ヤクルトとゲーム差なしの2位と追い詰めながら、あと一歩のところで悲願の優勝に手が届かなかった阪神。一方、オフに取り組んだチーム方針をめぐって波紋を呼んでいる。

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 それは「複数ポジション」制。チームは秋季練習中に一、三塁が本職の大山に対して外野守備練習も課した。これは複数ポジションをこなすことでチーム編成にバリエーションが増えることを目的としているという。一方、本職の一、三塁に加え、外野守備も課すことについてはこんな声も上がる。

 「ここ数年来、オフになると複数ポジションに取り組ませているようだが、まず阪神の場合、特にレギュラー選手においては一つのポジションのスキルを徹底的に高めるべきではないか。大山にチーム構想で三塁を任せるというなら、三塁守備。

そうでないとどっちつかずになりかねないし、あの失策数を減らせない」(球界関係者)

 阪神は今季も4年連続となる両リーグワーストの「86」失策を記録。特に内野陣の「ザル守備」がチームの足を引っ張ったというのは自他ともに認めるところ。象徴的なシーンは甲子園で行われた巨人とのCSファーストシリーズにもあった。第2戦では三塁を守る大山が巨人・坂本の三塁線のゴロを逆シングルでファンブルするなど、敗戦を決定づける致命的なミスもあった。

「阪神の選手は正面の打球をわざと回り込んで取ったり、あせるあまりか雑な送球も目立つ。まずは地道に基本徹底の守備練習が求められるところ」(同)

 ミスが減らない要因の一つにはチームが打撃重視のため、選手がシーズン中も複数ポジションをこなさざるをえない状況も影響している。

特にレギュラー陣においては、ユーティリティプレーヤーを目指すよりは、まず守備の面で一つのポジションでスペシャリストを育成すべきという声だ。

 今季何度となく「守乱」で落とした試合も多かった阪神。特に土のグラウンドの甲子園を本拠地とし、先発ローテーションを務める投手陣は青柳を筆頭にゴロを打たせて取るタイプのピッチャーも多いだけに、鉄壁の守備を固めることが何よりもVへの近道と見られている。矢野阪神が背水のシーズンに向け、どのように長年の「宿題」を解消していくのか、今後も注目を集めそうだ。

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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