男を取るか、仕事を取るか。

アイドルの恋愛が発覚した際、この二者択一が迫られることがあるといいます。

かつてモー娘。にも男を取って除籍されたメンバーがいました。有名どころといえば、小栗旬と交際していた矢口真里、品川庄司の庄司智春と交際していた藤本美貴。この場合、「卒業」ではなく「脱退」として公式HPなどには表記され、卒業公演もありませんでした。

押尾学との熱愛が報じられた安倍なつみ


しかしながら、恋愛という一時的な感情の昂ぶりに任せて、所属グループを脱退してしまうというのは、ちょっと考えどころではあるでしょう。それは、ミキティが結婚して今も夫婦円満なものの、矢口がすぐに破局してしまったことをみても自明というもの。

安倍なつみもおそらくは、「男か仕事か」の二者択一を迫られたメンバーの一人。
そんな彼女は、その決断を後に振り返ったとき、「男」を取らなくて本当に良かったと思ったはずです。何故なら、その熱愛の相手は、あの押尾学だったのですから。

押尾のマンションに連泊しているところを撮られる


2000年8月8日発売の今は廃刊になった雑誌『FOCUS』において、衝撃的なニュースが報じられます。当時人気絶頂だったモーニング娘。のエース・安倍なつみ(当時18歳)が、この時売出し中だった押尾学(当時22歳)の自宅から“朝帰り”したことがスクープされたのです。安倍は押尾のマンションに訪れて一泊した後仕事へ出かけ、再びその部屋に戻ってきたとのこと。
2人は同年5月20日に公開された映画『ピンチランナー』において共演。
押尾は安倍に好意を抱くサーファー役で登場しており、その想いが現実世界で成就した格好になったわけです。

さて、なっちにとって重要なのがここからの対応。今まさにこれからという時期でモー娘。脱退の選択はなかったのか、彼女は結果として仕事を選択します。

「プレステ発言」でスキャンダルを乗り切った凄さ


そんななっちの想いを汲んでか、事務所から発表されたのは「本人からは『仲間の1人だけれども、恋愛ではない』と聞いています」というコメント。さらに、連泊の理由についてはプレイステーション(ゲーム)にハマっていたから」とも弁明しました。

いや、多忙な合間を縫って、パパラッチされる危険を承知の上で、男のマンションに通いつめる理由がプレステって……。この発表を聞いた誰もが、呆れかえったのは言うまでもありません。

しかし、なっちがすごいのは、この「プレステ発言」だけで、アイドル生命の危機ともいうべきスキャンダルを乗り切ったところ。その後、何事もなかったかのようにグループに在籍し、2004年1月には円満退社である「卒業」を果たしたのです。
2015年には4年の交際を実らせて、俳優の山崎育三郎と結婚。去年7月には第一子となる男児を出産しなっち。
押尾学が後に歩んだ人生を想うと、彼女があの時、「男」を選択していたら……。今の幸せはなかったに違いありません。
(こじへい)

※イメージ画像はamazonより安倍なつみ写真集 なつみ