コロナ禍の前に行われた20年卒の就活。果たして主要大学の学生はどのような就職先を選んだのだろうか。
2018年に本庶佑氏(生理学・医学賞)、19年に吉野彰氏(化学賞)と、2年連続でノーベル賞受賞者を輩出している京都大学。iPS細胞の研究でノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥教授も、京都大学iPS細胞研究所の所長を務めている。まさに世界最高水準の研究者が集う西の最難関だ。
19年の京都大学は、1位がパナソニック、2位が三井住友銀行、同率3位が関西電力と、関西系企業が上位に入る中で、5位にアクセンチュア、7位に野村総合研究所が入るなど、東京大学と同様にコンサルの人気ぶりがうかがえた。
果たして20年の京都大学の就職先はどうなったのか?
関西系企業とメーカーが多数ランクイン
第1位となったのは、京都大学、2位には京都大学医学部附属病院が入り、大学に関連する就職先が上位を占めた。
*20年は大学側に聞いた就職企業別の人数を基に算出しているが、19年は企業側に聞いた大学別の採用人数を基に算出したため、19年のデータには就職先として大学や大学附属病院が含まれていなかった。
東京大学の就職先ランキングでも1位は東京大学となっており、東西の最難関ともに、優秀な人材が就職先として母校に多数残る傾向があることが分かる。それが優秀な研究者を輩出し続けているゆえんだろう。
第3位はパナソニック、4位に三井住友銀行、5位にアクセンチュア、6位に関西電力が入り、上位は昨年と同様の顔触れとなっている。
TOP21を見てみると、大阪ガスや住友化学、JR西日本、島津製作所、ダイキン工業など、やはり関西系の企業が多い。
東大の就職先では官公庁がランクインしていたが、京大は民間企業で活躍する人材が多いようだ。学生の間で人気の高い総合商社は、TOP21には入らなかった。
*ランキング表の見方
データは、各大学発表による企業別就職者数。京都大学は「京都大学新聞より集計。企業名は大学通信の調査方法にのっとって表記しているため、正式名称と異なる場合がある。調査/大学通信