ニューヨークで生まれた「武器としての文化」が やがて権力に取り込まれディストピアになるまで [橘玲の世界投資見聞録]

ニューヨークで生まれた「武器としての文化」が やがて権力に取り込まれディストピアになるまで [橘玲の世界投資見聞録]
 今回は、ネイトー・トンプソンの『文化戦争 やわらかいプロパガンダがあなたを支配する』を紹介したい。

 本書の原題は“Culture as Weapon The Art of Influence in Everyday Life”で、『武器しての文化 日常に潜む影響力のアート』になる。著者のトンプソンは、「ニューヨークでもっとも刺激的かつ著名な芸術家集団「クリエイティブ・タイム」のチーフ・キュレーター」で、現代アートの最先端にいるひとだ。本書の面白さは、そんなトンプソンが現場の視点から、反権力のはずのアートが権力(政治や資本主義)に奉仕する現状をシニカルに分析していることにある。

アートの世界における「文化戦争」はNEA(全米芸術基金)への攻撃として表われた

 日本語のタイトルに使われた「文化戦争Culture Wars」は、1981年のロナルド・レーガン大統領就任以降、とりわけ80年代後半に本格化した「文化」をめぐる右派と左派の衝突のことだ。これについては、トッド・ギトリン『アメリカの文化戦争―たそがれゆく共通の夢』が詳しい。

 ギトリンは1943年生まれで、ハーヴァード・カレッジ在学中から反核運動に参加し、1962年2月にワシントンで行なわれた大規模な反核集会を主催した。63年と64年には日本の全共闘にあたるSDS(Students for a Democratic Society/民主社会学生同盟)の委員長(President)に就任、ベトナム戦争に反対する1965年4月の大集会(2万5000人が参加)を組織するなどNew Left(新左翼)の代表的な活動家となった。

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2018年5月10日の経済記事

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