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今回、北川が手掛けたストーリーの舞台は、自身の故郷である岐阜。
「出身地の岐阜が舞台なので心惹かれ、このドラマのお話を受けさせていただきました。絵本をめぐって知り合った2人はなかなか会わないのですが、どれだけ心を通わせていくのか書こうとしました。けっこうリスキーでしたが(笑)、上手くいったと思います」と挨拶する北川。ヒロインの常盤も、「私が演じた清流は地方都市ならではのしがらみの中で淡々と静かな日々を過ごしている女性ですが、とてもリアルだと思いました。ラブストーリーは若い子の特権だと思っている部分もありましたが、そこはさすが北川悦吏子先生!(笑)先生とは何本かやらせていただいていますが、台本を読んで、凄い、そう来るんだとワクワクしました。新しい大人のラブストーリーを皆さんに見ていただけたらと思います」と嬉しそう。
谷原も、「僕が演じた航も大きな人生の転機を迎えています。10代や20代前半の、これからまだまだ自分の人生は明るく前途が輝いているようなところから考えると、40前後はひとつが終わってしまった感を持つ方もいるかもしれませんが、仕切り直しでリスタートするタイミングなのかなと思いました。ありそうでないお話ですが、ぜひ楽しんでいただければなと思います」と、自らの役を振り返った。
役作りについて聞かれ、「東京の部分を先に撮影された谷原さんの素敵な声を聞きながらの撮影だったので、すごくやりやすくて。顔は見えないけれど、航の誠意、声の暖かさは伝わってくる、清流そのままの気持ちになれた撮影でした」と常盤が振り返れば、谷原も「航の状況は断片的に出て来るのですが、そこからどうキャラクターを想像して膨らますことが出来るのかと。電話やメールでしかやりとりが出来ないと誤解を招くことがあるので、会ったことがない40代の男として台詞のニュアンスを考えました」と、本作ならではの苦労を語った。
ドラマでは初めて大人の恋愛を書いた北川は、「表層的にはネットで知り合うのは今っぽいねと言われるかもしれません。2人は出逢ったことがないところから関係を育むのですが、たとえ離れていても言葉や想いの力による人と人との繋がりを信じたいなという気持ちがありました。それが出来るのは2人が大人だから。そういうことをゆっくり丁寧に描きたかったですね」と、改めて本作に込めた想いを伝えた。
『月に祈るピエロ』は、TBS系にて10月5日14時より放送。