幸せそうなカップルの写真を見て「結婚したい!」と思ったことはないだろうか。福岡を中心に活動しているカメラマンの森永健一さん(通称「モリケン」)は、九州の絶景を取り入れた結婚式の前撮りロケーションフォトなどに定評があり、海外からの依頼にも応じている。
モリケンさんに、見ている方も思わず幸せになる写真のお話を伺った。

結婚式前に撮りたい! モリケンさんのウェディングフォトに海外も注目

福岡でも有名な河内藤園の藤トンネルで撮影。満開の下で撮影するのは大変だ。
「撮影にベストな期間は1週間くらいしかありません」
撮影は早朝から行うこともある。
結婚式前に撮りたい! モリケンさんのウェディングフォトに海外も注目
藤ドームもこのとおり。天井が高い。


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――非常に良い位置から撮ってますね!
「とある場所で今年の春に撮影した写真ですが、雨の日が多くて撮影日に花びらが散っていたので、逆に良い写真が撮れました」
写真に少しでも詳しい方ならお分かりだと思うが、桜の木を綺麗に撮るのは一苦労だ。
「桜の開花も藤の花と同じく、満開のタイミングに合わせるのが重要ですね」

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一面の菜の花畑。


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こちらも大切な人と一度は撮ってみたい写真だ。「こちらも僕のお気に入りの場所です」


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こちらは北九州市の名所、平尾台で撮影したもの。
――こんなに綺麗に撮れるんですか!
「月が綺麗だったので背景に入れて撮りました。
ライトを点灯したら虫がたくさん飛んできたので大変でしたが(笑)」

結婚式前に撮りたい! モリケンさんのウェディングフォトに海外も注目
北九州市の夜景をバックに撮ったもの。


モリケンさんは、福岡、大分、熊本エリアをドライブデートを楽しみながら写真を撮る新しいタイプのエンゲージメントフォトを提唱している。途中で着替えても大丈夫とのこと。
「ドライブをしながら『ここで撮りたい!』と思ったら、車を停めてデートフォトの撮影がはじまります」
ご自身も、普段から「良い場所はないか」と車を走らせながらロケハンティングをしている。
「九州各地を自分で開拓しています。九州は絶景の宝庫で、特に大分や熊本にはおすすめの場所がたくさんあります。例えば大分には『東洋のナイアガラ』とも呼ばれている『原尻の滝』があるんです。
カップルで行けば素敵な写真がたくさん撮れますよ!」

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私服の状態で撮影した例。「彼女は優しくイチョウの葉を投げましたが、彼氏は思いっきり投げてました(笑)」

香港や外国の方にも人気の理由


英語を話せるモリケンさんの元には海外の方からの撮影依頼も寄せられるが、中でも中国(香港)の方からの問い合わせが増えているという。
「特に香港の方からは、ナチュラルな雰囲気だけど、プロらしい写真にしたいという方が多く、しかも日本(特に九州)には景色の綺麗なところが多いので、旅行がてら撮りたいという方が増えています」
香港や外国の結婚式では、結婚式当日、家や会場にたくさんの写真を飾る文化があるのようで、それも理由の一つのようだ。

結婚式、披露宴で撮りたい写真


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さて、ここまでは事前写真の話をしてきたが、モリケンさんは結婚披露宴の様子も撮影している。その時、どうしてもこの場面は撮りたいというとっておきの一瞬があるという。
「指輪交換の時に、新郎が新婦に指輪をはめた瞬間、新郎をチラっと見る瞬間があって、これがたまらないんです」
ついつい指輪の方ばかりに目がいきがちであるが、指輪をはめられた瞬間の新婦の表情に気がいくところがモリケンさんらしい。「優しさや感謝の気持ちなどが表れたところを写したいんです」というモリケンさんが結婚式から披露宴の時に撮影する写真は3000枚以上。
感謝に溢れた娘の笑顔だったり、どこか寂しげな娘の父親の背中だったり。今やスマートフォンで簡単に写真が撮れたり加工できたりできる時代だからこそ、一生モノの写真はできるだけ手間をかけたいものである。
(取材・文/やきそばかおる 写真協力/森永健一)
※写真は全てご本人の許可を得て公開しています。

●モリケンさんのサイト「Feel So High!」
こちらで紹介できなかった写真も多数掲載。モリケンさんはネコのカメラマンの一面も持っています。