「男はね、女の何倍も嫉妬深いの。一度聞いたことは一生忘れない。
一生抜けない棘になってしまうの。そんなものを彼に背負わせていいの?」(江崎龍子/池畑慎之介)


男女関係がもつれにもつれ、人類皆兄弟モードに突入しつつあるドラマ「美しき罠〜残花繚乱」(TBS)。2月19日放送の第七話では、主人公・りか(田中麗奈)が夫である圭一(青柳翔)と美津子(若村麻由美)が抱き合っている姿を偶然、目撃してしまう。動揺するりかの姿を目の当たりにし、美津子はにんまり。絵に描いたような修羅場が待っていそうな展開だが、予想に反して平和に収束。

圭一の言い訳がひどい。「美津子さん具合悪いんだって。たぶん貧血だと思うけど」と言われ、りかは疑念を飲みこむ。それどころか「ブラ外しましょうか」「圭一さん、クッション持ってきて。あと、お水」と甲斐甲斐しく世話を焼くのだ。美津子はさぞ不愉快な思いをしたことだろう。

原作小説では、りかは秘密を守り抜く大人の女として描かれていた。
かつて恋人だった柏木荘太(村上弘明)の娘・美羽(吉田里琴)がやってきて、「あたし、去年から知ってたの。あなたとパパのこと」と言いたてても、「何か勘違いしているんじゃない?」で押し通す。麻紀(三浦理恵子)と圭一の関係を知っても騒ぎ立てることなく、秘密を抱えていくことを選んだ。

しかし、ドラマ版のりかは少々様子が異なる。美津子の前では圭一の弁明を疑いなく受け入れたかのように振る舞っていたが、圭一と二人きりになった途端「さっき、ドキッとしちゃった」と蒸し返す。そして、「ごめん。りかがそういう風に感じちゃうのは前のことがあるからだよね……」という圭一の謝罪を引きだした上で、「麻紀さんのこと? それはもういいって。結婚前のことなんだから!」と懐の深さをアピール。さらには「ごめんね。私こそ、ヘンなことを言って」と自分を責めて見せる。

りかは結局のところ、打たれ強いのか、アホな子なのか。さらには「なんでも正直に打ち明けた方がいいよね、これからは……」なんて言い出すのだ。
打ち明けるって一体何を……!

告白欲求が高まるりかだが、書道友達の泉(高橋かおり)に先を越される。柏木常務(村上弘明)と寝たと突然、告白。「びっくりはしたけど、ただそれだけって感じだね。わかるよ。だから、私も柏木さんとそういうことになれたんだし、りかちゃんに堂々と言えたんだもん」と、したり顔で語る。

一方、美津子も「圭ちゃんをあなたに引き合わせたのは私よ」「映画館でのこと、運命の出会いだなんて信じたわけじゃないわよね」と、りかが知りたくなかったであろう秘密を次々に打ち明ける。そして、「圭ちゃんに本気だっていうなら、彼に全部言うことね。ホントの自分を圭ちゃんの前でさらけだしなさいよ!」と全力で焚きつける。

書道師範である江崎龍子のアドバイスは「死ぬまで口をつぐんでなさい。話してラクになろうだなんてただの自己満足よ」。しかし、包囲網は狭められる一方だ。とうとう柏木夫婦の娘である美羽が、圭一を訪ね、「圭兄ちゃんダマされてるんだよ! りかさんはね…!! りかさんはパパとつきあってたの!!!」と、証拠写真を突きつける。
暴露に次ぐ暴露にさらされ、圭一とりかの新婚生活はどうなってしまうのか。今夜9時から!
(島影真奈美)
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