ウッチャンナンチャン南原清隆、キャイ~ンの天野ひろゆき、台湾出身のタレント、ビビアン・スーからなる3人組音楽ユニット「ブラックビスケッツ」が、今夜放送の『日テレ系音楽の祭典 ベストアーティスト2022』(日本テレビ系)で約20年ぶりの復活を果たす。今回は、同グループのように人気のバラエティ番組から登場した音楽ユニットを振り返りたい。



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■ ポケットビスケッツ・ブラックビスケッツ

 ブラックビスケッツが生まれたのは、ウッチャンナンチャンの冠バラエティ番組『ウッチャンナンチャンのウリナリ!!』(日本テレビ系)。前身番組で誕生していた千秋、TERU(内村光良)、UDO(ウド鈴木)からなるポケットビスケッツを倒すという名目で誕生したライバルユニットで、南々見狂也(南原清隆)、天山ひろゆき(天野ひろゆき)、そしてビビアン(ビビアン・スー)によって結成された(のちに妹分としてケディ・ティンが加入)。両ユニットはさまざまな企画で対決し、番組を盛り上げた。

 90年代後半のCD全盛の時代とあって、両ユニットともシングルではミリオンヒットを記録。ポケビは2ndシングル『YELLOW YELLOW HAPPY』が100万枚以上を売り上げたほか、ブラビの2ndシングル『Timing』は140万枚以上を売り上げ、1998年の年間チャートでも4位に食い込んだ。

■ Pabo・羞恥心

 2005年スタートし、「おバカタレントブーム」の火付け役となったクイズ番組『クイズ!ヘキサゴンII』(フジテレビ系)で、総合司会の島田紳助さん(2011年に芸能界引退)による呼びかけで誕生したのが女性アイドルグループPaboだ。
メンバーに招集されたのは同番組で珍回答を連発していた里田まいスザンヌ木下優樹菜さんの3名。グループ名は韓国語で“おバカさん”を意味する。2007年にデビュー曲「恋のヘキサゴン」をリリースした。

 さらに勢いづいた番組からは、つるの剛士野久保直樹上地雄輔で結成された羞恥心もデビュー。2008年リリースのデビュー曲「羞恥心」はオリコン年間シングルチャート5位のヒットとなり、Paboと共にこの年の『NHK紅白歌合戦』にも出場した。

■ 野猿

 1980年代から音楽活動にも力を入れていたとんねるず
彼らが『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系)で結成した音楽ユニットが野猿だ。番組でとんねるずがKinKi Kidsのパロディを演じた際、番組スタッフがバックダンサーとして踊ったことをきっかけにユニットが誕生。メンバーはとんねるずのほか、同番組に大道具や装飾、特殊効果、カメラクレーンの担当として参加していたスタッフたち合計11名だ。

 1998年から2001年にかけて活動し、「叫び」「Be cool!」などシングル11曲、アルバム3枚をリリース。本物のアーティストさながらの楽曲群は、すべて後藤次利による作曲。ほとんどの作詞を秋元康が手がけていた。
1999年には『NHK紅白歌合戦』に2年連続出場を果たした。最後は、2001年5月にテレビ局スタッフらしく「撤収」という名目で解散している。

■ くず

 2000年代前半から中盤にかけて人気を博したお笑い番組『ワンナイR&R』(フジテレビ系)。番組内で誕生したのが、HIRO(宮迫博之)、ANIKI(山口智充)によるフォークデュオ・くずだ。

 ユニット名はフォークデュオ・ゆずのパロディで、当初はコント・キャラクターだったが、その枠を越えて2001年にはシングル「ムーンライト」でCDデビュー。アルバム『くずアルバム』には、GLAY、宇多田ヒカル、甲斐よしひろ佐野元春など名だたるアーティストが参加して話題に。


NO PLAN

 2000年から2005年まで放送されたバラエティ番組『内村プロデュース』(テレビ朝日系)から生まれて、2003年に番組内で結成されたのが、男性6人の“ユニゾン”グループのNO PLAN。

 当初は『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)に出演したい、という目的のみしか決まっておらず、矢口真里に言われた「ノープランですね」の一言から命名されたこのグループは、リーダー兼プロデューサーの内村光良をはじめ、さまぁ~ず三村マサカズ大竹一樹、TIMのゴルゴ松本レッド吉田ふかわりょうからなる。2003年にアルバム『NO PLAN』でデビュー。同アルバムには、クレイジーケンバンドの横山剣や宇崎竜童ら一流の作曲家が楽曲を提供している。

■ 豆柴の大群

 毎週斬新な企画で視聴者を驚かせ続けている『水曜日のダウンタウン』(TBS系)。同番組内の企画「MONSTER IDOL」から誕生したアイドルグループが、豆柴の大群だ。
オーディションで選ばれたアイカ・ザ・スパイ、ナオ・オブ・ナオ、ミユキエンジェル、ハナエモンスター、カエデフェニックスの5人からなる。BiSHなどで知られる音楽プロダクション・WACK全面協力のもと、アイドルに精通する安田大サーカスクロちゃんが当初はプロデューサーを務めていた。

 クロちゃんはその後、デビューシングル「りスタート」の3タイプ(続行ver.、解任ver.、解任&罰ver.)別の売り上げの結果によってプロデューサーを解任されて罰を受けたが、現在も“アドバイザー”としてグループに関与。なお、カエデフェニックスが今月17日をもって脱退し、所属事務所も退所することが発表されている。