マジすか!
正月特番「クレイジージャーニー」は、元旦だから許されただけなんじゃないかと噂になったほどのスリリングな番組だった。
MCは、松本人志、設楽統、小池栄子。
「世界を巡る狂気の旅人が続々登場」という煽り文句の通り、すごい人がでてきた。

一人目は、危険地帯ジャーナリスト丸山ゴンザレス。
彼が向かったのは、東洋一のスラム街フィリピンのトンド地区。
スタッフが「危なくないですか?」と聞くが、「大丈夫ですよ。でも一応気をつけてください」と言いながらガンガン進む。
何かを売っているので「ワッツディス?」と聞くと、ファストフードの残飯を拾って調理して販売しているパクパクだと答えが返ってくる。
「めちゃくちゃおいしいから食べて行けよ」と言われると、黒い何かが浮いている豆腐を食べる。
「大丈夫ですか? 衛生面とか」
「まあ大丈夫でしょう。あんま気にしないです」
いろんなものを食べて、「若干ドブ臭いですね」と食後の感想。

突如、銃声らしき音。
スタッフ「これもう出たほうがよくないですか」
「まわりが伏せてないから大丈夫ですよ」
それどころか、「家の中とか見てみたいですよね、気になりません?」と言い出す。
「危なくないですか?」
ビビってるスタッフの心配をよそに「だいじょうぶですよ」。
根拠のない自信で突き進む。
お尻のポケットに入れていた携帯が取られそうになったり、暗い集合住宅の中を進んだり、ゴミ山の住居を訪れたり。
壮絶な映像の連続に、はやくも設楽「これ元旦に観たくないよ」。
その後も、臓器を売った人を取材。
さらに銃密造村に潜入。
こちらは命に関わるのでスタッフなし。ひとりで潜入したため携帯の映像だ。
二人目は、『奇界遺産』フォトグラファー佐藤健寿。
インドネシアの青く光る山へ。
「ガスマスクがないと死ぬ」と言われる山頂へ、夜登る。
「それ以上行かないほうがいいですよ、危ないですよ」
スタッフ、たいへんである。
佐藤さんは、シャッターを切る。
「ガス酷くて、途中、ちょっと死ぬかとおもいました」
三人目のサバイバル登山家の服部文祥は、驚愕のサバイバル食事!
最低限の装備と自分の力だけで、とんでもないところへ行く。
食料は現地で調達。
猟銃で鹿を撃ち喰らう。
ニジマス、イワナ、キツネの足、美味かったです。
カエル、ピンクのやつ美味かったです。
「さっきから、美味いしか言ってないですよ」と松本人志がツッコむ。
虫はデザート。ナマとかいきますか。
と言って、胸ポケットから取り出したのは、カミキリムシの幼虫。
小池栄子「わ、生きてる」
「生きてるやつじゃないと、やっぱ食べないほうがいいです」
松本&設楽が「ダメダメ、ほんと無理無理無理」と言うなか、小池栄子が「動いてんのがなぁ」と言いながら食べる!
服部文祥のサバイバル食事の映像が続く。
トナカイの脳ミソを、ナマで塩をつけて食べる。
「どういう味?」「しらこ」「やっぱり」
トナカイの目玉は、味のないもずく。「目の周りの筋肉は美味いですよ」
設楽統「日本に帰ってきて、普通の状況で、殺して食いてぇなとか思ったりしないですか?」
「この人、美味しそうだなとか思います」
と言って、やさしく笑って、小池栄子を指さす。
「私? 私だって!」
なんだか喜んでる小池栄子。
「まるいから、どうして?」
「基本的にメスのほうが美味いんすよ。臭いがない。あんま食べないんですけどおっぱいって美味しんですよ」
「あんま食べないってどういうこと?」
「鹿のおっぱいって、あんま食べないんですよ」
再び、小池栄子を眺める。「多分、食べるところたくさんあって」
「食材になったわたし!」
最後は、ジャーナリスト石丸次郎。
北朝鮮への潜入。
設楽統ヘトヘトになりながら「メインディッシュが何品も出てくる!」と叫ぶ。
それほど、衝撃映像の連続だった。
4月16日、「クレイジージャーニー」レギュラー化初回放送では丸山ゴンザレスが再登場。
バンコクで、世界各国の偽造カードを作る店に潜入。
ルーマニアでは、マンホールの中、つまり地下で暮らす人々を紹介する。
正月特番の調子でやってくれれば(やってくれるのか!?)、驚愕の伝説的番組になること間違いなし。必見。(米光一成)