手実力派と呼ばれる俳・女優が百花繚乱、大活躍中だ。その中で、表立ってはあまり言わないけれども「兄弟・姉妹です」といった俳優・女優は多い。
むしろブームとなっていると言っても過言ではない。そこで今回は人気、実力を兼ね備えながら兄弟・姉妹で活躍する俳優・女優を紹介したい。

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 まずは父親も含めて俳優として有名な松田龍平・翔太兄弟から紹介していこう。3月公開の映画『モヒカン故郷に帰る』で主演を務める兄・松田龍平とau「三太郎」シリーズのCMで話題沸騰中の弟・翔太の父は、言わずと知れた俳優の故・松田優作氏。母も女優で写真家の松田美由紀である。翔太が物心つく前に優作は亡くなっているが、龍平によると「超怖い人だった。自転車ごと投げられたことがある」と記憶をたどっている。しかし、2014年に日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞した際に龍平は「父親の背中を追いかけている。目指しているところはあります」と語っている。兄弟ともに、ボソリと吐いた台詞には力が宿っており、どこか父の面影を感じさせる。

 家族そろって役者という異色一家なのが柄本ファミリーだ。柄本明が主宰する劇団東京乾電池に妻である角替和枝も所属。
兄の時生、弟の佑も含めてファミリーが集結した2009年正月放送の『ボクらの時代』(フジテレビ系)によると、兄弟は学校帰りに下北沢本多劇場に寄るのが日課だったそうで、まるで自宅のようだったという。また、父親である柄本は「客はバカにしろ」「声を探せ」など俳優としての心得も兄弟に伝授しているそう。両親に負けず、兄弟ともども個性派俳優の道を堂々と歩んでいるように見える。

 家族の環境が芸能一家を育てたといえるのが満島姉弟だ。今年1月、『新チューボーですよ!』(TBS系)のゲストとして登場した満島真之介は両親が体育教師であることを明かしていた。さらに、「父親が指笛を吹いたら家族全員集合しなきゃいけないんです。姉(ひかり)も『休め! 気をつけ! ひかりです』とかってやっていました」と述懐。体育会系の家庭が稀有な才能を伸ばしたのであろう。 また、3月に主演映画『ちはやふる』<上の句>が公開される広瀬すずは、姉のアリスが芸能界デビュー後に事務所の社長に誘われ、この世界に入っている。妹のブレイクに負けじとアリスもモデルから女優へと活動の幅を広げており、今後も姉妹での活躍が一層期待される。

 芸能姉妹となると、「2014ミス・ユニバース・ジャパン」で準グランプリを受賞した西内ひろと、歌手や女優として活躍する西内まりやも有名だ。今年2月に放送された『櫻井有吉アブナイ夜会』(TBS系)で姉のひろが、妹のまりやにコンプレックスを感じていることを告白して話題となった。


 一方で、同じ姉妹でも平愛梨と祐奈はブログでツーショット写真や仲良しエピソードを綴るなど大変仲が良い様子。現在放送中の「JR SKISKI」のCMで注目され、女優としても期待されている妹・祐奈の良き相談相手なのかもしれない。

 兄弟・姉妹は同じ家庭環境の中で成長するため、顔だけでなく人柄や性格も似てくることも。しかし、芸能界では本人たちが意識していなくても、周りから比較される機会が多いため、それぞれが違った個性を発揮するようになる。顔は似ていても際立った個性を発揮する兄弟・姉妹の活躍に今後も注目していきたい。(文・梶原誠司)
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