開幕から安定して打ち続けている村上(C)Getty Images

 止まらぬ猛打に期待は膨らむ一方だ。

 今季からホワイトソックスと一員となった村上宗隆は、開幕から好調を維持。

レギュラーシーズンのスタート前に不安視されたメジャーリーグへの適応も日増しに進んでおり、成績がより上向く気配すらある。

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 調子の良さは何よりも数字が物語る。開幕から約1か月で31試合に出場している村上は、打率こそ.236ながら、MLB全体トップタイの12本塁打をマーク。さらに長打率.564、OPS.939、ISO(長打率から打率を抜き、純粋なパワーを推し量る指標。「.200」以上で優秀とされる).327とパワー系ツールは軒並みハイアベレージを記録。三振率33.8%という課題を残しながらも、「三振か、ホームランか」の魅力ある大砲として存在感を発揮している。

 まさに実力でもって、声価を高めている村上。そんな和製大砲を巡っては、一部メディアで今夏のトレード説が浮上。再建期にあるホワイトソックスが総額3400万ドル(約53億円)の2年契約の満了を待たずして、若手有望株の獲得を見込んだ電撃交渉に踏み切る可能性がしきりに論じられている。

 たしかにメリットはある。直近2シーズンで223敗を喫しているホワイトソックスの台所事情を考慮すれば、競争相手が増える可能性ある村上との大規模契約に至る可能性は小さい。であれば、よりハイスペックなトッププロスペクト獲得を狙うのが「常石」というわけである。

 もっとも、地元メディアは、いわば“ルーキー”の安直な放出を是としない。米イリノイ州のスポーツ専門ラジオ局『104.3 The Score』に出演したシカゴ在住のジャーナリストであるラッセル・ドーシー氏は、「自分は空振りの多さを気にしていた。それに普通は適応期間ってものもある。初めてこっちのボールを見るならなおさら慣れる時間がいると思った」と開幕前の期待の低さを告白。

 さらに「アメリカに来れば、基本的に投手のレベルは上がる。下がるってことはない。でも、ムネは違う。芯を外した打球もスタンドまで飛んでいくんだ。それに今じゃ、他球団のファンでさえ、『あいつは今日どうだった?』とムネの結果を気にし始めている」と米球界内での関心の高さを語った。

その上で、ドーシー氏は、世間を賑わせるトレード論に率直な持論を投じた。

「個人的には今季中にトレードをする可能性は低いと思っている。日本からの収益を思えば、球団的にもいま売りに出してしまうのは得策とは言い難い。

でもね、人生において絶対はない」

 このまま打ち続ければ、さらに論争がヒートアップしていくのは確実。今後も村上の一挙手一投足に熱視線が注がれそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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