12本のSS(競技区間)合計108.08kmのラリーを制したのはシュコダ ファビア Rally2でJN1クラスに参戦するヘイキ・コバライネン/北川紗衣組。11ものSSでトップタイムをマークして今季3勝目を飾った。2位には同じシュコダ ファビア Rally2の福永修/齊田美早子組、3位にトヨタGRヤリスの勝田範彦/木村祐介組が続いた。

●2位 福永修/齊田美早子組(シュコダ ファビア Rally2)

●美しい日本海沿いのリエゾンを走行する3位の勝田範彦/木村祐介組のGRヤリス
大会初日のSS4では奴田原文雄/東駿吾組のトヨタGRヤリスが2位のコバライネン/北川組とコンマ1秒差でトップタイムをマークし一矢報いたものの、WRCでも活躍するラリーマシン、シュコダ ファビア Rally2を駆るコバライネンの快進撃を止めるには至らなかった。
元F1ドライバーにして日本のスーパーGTでもチャンピオンを獲得しているコバライネンが魅せるラリーフィールドでの走りの素晴らしさは言うまでもないが、その一方でマニュファクチャラーが手がける世界規格のラリー専用マシンと、日本の法規に合致する範囲での変更にとどまるナンバー付き車両とが競い合う状況下…今年から採用されているバラストによる性能調整がシリーズ全体にどのような影響をもたらすのかなども興味深い点だ。

●12本のSSのうち11本でトップタイムをマークするなど快進撃を続けるヘイキ・コバライネンが今期3勝目をあげた

●SS4でトップタイムをマークした奴田原文雄/東駿吾組のトヨタGRヤリス
なお、昨年は新型コロナ感染症対策として無観客で開催されたラリー丹後だったが、今年は観戦エリアを設定。またラリー前日には地元の中学生対象にラリーを知ってもらう催しが行われるなど、地域住民やファンとラリーの関係に日常が戻りつつあるのを感じる大会でもあった。

●サービスパークにほど近い地元の峰山中学校ではラリーについての特別授業が行われた
さて、全8戦が予定されている全日本ラリー選手権も折り返しとなり残り4戦。うち2戦は北海道を舞台としたグラベルラリーだ。このままファビアのコバライネン/北川組が独走するのか? ライバルたちが待ったをかけるのか?後半戦も注目していきたい。
次戦は6月10~22日、群馬県にて「モントレー2022」開催される。
〈JRC 第4戦 YUHO RALLY TANGO 結果〉
JN-1クラス
1位 ヘイキ・コバライネン/北川紗衣(シュコダ ファビア Rally2)
2位 福永修/齊田美早子(シュコダ ファビア Rally2)
3位 勝田範彦/木村祐介(トヨタ GRヤリス)
JN-2クラス
1位 中平勝也/島津雅彦
2位 AKIRA/美野友紀
JN-3クラス
1位 山田啓介/藤井俊樹
2位 竹内源樹/木村悟士
3位 山本悠太/立久井和子
JN-4クラス
1位 西川真太郎/本橋貴司
2位 東隆弥/藤澤進
3位 鮫島大湖/船木佐和子
JN-5クラス
1位 天野智之/井上裕紀子
2位 小濱勇希/竹下紀子
3位 藤原直樹/中嶋健太郎
JN-6クラス
1位 海老原孝敬/蔭山恵
2位 兼松由奈/原田晃一
3位 中西昌人/有川美知代
〈文と写真=高橋 学〉