下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

 ネットを中心に作家・曽野綾子の「人種隔離」発言が炎上している。

にもかかわらず、既存の大メディアの動きは鈍い。海外メディアがこれを批判し、南アメリカ側が抗議を行うなど “外圧”があって初めてこれを報じる始末。さすが報道の自由度世界ランキング61位の国だ。ちなみに韓国は60位だって。なるほど。

第256回(2/13~17発売号より)
1位 「木村拓哉 妻・静香と夫婦水入らず――東京代官山“サーフィン愛”デート!」(「女性自身」3月3日号)
同「工藤静香思わせぶり“自宅公開”のカラクリ」(「週刊女性」3月3日号)
2位「東電支援の福島“洗脳シンポジウム”ルポ! 『放射能が怖くてきのこを食べないのは健康リスクにつながります』(「女性自身」3月3日号)
3位「ピース綾部祐二 『又吉が出たらテレビ消す』男の嫉妬メラッ」(「女性セブン」2月26日号)

 そうきましたか(笑)。
「自身」にしては珍しいジャニーズの、しかもキムタクの隠し撮りデート写真が掲載された。浮気ではもちろんなく、妻の静香と代官山のサーフィンショップに現れた。しかも仲睦まじくと、まるで夫婦仲をアピールするような記事である。しかも写真はツーショットではなくキムタク1人の姿のみ。

 もちろんこれは露骨なほどの番組宣伝記事だろう。そう、4月からスタートするキムタク主演ドラマ『アイムホーム』(テレビ朝日系)のだ。
このドラマでキムタクは初の父親役を演じる。しかも、子役との絡みも多いと思われる、ホームドラマでの父親役だ。

 そのためか記事にはキムタクの良き夫ぶり、良きパパぶりアピールが満ちあふれている。買い物で妻にアドバイスを求めるキムタク。それに応え笑顔でアドバイスする静香。そして2人の娘を学校に送り迎えする子煩悩なキムタク。
そんなよき家庭人をアピールするかの記述が満載なのだ。これまでキムタクの私生活はタブーとされ、特に子どものことに触れられることはほとんどなかった。もちろん、妻の静香も夫のプライバシーに触れることはなかった。あくまでジャニーズアイドルのトップとして振る舞ってきたキムタク。

 しかし40歳を超えたキムタクの状況は、そんなことをいってる場合ではなくなってきたらしい。なにしろここ最近の主演ドラマは苦戦続きで、2013年に放映された『安堂ロイド~A.I. knows LOVE?~』(TBS系)に至っては平均視聴率12%台だったからだ。
まさに今回のドラマはキムタクにとって背水の陣と見られているのだ。

 こうした状況に、静香も必死にバックアップする。それが「自身」記事でも触れられている音楽バラエティ番組での“自宅初公開”だ。2月8日に放映された『LIVE MONSTER』(日本テレビ系)に出演した静香が自宅を公開したが、ジャニーズファンにとってこれは大事件だった。タブーとされた私生活が遂に解禁され、静香の自宅アトリエが公開される。それだけではない。
「今日のご飯」と題してキムタクの大好物だというミートソースを作るという大サービスぶり!

 テレ朝でなく他局でそれをやってしまうのは、さすが大物としかいいようがないが、その背景にはもちろん夫のドラマあったのだろう。しかし、この自宅公開は、実はカラクリがあったらしい。それを報じるのはジャニーズキラー「週女」である。

 なんと、公開された自宅は、実は自宅ではないというのだ。うん!?

「撮影されたのは1軒隣に立っている、静香さんがご両親と住んでいたご実家の中だと思いますよ。木村さんもかつては“マスオさん”として暮らしていましたし、確かに彼女の持ち家ですし、“自宅”といえばそうなんですけどもね」(「週女」記事の木村家の知人のコメント) 

 さすがは「週女」。
静香の実家と自宅の違いまで把握できるなんて。ディープな情報をどうもありがとう(笑)。とはいえ、こうした“ヤラセ”まがいの演出でガードするほど、簡単には私生活は解禁したくないんだな、キムタク。今後はイノッチやヒガシみたいに家庭のことをフランクに話してくれると期待したけど、どうやらそれは無理かもね。

 来月で福島原発事故から4年がたつ。もちろん事故は収拾することなく、放射能物質による汚染は深刻なままだ。先日も原発内の井戸の放射性物質濃度が前回の50倍に上昇したと東電が発表。しかも、セシウムだけでなくストロンチウム90が過去最高値の1万5,000ベクレルも検出されたと同時に明らかになっている。

 しかし、日本全体を覆う空気は、もはや放射線汚染など“なかったこと”のようにも映る。そんな中「自身」はこれまでも一貫して、その汚染や健康被害について定期的にレポートし続けてきた。「原発関連記事は売れない」または「電力利権にあやかっている」ため次第に話題にしなくなるメディアが多い中、その姿勢は立派だ。

 今回も東電が支援したシンポジウムで、トンデモ“洗脳”が行われていることをレポートしている。

「好きなものを食べさせて」「放射線を避けようとすると、食べ物、運動、日光を避けることになります。すると死亡率は1.8倍と高くなる」

 こんなことを言い放つ専門家のシンポジウムが伊達市の山奥で開かれていた。ポーランドから物理学者と通訳まで(大金を使って)呼んだその会に集まったのは、たった30人ほどの住民だったらしい。

 彼らは口を揃えて「(放射能が怖くて)野菜やきのこを食べない、これらは全部健康リスクにつながります」「チェルノブイリ原発事故によって増えたのは子供の甲状腺ガン。しかも、亡くなった方はほとんどいない」「白血病は増えませんでした」と安全を強調し、セシウムが子どものがんを引き起こすことも否定的に語るのだ。笑みを浮かべながら。

 このシンポジウムに潜入参加した記者はこう記している。

「そこまでして、汚染されたきのこやイノシシを子供に食べさせたいのか。正直、背筋がゾッとした」「わざわざ海外から学者を呼んできてまで、子供に汚染食品を食べるように仕向ける意図は何なのか」

 そして後日別の専門家に内部被爆の危険性を取材、また安全神話を広めることは東電と原発推進派に好都合という意図を指摘していく。憎むべきは原発事故、放射能汚染だけでない。現在でも進行している“原子力ムラ“の姑息な洗脳に、被災者は、そして国民は晒されている。ぜひ一読してほしい記事だ。

 よく女同士の友情はありえないなんて男は言うが、男同士の嫉妬ほど恐ろしいものはないと思っている。特に女と仕事。それがお笑いの世界で相方だったらどうなのだろう。やっぱり凄いみたい。

 ピースの綾部祐二が又吉直樹に猛烈嫉妬し、男芸人が集まった焼き肉会で「あいつが出てたら、まあテレビ消すかな」とつぶやいたらしい。理由は又吉の異才だ。オシャレランキングに1位になり、連載コラムも持っている。しかも今や芥川賞候補だ。

 確かに又吉は出版界でも注目される存在だ。今年、彼の書いた小説が掲載された「文学界」2月号(文藝春秋)は瞬く間に完売し、同誌初の増刷という事態に。沈みきった文壇に一石を投じ、本当に芥川賞を取っちゃうかも(いや、出版社側の方が是が非でも獲らせたい)。

 そうなると、綾部の嫉妬はさらにメラメラと燃え上がり、コンビ解散(笑)。男の嫉妬、怖いでしょ。