【関連】舞台上では宮沢りえと古田新太が抱き合う場面も!『盲導犬』囲み取材&公開稽古の様子
『盲導犬-澁澤龍彦「犬狼都市」より-』は、蜷川が初めて演出した唐十郎作品。
撮影のため公演の一部を上演した後、質問に応じた4人。書き下ろされた1973年の初演、1989年の再演に続き、24年ぶりに3度めの上演となる蜷川は、「70年代の初頭の作品には、詩的な言語と一緒に色々な仕掛けがあってお客さんをびっくりさせる魅力があるので、それを見てもらおうと思います。いまの若い方より、派手な演劇が見られると思います。アングラの魅力は、ドロドロしているけれど美しく、セクシーで清潔、全部入っていて一番良い。僕も客席で楽しんで見ています」と、自信満々。
最近は、NHK連続テレビ小説『あまちゃん』の太巻役など舞台以外での活躍も目立つ古田にとって、本作は「愛の乞食」以来16年ぶりの唐戯曲。「せっかく頂いた破里夫の役ですが、不服従がテーマになっていまして、それに恥じないように服従していきたいなと(笑)。もらったセリフを大切にお客さんに届けて行きたいなと思っています。できれば、今の若いお芝居が好きな人達に60年代、70年代の演劇の凄さを体感していただきたいなと思うので、ぜひ劇場にきて下さい!」と意気込みを語る。
5月に体調不良で『おのれナポレオン』上演中に降板した天海祐希の代役を見事に果たし、改めて女優魂を見せた宮沢は、「毎回初日にはドキドキしますが、今回はドキドキに加えてザワザワしています。
近年は舞台での活動も増えつつある小出は、「古田さんにレポートを提出します。とりあえず、お前は(優良可の)良を取れと言われたので、良を取りに行きます」と語ると、古田からは「今のところ、まだ可です」というダメ出しが。隣の蜷川からも、「さっきも、駄目なところが直っていなかったですね」と厳しいひとこと。大先輩2人に囲まれた小出は、「それぞれ言うことが違うんですよ。どうしたら良いんでしょうかね? 頑張ります! 怪物のような先輩に囲まれてもうヘトヘトです」と、嬉しそうに答えた。
『盲導犬-澁澤龍彦「犬狼都市」より-』は、東京・Bunkamuraシアターコクーンにて7月6日~28日、大阪・シアターBRAVAにて8月3日~11日までに上演。