3月17日から22日まで開催される「第1回新潟国際アニメーション映画祭」より、大友克洋作品を一挙上映するレトロスペクティブ部門に実写映画『童夢』パイロットフィルムの登場が発表された。これまでスニークプレビュー以外では上映されたことのない幻の作品が、本映画祭にて初上映される。



【写真】大友克洋の代表作『AKIRA』(1988)場面写真

 本映画祭は、長編アニメーション映画のアジア最大の祭典として3月17日より開催。世界15ヵ国からエントリー、10本の作品が参加するコンペ部門のほか、招待作品の上映イベント、作家・ムーブメントの再評価をするレトロスペクティブ、オールナイト上映など会期中は約50本の作品を上映する。

 さらに、世界からアニメーション映画と監督や作り手たちが集結。第1回目の審査委員長を務める押井守監督をはじめ、りんたろう監督、永野護監督、片渕須直監督、磯光雄監督、声優川村万梨阿などの来場が決定しており、今後も国内外から上映作品の監督や制作陣、ゲストの来場が予定されている。

 『童夢』は大友が監督し、1980年第4回日本SF大賞を受賞した短編作品。その後、極秘に進められた長編映画のプロジェクトは現在にいたるまで実現していない。
本作の7分間のパイロットフィルムだけが残されていた。

 これまでスニークプレビュー以外では上映されたことがなく、“幻の映画”となっていた『童夢』。本映画祭にて『幻魔大戦』『迷宮物語』『ロボットカーニバル(OP/ED)』『AKIRA(デジタルリマスター版)』『老人Z』『MEMORIES』『GUNDAM: Mission to the Rise』『メトロポリス』『スチームボーイ』『ヒピラくん(第13話)』『SHORT PEACE』など、大友作品を一挙上映するレトロスペクティブ部門にて上映される。

 大友作品に縁のあるクリエイター、研究家も関連トークに登壇予定。『老人Z』監督の北久保弘之、『スチームボーイ』『蟲師』脚本担当の村井さだゆき、アニメ・特撮研究家の氷川竜介によるディープなトークが予定されている。レトロスペクティブ部門の大友作品はシネ・ウインド(新潟)にて上映、前売券は映画祭公式サイトで発売中。


 「第1回新潟国際アニメーション映画祭」は、新潟日報メディアシップ、古町ルフル広場、新潟大学駅南キャンパスときめいとにて3月17日から3月22日まで開催。FORUM会場は開志専門職大学。