2022年上半期にスポーツ界で起こった印象的な出来事を『CoCoKARAnext』のヒット記事で振り返るこの企画。今回取り上げるのは、激震が走った中日の人事についてだ。
記事初掲載:2022年5月24日
5月24日から始まる交流戦を前に中日に激震が走った。23日、中日の中村紀洋1軍打撃コーチと波留敏夫2軍打撃コーチを入れ替えることが23日、NPB(日本野球機構)で公示された。
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今回の配置転換は立浪監督の判断だという。チームは交流戦前の試合を5連敗、借金4で終えていた。
一時は貯金を作るなど健闘していたチームも最近は足踏みが続いていた。石川昂、岡林、鵜飼、根尾など若い力が伸びてきたことで注目を集めていた矢先の出来事となった。
一方でこの配置転換に関してはこんな声が上がる。
「コーチ陣の配置転換はテコ入れの意味も含め各チーム行うこともあるが、まず時期が早い。よほどこの序盤の戦いで立浪監督の腹にすえかねたことがあったのではないか」(球界関係者)
今季から一軍打撃コーチを務める中村紀コーチは現役時代の交流から自身が招聘したコーチだった。現役時代通算404本塁打を放ったこともあり、長距離砲育成手腕が期待されていた。
渦中の人事に関し、親交の深い野球評論家のデーブ大久保氏は直接、立浪監督と言葉を交わしたという。23日にYouTubeチャンネルを更新。
「何かあったの?」と問うデーブ氏に対し、立浪監督は「デーブさん、何にもないです」「トラブルがあったとか、人間関係だとか、本当に何もないです」と確執説を否定したという。
その上で今回の配置転換の要因について「(二軍配置転換は)コーチとしての勉強をしてもらいたいのも(理由として)ひとつあるんです」とコーチとして幅広い視野を身に着けてもらうための、あくまで前向きな『入れ替え』であることを強調していたそうだ。
一方、「コーチとしての勉強」は一軍でもできるワケで、やはり入れ替えには、方向性の違いや何かしらの要因が関わっていると見るムキも多い。
そして打撃コーチ陣にメスが入れられた形となったが、今回の配置転換でコーチ陣にも一気に緊張が走ることになりそうだ。
これまでも立浪監督といえば、春季キャンプ時には「ヘラヘラ笑っている選手がいたら外すよ」と喝を入れるなど、近年の野球界では珍しい、剛腕モードが注目を集めていた。
今後も「真相」をめぐって、チーム内のピリピリムードは続きそうだが、衝撃のコーチ人事を境にチームの戦いぶりにも注目が集まりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]