スポーツ報知では、ドジャースのデーブ・ロバーツ監督(53)が月1度のペースでその時々の思いを語る「Roberts’ Selection」を今季も連載する。開始から3年目となる26年の第1回は、ナ・リーグ史上初となるワールドシリーズ(WS)3連覇への思い、大谷翔平投手(31)の打撃不振や、米球界で話題になっている“大谷ルール”について、赤裸々に語った。

(取材・村山みち)

 2026年シーズンも開幕して約1か月がたちました。ナ・リーグ史上初となるWS3連覇への手応えはいかがですか?

 「今のこのチームは、それを成し遂げるためのチームだと確信している。プレーオフに進出してチャンスをつかみ取れる自信はある。もちろん、3連覇をするためには少しの『運』も必要になるが、私は今年、歴史を作るチャンスがあると感じているんだ。それを達成するために、やるべき仕事は山積みだがね(苦笑)」

 それではうかがいます。4月で最も印象に残っている出来事はなんでしょう?

 「う~ん…やはり、最も心に残った試合はトロント戦だね」

 4月6~8日のブルージェイズ戦ですね。昨季のWSで対戦した相手に2勝1敗で勝ち越しましたね!

 「シーズン開始早々にトロントに戻ったことは、私にとってもチームにとっても、とても大きな意味があった。WS制覇からわずか数か月しかたっていない状況で再訪し、その時のようないろんなプレッシャーを感じずにいられた。そこで再び翔平が投げ、山本が投げた。これほど早くトロントに戻れたことはとても特別だったね」

 投手では5登板で防御率0・60と圧巻のスタートを切った大谷ですが、打者としては59打席連続本塁打なしなどやや調子が上向かない時期もありました。監督もいろいろ助言されたんですか?

 「基本的には、たまに『大丈夫か』と声をかけるだけだ。『調子はどうか』、『精神状態や体の具合はどうか』とね。

声はかけるが、私はメカニクス(技術的な動作)の部分に深く入り込むことはしない。彼の様子を確認する程度にとどめている。彼の様子はいつもとまったく変わっていなかった」

 4月は2度、登板時に打線に入らず投手に専念するなどマネジメントも大変そうですね…。大谷ルール【注1】についてもさまざまな意見が上がっています。

 「翔平が二刀流選手として野球界にいることは素晴らしいと思っているし、彼の二刀流という役割に対して例外的な措置が取られることも、野球界にとって素晴らしいことだ。これは『ドジャースのためのルール』ではなく、『翔平のためのルール』であり、二刀流選手を持つどのチームにも機会はある。難しいのは、1人の人間に2つの仕事をさせているため、ドジャースも私も彼の管理に対して誠実でなければならないという点だ。そこに特に賢明に対処しなければならない。だから将来的には彼にもう少し休みを多く与えることも考えている」

 開幕時には大谷からナインやコーチ陣に「SEIKO」の腕時計がプレゼントされましたね。

 「実はまだつけていないんだ。私が3年間愛用している時計は、私の幸運の時計だからね(笑)。これをつけて2度もWSを制覇したんだ。

翔平から送られた時計は大切に保管してあるから、オフシーズンにつけるつもりだよ」

 ロバーツ監督も「トラベラー」というウイスキーを贈られたそうですね。

 「友人のカントリー歌手のクリス・ステイプルトン(17年グラミー賞最優秀カントリー・アルバム賞受賞)が作っているウイスキーだからなんだ。ボトルに『2025ワールドシリーズ優勝』と刻めると言ってくれたので、それができるなら選手たちにプレゼントとして贈ると伝えたんだ」

 【注1】大谷ルール 二刀流でプレーする選手に特化したルール。ひとつは先発投手が降板後にもそのままDHとして打者として出場できる。もうひとつは、ベンチ入り枠。メジャーでは26人の登録枠の内、投手13人、打者13人と規定されてるが、「二刀流枠」は投手枠にカウントされず、実質投手を14人登録できる。

 〇…ドジャースは4月30日(日本時間1日)は試合がなく、1日(同2日)からはカージナルス、アストロズとの敵地での6連戦となる。大谷は5日(同6日)の敵地・アストロズ戦での先発が有力視される。3日(同4日)の敵地・カージナルス戦で相手先発は昨季途中まで同僚だったメイの予定。佐々木は2日(同3日)のカ軍戦、山本は4日(同5日)のア軍戦での先発が見込まれている。

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