日本時間20日、米コロラド州デンバーで行われたロッキーズ対ドジャースの一戦は、9-6で地元ロッキーズが勝利。前夜に続く逆転負けを喫したドジャースは、シーズン21試合目にして初の連敗となった。
ロッキーズといえば、2023年から3年連続で100敗以上を記録している再建中のチームで、今季も開幕から苦戦中。ドジャースは21日に行われた4戦目こそ投打で圧倒して勝利を収めたが、スイープも視界に入っていた相手だけに、4連戦で勝ち越せなかったことに対して憤っているファンも多いだろう。
「5回は投げ切って…」ロバーツ監督から苦言も
当然、ドジャースファンの怒りの矛先は、20日の先発マウンドに上がった佐々木にも向かった。今季4試合目の登板となった佐々木は、序盤の3回まで2安打無失点と安定した投球を披露した。しかし、3点目の援護をもらった直後の4回裏に1点を与えると、勝利投手の権利が懸かった5回に崩れて3失点KO。奪三振数は今季最少の2個と、終わってみれば佐々木らしからぬ投球に終始した。
この試合は黒星こそつかなかったが、佐々木はこれで0勝2敗、防御率6.11。選手層の厚いドジャースだけに、いつマイナー行きを命じられてもおかしくない数字が並ぶが、指揮官の信頼はまだ失墜していないようだ。
「ロウキは序盤からアウトを奪って、効率的なピッチングを見せてくれたと思う」
試合後、デーブ・ロバーツ監督は佐々木の投球にそうコメント。「これまでの登板に比べても、効率的な投球をしてくれていた。ゴロでもフライでもアウトを取れていた」と佐々木の投球内容を改めて評価しつつも、「5回は投げ切ってほしかった」と苦言も忘れなかった。
しかし、ある意味で過保護ともいえるロバーツ監督の発言には現地のファンから批判が殺到。SNS上には「2ヶ月間はマイナーで調整してくれ」「佐々木が先発した4試合中3試合でドジャースは負けているんだ。監督は目を覚ましてくれ」など、辛辣な意見が多く並んだ。
“2巡目で崩れる”数字が示す「リリーフ転向」の有効性
さらに「彼は先発すべきじゃない」「ロウキはリリーフだ」など、佐々木を先発で起用しつづけているロバーツ監督の采配にも疑問の声が飛び交っている。実際、今季の佐々木のイニング別成績を見ると、そんなファンの声もあながち間違っているとはいえない。
佐々木は今季、2回までの防御率は0.00。4試合合計8イニングを投げていまだ失点を許していない。一方で、3回以降は9回2/3を投げて12失点(自責点12)で、防御率はなんと11.17。相手打線の2巡目を迎えるタイミングで大きく崩れていることがわかる。
つまり、リリーフとして1~2イニング限定ならしっかり抑えてくれるのではないかというのが多くのファンの率直な気持ちであり、願いなのだろう。
昨季の佐々木は、右肩のインピンジメント症候群から復帰後はリリーフに回って好投。ポストシーズンでは抑えとして9回を任された試合もあった。
160キロを超える速球と落差の大きいスプリットを持つ佐々木は、タイプ的に、まさにリリーフ向き。
新守護神ディアスのIL入りで配置転換に現実味?
さらにドジャースとしても、佐々木を配置転換せざるを得ない状況に陥るかもしれない。奇しくもこの日のドジャースは救援陣が大乱調。4番手でマウンドに上がったブレーク・トライネンが1死も奪えず3失点で逆転を許すと、6番手エドウィン・ディアスも打者4人から3安打、1四球、3失点。ドジャースの新旧守護神がそろって大炎上した。
特に今季新たに加入したディアスは中8日空けての登板で、球速も大幅に低下。試合後、指揮官は「しばらく投げていなかったことによるものだと願っている」と話したが、翌21日は右肘の負傷で負傷者リスト(IL)に入り、手術を行う見通しであることが発表された。これにより新守護神の長期離脱が確実視されている。
ロバーツ監督の決断は…
果たしてロバーツ監督はいつまで佐々木の先発起用にこだわるのか。4~5回を投げ切ることができない投手に大事な先発マウンドを託す理由は日に日に少なくなっている。もし佐々木の先発にこだわるのであれば、少なくとも1ヶ月はマイナーで調整させるべきだろう。その一方で、数字が示す通り、昨季も一定の成功を収めたリリーフ投手として数試合投げさせてみるのが最も理にかなっている選択肢のはず。
チームのためにも、ロバーツ監督には1日も早い佐々木の配置転換を実行してもらいたいところだ。
文/八木遊(やぎ・ゆう)
【八木遊】
1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。現在は、MLBを中心とした野球記事、および競馬情報サイトにて競馬記事を執筆中。
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