の看護師長・本城昭之(沢村一樹)や外科医・柳楽圭一郎(安田顕)などが登場する。

 第1話から、やる気が空回って失敗しまくり、夏美から叱られてばかりのはるか。しっかり者の光を勝手にライバル視しながらも、元ヤンならではの根性で前向きに働く中、腸閉塞の入院患者・細川潤也(鈴木仁)を担当することに。しかし、潤也は高校生なのに喫煙しようとしたり、柳楽の指示を無視して固形物を食べようとしたりと問題行動ばかり起こし、その都度はるかが“シメて”いた。

 一方ではるかは、潤也の反抗的な態度の原因が面会に来ない母の智子(富田靖子)にあるのではないかと考える。そこで智子の職場へと乗り込んだ結果、はるかは母の“息子への思い”を知るが、その矢先に潤也が病院を抜け出してしまう……という内容だった。

 同ドラマは初回の数字こそ良かったものの、インターネット上の評価は散々だ。まず目立つのは、中条の演技に対する辛らつな意見。モデル出身の中条は抜群のルックス&スタイルでファンも多いはずだが、「女優業はやめたほうがいい」「CM出演がギリギリ。中条は、できれば静止画で見たい」といった言われよう。ちなみに、中条にとって連ドラ主演はこれが初めてだが、映画では主演も経験済み。ただ、昨年12月に公開したSexy Zone・中島健人とのW主演映画『ニセコイ』(東宝)は全国映画動員ランキング(興行通信社発表)で初登場9位、最終的な興行収入は5.4億円といわれ、“記録的な大コケ”と報じられていた。


 一方、『白衣の戦士!』で中条とタッグを組む水川も“数字を持っていない女優”なのかもしれない。そもそも、水川が民放地上波の連ドラ主演を務めるのは2014年の『東京スカーレット~警視庁NS係』(TBS系)以来で、同ドラマの全話平均視聴率は6.5%だった。

 それでも、水川の演技面に対する批判は少ないようだし、毎年なんらかの連ドラには出演しているのだが、15年に出演した『ゴーストライター』(フジテレビ系)は同8.6%、16年の『わたしを離さないで』(TBS系)は同6.8%、17年4月期の『人は見た目が100パーセント』(フジテレビ系)が同6.4%で、同年7月期の『僕たちがやりました』(同)は同6.1%、同年10月期『民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~』(同)が同6.7%、そして今年1月期に出演した『スキャンダル専門弁護士 QUEEN』(同)も同6.8%だった。

 まぁ、基本的にフジの連ドラに“ハズレ”が多いことは否めないけれど、水川自身も若手女優の中条を支えられるほどの数字は持っていないのではないか。

 とはいえ、『白衣の戦士!』のコミカルな雰囲気に水川のカラッとした雰囲気は合っているし、中条も『ニセコイ』で鍛えた変顔を披露するなど、がんばってはいると思う。しかし、それはそれで「『ナースのお仕事』に似ている」というネットユーザーの指摘につながっている。1996年から放送されている連ドラ『ナースのお仕事』シリーズ(同)は、観月ありさ松下由樹による“新人×先輩”の看護師ドラマで、『白衣の戦士!』は情報解禁時から「『ナースのお仕事』のパクリかよ」と言われていた。

 せめて、初回でそのイメージを払拭できればよかったものの、ネット上では結局「やっぱり同じだね」「しかも『ナースのお仕事』のほうがおもしろい。『白衣の戦士!』は見なくていいや」などと見切りをつけられてしまっている。

 何も考えずに見る分にはちょうど良さそうな気もするが、最終的に“初回が最高視聴率”となる可能性は高そうだ。
(文=美神サチコ/コラムニスト)

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