多くの人の支持を集めることが人気のバロメーターである一方、常に評価の目にさらされる宿命にあるのが著名人たち。それぞれの職業観の中で、どのような言葉を支えにして苦境を切り抜けているのか。
連載「わたしの金言・名言」は、著名人たちが心の拠り所としている言葉を聞く。

第13回は、最新写真集『NGT48 本間日陽 2nd写真集 陽射し色』(KADOKAWA 2,750円)を17日に発売したNGT48・本間日陽。昨年10月に同グループからの卒業を発表した彼女が、アイドル活動をする中で一番大切にしている言葉とは。

○ステージには神様がいる

アイドル活動をする中で一番大切にしているのは、「ステージには神様がいる」という、バレエの先生の教えです。48グループには専用劇場があり、自分が立てるステージがすぐそばにあります。だからこそ、ファンの方が会いにきてくれるステージは、私にとってすごく大切な場所です。
少し体調が優れなかったり、コンディションが良くなかったりしたときもありましたが、これまでケガもなく、パフォーマンスを続けてこられたのは、“ステージの神様”が見守ってくださっていたからだと思うし、“ステージの神様”に感謝することで、祈りみたいなものが生まれると思っていて。

ステージって、客席よりも少し高いところにあって、皆さんより目線も高くなるじゃないですか。ちょっとスピリチュアルな表現になっちゃうんですけど、ステージの上は少し宇宙に近い場所でもあるなって。自分なんだけど、自分ではない人でいられるステージのような場所は誰にでもあるわけではないですし、ステージは特別な呼吸ができる神聖な場所だなって感じてます。

バレエを習い始めた頃はまだ幼かったのですが、初めてステージに立って、物語の中で自分以外の誰かを演じるという経験をしたときに、自分の中にある、生まれた環境や育ってきた環境、自分自身に対するコンプレックスがすごく和らぐ瞬間があって。幼いながらに、バレエは自分の心の拠り所になっていたし、演じることが救いになっていた部分がありました。
私にとって、ステージはそういう新しい自分を発見させてくれた場所でもあり、これからも一生大切にしていきたいです。

(C)KADOKAWA (C)Flora PHOTO/ You Ishii

■プロフィール
本間日陽(ほんま ひなた)
1999年11月10日生まれ。新潟県出身。2015年、NGT48の1期生として加入。2017年4月にリリースされたNGT48メジャーデビューシングル「青春時計」で表題曲選抜メンバーに選ばれる。2018年4月リリース 3rd シングル「春はどこから来るのか?」 で表題曲初センターに抜擢。
2022年12月リリース NGT48 8th シングル「渡り鳥たちに空は見えない」では表題曲2度目のセンターを務めるなど、エースとしてグループを牽引してきた。2023年10月24日、NGT48からの卒業を発表。NGT48としての活動は2024年春頃までを予定している。