演出家、脚本家、構成作家、映画監督と幅広く活躍する細川徹が作・演出を手掛け、皆川猿時が主演する医療コメディ『ドクター皆川~手術成功5秒前~』が10月12日~29日に、東京・本多劇場にて上演。細川が皆川を主演に描く舞台シリーズの4作目となる本作で、ドジっ子ナース・金川を演じるのが、単独での舞台出演は初となる乃木坂46の4期生・金川紗耶だ。

2022年に“きつねダンス”で脚光を浴び、個人でも活躍の幅を広げている彼女に、本作の見どころや自身のドジっ子エピソード、今後の展望などを聞いた。

【写真】スタイル抜群! 金川紗耶の全身ショット

◆前作出演の同期・清宮レイから稽古場の雰囲気をリサーチ

――まずは、今回の舞台への出演が決まった時の心境を聞かせてください。

金川:私は舞台鑑賞が大好きで、メンバーが舞台に出演するような時にはその度に行っていたくらいなんです。同期の清宮レイちゃんが出演していた前作『3年B組皆川先生~2.5時幻目~』も観に行っていました。そんな私を出る側に選んでいただけたことがうれしくて、すごく楽しみでワクワクしていました。

――内容を聞いた感想はいかがでしたか。

金川:これが舞台になったら最高に面白いんだろうなと思いました。稽古を進めていく内に、最初に頂いた内容から変わってきていて、稽古の段階でこんなに笑えるなんて、毎日すごく楽しいです。

――稽古期間で共演者の方とは仲が深まりましたか。

金川:稽古が始まってから今は10日くらいなんですが、自分からはまだ声を掛けられていないんです。でも、みんなで集まって話し合う機会は結構あるので、そこでのやりとりを見ていつもほのぼのしています(笑)。

――稽古が始まる前に思い描いていたイメージと違いはありましたか。


金川:レイちゃんから現場の雰囲気を教えてもらっていたのでイメージはできていましたが、「稽古の段階でこんなに笑いが生まれるんだ」ということには驚きました。そして皆川猿時さんが牧島輝さんに対して当たりが強いのが面白いんです(笑)。普段はすごく優しいのに(笑)。

――ご自身のお芝居については、稽古に参加してみてどう感じていますか。

金川:稽古を繰り返していく中でセリフも自分の中に段々馴染んでくる感じが実感できて、すごく楽しいです。私はアドリブのシーンがあるんですが、そこにいろんなアレンジを加えることも楽しんでいます。

――アドリブは公演ごとに内容が変わるのでしょうか。

金川:そうですね。稽古の時点で毎回違うことを言っているので、一公演ずつ変えていこうかなと考えています。

――繰り返し観ることでより楽しめるシーンになりそうですね。

金川:そうですね。より楽しめると思います。


◆「演技とは無縁なのかな」と思っていた

――お芝居には今後もっと挑戦したいという思いはありますか。

金川:すごくあります。でも自分では「私は演技とは無縁なのかな」と思っていたので、出演が決まった時はすごくうれしかったんです。今回の経験を生かして、今後もいろんな役をやってみたいです。

――今回はナースですが、他にどんな役をやってみたいですか。

金川:心霊系が好きなので、ホラー作品で驚かされる側の役もやってみたいです。

――ナースは憧れの職業として挙げられることもありますが、金川さんは子どもの頃、何になりたかったですか。

金川:小さい頃はケーキ屋さんになりたかったんです。

――今はケーキを作ることはありますか。

金川:私は双子の妹がいるので、誕生日にケーキを2つ、レアチーズケーキとチョコケーキを作りました。スイーツ作りが好きで昔からよくしていたんですが、今は自炊が楽しくなってきて、いろんなものを作っています。えのきの肉巻きが得意です。


――メンバーに料理を振る舞うこともあるんですか?

金川:ミート&グリートでみんなで集まった時に、ひとりひとりに渡しに行ったことはあります。「美味しい」と言ってもらえました。

――今回はドジっ子ナース役ですが、金川さんはご自身をドジだと感じることはありますか。

金川:ドジというか、言い回しが違うことは結構多くてよく指摘されます。以前、パフェに入っているコーンフレークを「フランクフルート(フランクフルト)」と間違えてメンバーに指摘されました(笑)。

――ちなみに、メンバーの中で自分よりドジなんじゃないかなと思うメンバーはいますか。

金川:先輩なんですけど、佐藤楓さんですね。今回の全国ツアーでいろんなものをこぼしているみたいなんですが、毎年こぼしているので結構ドジに近いんじゃないかなと思っています(笑)。

◆“きつねダンス”で脚光 個人仕事で共演したお笑い芸人から影響も

――金川さんといえば、“きつねダンス”で脚光を浴びたことが記憶に新しいです。それ以降、個人でさまざまな現場を経験していく中で得た、新たな学びはなにかありますか。

金川:『芸人動画チューズデー』(テレビ東京系)は、いろんな芸人さんが出演してくださっていたので「こういう風にやったら面白いんだ」とすごく勉強になった番組です。『ラヴィット!』(TBS系)では、お笑いコンビのきつねさんとふざけ合ったりするのも勇気がいりましたが、それを面白いと言ってくれる方もいて、うれしかったです。
芸人さんの単独公演とかも配信で見たりするようになったので、芸人さんには影響を受けています。私も、アイドルをやりつつ、バラエティもできて、さらに演技もできる、というような人になりたいです。

――1期生、2期生メンバーが卒業して以降、現在の乃木坂46については、金川さんはどう感じていますか。

金川:1、2期生さんが卒業されて不安もありましたが、「真夏の全国ツアー2023」を走り抜けられたのは私たちの自信になりました。今年の全国ツアーでみんなの絆がより深まったんじゃないかなと思います。

――今作にはドクター皆川のライバル的存在としてドクター荒川が登場しますが、乃木坂46にも公式ライバル「僕が見たかった青空」が誕生しました。乃木坂46メンバーとしては意識するものなのでしょうか。

金川:ライバル視というよりも、仲間という感覚ですかね。一緒にアイドル界をもっと盛り上げていけたらなと思っています。

――ありがとうございました。最後に、舞台を楽しみにしている方に向けてメッセージをお願いします。

金川:私は初めての単独出演舞台で、至らないところもありますが、ドジっ子ナースなので楽しくできたらなと思います! 観てくださる皆さんも、声を出して大きく笑って楽しんでもらえたらうれしいです。


(取材・文:山田健史 写真:高野広美)

 舞台『ドクター皆川~手術成功5秒前~』は、10月12日~29日東京・本多劇場にて上演。10月21日18時公演の生配信あり。

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