近年、北朝鮮国内に中古車が大量流入したことで、自動車整備業が活況を呈していることが分かった。車両の老朽化による故障が相次ぎ、整備や部品販売を中心とした関連市場が急速に拡大しているという。

平安北道の消息筋は19日、デイリーNKに対し、「新義州市の貿易関連機関を中心に車両部品の輸入が着実に増えている」とし、「タイヤや油圧式ピストン、リング(エンジンのピストンリング)など、自動車修理に必要な部品取引が以前よりはるかに活発化しているためだ」と伝えた。

現在の北朝鮮では、中国から大量流入した中古車の老朽化に伴い、酸素溶接、部品の研磨・加工、板金・塗装、エンジン修理など、自動車整備関連の仕事が大幅に増えているという。以前から一部の機関所属車両や個人の運送用車両の修理需要は存在したが、”クルマ好き”の金正恩総書記による規制緩和でマイカー時代が到来し、中古車そのものが大幅に増えたことで、整備業はかつてない好況を迎えているという。

消息筋によれば、北朝鮮では廃車同然の車であっても何とか修理して使おうとする風潮が強く、修理や部品交換の依頼が絶えない。しかし、経済制裁のため新しい部品の入手は難しく、整備業者は車両から取り外した部品を再研磨・再加工して再利用しており、複数の車から使える部品を集めて再生・組み立てる技術によって顧客を引きつけているという。

こうした中、新義州市の南民洞一帯では最近、「車両整備通り」とも呼べる一角が形成されつつあることも伝えられている。もともと酸素溶接や自動車部品を扱う店が点在していた通りを中心に、昨年から自動車整備、部品販売、板金・溶接業者が次々と集まり、一つの商圏を形成し始めているという。

消息筋は「以前は家族単位で営む小規模な溶接店や部品店が1、2軒ある程度だったが、今では周辺がほぼ車修理と部品販売関連の業種で埋まるほどになった」とし、「最近では技術を学びに集まった見習い工まで抱える店が増えている」と述べた。

また、この現象は新義州だけでなく全国的に広がっている。従来は自転車やオートバイ修理を手掛けていた業者が自動車整備へと業務範囲を広げ、一定量の車両部品を確保して仲介販売も行うことで事業規模を拡大する事例が増えているという。

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