M-1グランプリ2023』(ABCテレビテレビ朝日系)の「決勝戦」「敗者復活戦」が、12月24日(日)に開催される。決勝進出決定直後のファイナリスト9組にインタビューを実施、この記事では、令和ロマン(高比良くるま/※「高」ははしごだか、松井ケムリ)のコメントを紹介する。


<決勝進出>
真空ジェシカ(ガク、川北茂澄)、令和ロマン(高比良くるま、松井ケムリ)、ダンビラムーチョ(大原優一、原田フニャオ)、くらげ(杉昇、渡辺翔太)、モグライダー(芝大輔、ともしげ)、ヤーレンズ(楢原真樹、出井隼之介)、マユリカ(阪本、中谷)、さや香(新山、石井)、カベポスター(永見大吾、浜田順平)、敗者復活戦を勝ち抜いた一組。

――『M-1グランプリ2023』決勝進出を決めた今のお気持ちを聞かせて下さい。

高比良くるま:人間、予想外のことが起きるとふわふわしますけど、周りから「今年は決勝行けそうだね」とずっと言ってもらっていましたし、行けるように頑張ってきたので、自分のままでいられていますね。ここから先、決勝では自分がどう思うのかな……という感じですね。

松井ケムリ:僕は予想外……ではなかったですが、おめでとうのLINEとかがたくさん来て。そこはあまり想像していなかったので、ちやほやされて嬉しいです。


高比良:その予想外は僕もありますよ。みんなが喜んだり泣いたりしているのを見て、泣いちゃいました。周りが泣いているのとか弱いんですよ。甲子園を見ると泣いちゃうし。一緒にツーマンライブをやってきたヤーレンズの出井さんが泣いていたり、ダイタクさんやオズワルドの伊藤さん(伊藤俊介)……東京吉本の先輩方が泣きながら、興奮しながら「頑張れよ!」と言ってくれたり。そういうのはくるものがありますね。
僕、やっぱり人が好きなので。

――今年のコピーが「爆笑が、爆発する。」ですが、これまでの戦いを振り返り「爆発した」と感じる瞬間はありましたか? あれば、教えてください。なければ、「爆発する」のに必要なものは何だと思いますか?

高比良:爆発してないよね、俺ら。いつも爆発しないんです。頑張ってるつもりではあるんですが、その日のイチウケ(一番ウケた)とか言われたことがないのが悩みで。極端に変なことはしていないので、爆発はなかなか難しいのかなとは思うんですが。
どうしたら爆発すると思う?

松井:なんだ……覇気だ、覇気! 芸人としての色気。舞台で、とかではなく常に。建物に入った時から覇気がないとアカンって。

高比良:カウス師匠(中田カウス)に言われたね。だから俺、NGK(なんばグランド花月)に入る時や準決勝でニューピアホールに入ったときも、目をガンガンに開いて、カバンを肩にひっかけて“覇気持ち”してきたから。あと2週間くらいで覇気をみにつけたいですね。
そうだ、一回山に行こうぜ、マジで。

松井:じゃぁ……山に行きます、はい。覇気をみにつけてきます。

――「ファイナリストの中で自分たちが一番○○だ!」……「○○」に入るのは?(自分たちの強み、持ち味はどこだと思いますか?)

松井:「一番博識」。2人合わせたらいけるでしょ。

高比良:確かに今回のファイナリストだと、そういう系の人はいないもんね。
俺は「一番演技してます」ですね。漫才で芝居ってもう流行ってないんですけど、俺たちはまだ役を演じてます。みんな自分のままでちょっとボケる感じじゃないですか。俺だけですよ、ちゃんと毎回違う人になっているのなんて。4分の中で3~4人やりますから。今は個人が面白い方が面白いので流行ではないですが、現役の中で一番芝居が上手いと思ってます。


――ほかのファイナリストの中で意識しているコンビは? それはなぜ?

松井:ダンビラムーチョさん。大好きなんです。NSC(養成所)のダンビラムーチョさんの代(NSC東京校16期)が好きで、その中で大原さんというなんというか、ふわふわした才能の塊とでも言うか。

高比良:僕ら2人とも男子校出身なんですが、大原さんって男子校のマジでおもしろい先輩っていうイメージなんです。

松井:あんなにかわいい天才っていなくないですか? 天才ってもっと怖いはずなのに、かわいくて天才。今までの『M-1』での戦績もほぼ一緒なので、意識していますね。

高比良:タイプは違いますが、一緒にライブをやってきたヤーレンズさんですね。去年の敗者復活戦で負けてから、今年は決勝に行くぞと毎月ツーマンライブをやってきたんです。その2組両方とも決勝に行くって、けっこうすごいことだと思います。どっちかが落ちたら気まずい、どうしよう……とずっと怯えてましたから。次は2組で最終決戦に残りたいです。

――優勝賞金1000万円の使い道は?

高比良:あなたはお金持ちなんだから嬉しくないでしょう? 決勝決まって、お父さんは何か言ってた?

松井:僕、本名は浩一なんですが「コウちゃんおめでとう!」と喜んでくれました。

高比良:僕らいつも、賞金をもらったら僕に全額くれるっていうノリをやっているんですが、1000万円どうします?

松井:え、あげる。

高比良:今、全額もらえるって決定したので、掘っ建て小屋でいいので1000万円で劇場を作ります。東京には劇場が足りてないので。

――今後、優勝者/ファイナリストとなり、さらに出演番組も増えていくかと思いますが、どんな番組に出演されたいなどありますでしょうか? ご自身の冠番組でも結構です。

松井:『旅猿』みたいな番組をやりたいです。誰と……ダウンタウンの浜田さん(浜田雅功)と。

高比良:コンビ活動は劇場や漫才があるから、テレビだったらその方がいいかもな。じゃあ俺は、ロングコートダディの兎さんとラーメン番組をやります。

――ゲン担ぎやジンクスはありますか?(他の芸人さんから聞いたものも含めて)

高比良:『ラヴィット!』のロケで見取り図のリリーさんに買ってもらった慶應(慶應義塾)のバッジをスーツにつけているんですが、僕は中退しているので、それを表すために90度ずらしてつけてます。所詮、半落ちの人間ですよということで。

松井:僕はゲン担ぎをやめることにしたんです。やめたからよかった、みたいなことも考えないようにしています。

――『M-1グランプリ』決勝へ向けた意気込みを一言で! そして、相方にも一言!

松井:絶対優勝するマン。お前も絶対優勝するマンにならないか?

高比良:えー、僕からはお断りです(笑)。すべてのお笑いファンの皆さんに、メリークリスマス! とプレゼントを届けたい。クリスマスイブに7時間もテレビにかじりついてくれるんだぜ?

松井:確かにそうだな。

高比良:だからアイツら、お笑いファンに少しでもいい思いをさせてやりたいです。