◆JERAセ・リーグ 阪神3―5巨人(1日・甲子園

 打った瞬間、それと分かる当たりだった。ボビー・ダルベック内野手(30)は涼しい顔で走り出した。

「みんながいいかたちでつないでくれたので、何がなんでも打ちたかった。風にも乗ってよく飛んでくれました」。右翼から左翼方向に吹いていた風速8メートル超の強風にも乗った打球は、左翼席に吸い込まれた。

 貴重な一撃が生まれたのは、2―0で迎えた3回無死一、二塁。村上の1ボールからの高め136キロカットボールを強振した。打球速度176キロ、飛距離125メートルの確信弾は、リーグトップタイとなる7号3ラン。4月30日の広島戦(東京D)では外国人枠の兼ね合いもあって今季初めてベンチ入りを外れていたが「昨日はいい休養日になりましたし、今日はリフレッシュした状態で試合に臨めました」。復帰即弾で改めて存在感の大きさを示した。

 「シン虎キラー」だ。7本塁打のうち、阪神戦で早くも4発。同カードは6試合で22打数7安打、打率3割1分8厘、11打点と無類の強さを誇る。3月27日の阪神との開幕戦(東京D)でも村上から本塁打を放っており、相性の良さを見せつけている。

 “宿命の対決”には心が踊る。2020年から24年まで、レッドソックスに所属。同球団と長年の因縁関係にあるヤンキース戦が楽しみだった。「ヤンキースとレッドソックスとか、そういった伝統の一戦になるとお客さんや球場の雰囲気、テンションがすごくいいですね」と盛り上がる試合が大好物。20年にはヤンキースに所属していた田中将と春季キャンプ中に同じ試合に出場。直接打席で対戦することはなかったが、投球を目の当たりにした。6年の時を経てチームメートとなった右腕を最高の形で援護し「素晴らしい投手だと思いますし、後ろで守っていて非常に楽しく感じました」。相手ファンの声援も燃える材料にする助っ人が、ライバル撃破のキーマンとなる。

(臼井 恭香)

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