10月15日の放送に先がけて、都内で2時間スペシャルとなる第1話の特別試写会と舞台挨拶が開催された。

竹内涼真「こみあげてきそうなので感想は言えない」
舞台挨拶には役所広司のほか、山崎賢人、竹内涼真、上白石萌音、風間俊介、小藪千豊、ピエール瀧が登場。

老舗足袋屋「こはぜ屋」の四代目社長・宮沢紘一役を演じる役所広司は15年ぶりの連続ドラマ主演。このような試写会に登壇するのも初めての経験だったという。「みなさんと一緒に観るのはイヤだな、と思ったんですけど(笑)。まだ第1話しか完成していなくて、これからは長いみんなとのマラソンレースなので、今日は一緒に観られて良かったです」
なぜか突然、「ピエール瀧さんがホモ・サピエンスの役をやってらっしゃるとは思いませんでした(笑)」とピエール瀧をイジり始める一幕もあったが、「ホモ・サピエンス」はドラマにも登場するキーワードの一つ。

紘一の長男・大地役を演じるのは山崎賢人。「最初は(父・紘一と)ずっとぶつかりあっていますが、大地は父が足袋を作り続けているところを小さい頃から見てきたので、思うところがあると思います」と役柄について掘り下げてみせた。これから本筋に絡んでいくのを楽しみにしているという。

「ダイワ食品」陸上競技部員を演じる竹内涼真は、第1話の感想を求められると、「こみあげてきそうなので、あまり言えない」と白状。記者席から見ると、たしかに目が潤んでいたような……。マラソンのトレーニングを重ねていることについては「辛い、大変だと思ったことはない」とキッパリ。
「2話はまだですか! 早く2話が見たい!」

紘一の長女・茜役を演じるのは上白石萌音。「大先輩方とご一緒していますが、こんなに居心地のいい現場があるのか、とリラックスしています」と語っていたが、第1話を見ると、良い現場なのは画面から伝わってくる。第1話の感想を求められると、「2話はまだですか! 早く2話が見たくてしょうがない」。よくわかる、その気持ち。
「こはぜ屋」を支援する埼玉中央銀行の融資担当者・坂本を演じるのは風間俊介。第1話のキーパーソンだ。「池井戸さんの作品なので、イヤな銀行員を演ってやろう! と思ったら、ものすごく良い銀行員でした(笑)。全国にたくさんいる良い銀行員の思いを背負って演じていきたいと思います」。
試写会では客席の反応から手応えを感じたという。「みんな誰かを応援して、みんな誰かに応援されて、学校とか仕事とか頑張っていると思います。このドラマは、いいことばかりではないけど、必死にやっている中で、一歩一歩進みながらみんなで一つのことを頑張るという物語です。みんなに共感してもらい、みんなに喜んでもらえる物語になっているとあらためて感じました」。

小藪千豊は「こはぜ屋」に立ちはだかるスポーツ用品大手、アトランティス社の営業担当。「第1話を見て、とんでもないものに参加しているな、と。最近ドラマに慣れてきたのに、また緊張してきました。次の撮影が怖い……」。
現場では竹内涼真とよく一緒になるそうだが、竹内が話しかけてくるのが邪魔なのだとか。「役作りをしたいので無視したりしているんですけど、本当に気さくに話しかけてくださるんです。役に没頭したいので、これからも無視したいと思います(笑)。撮影が終わるまでに一枚、インスタグラムを一緒に撮れたら」
「正々堂々とこはぜ屋を叩き潰しにいきたい」

アトランティス日本支社営業部長を演じるピエール瀧は、「ホモ・サピエンス瀧です。改名しました」と自己紹介。2時間スペシャルの第1話を見て、「これ、来週から1時間しかやんねーんだ? 少なくね? 毎週2時間やればいいのに」という気分になったとか。
今回のピエール瀧の役どころは、いわば“敵役”。「こはぜ屋さんのシーンってあんなに楽しそうなんだ。
締めくくりの挨拶を務めるのは、もちろん役所広司だ。
「メンバーが本当に個性的で、良い奴、悪い奴がたくさん出てきて、それぞれが人間臭く演じながら、バトルが続きます。こはぜ屋がアトランティスに叩き潰されるか、再び立ち上がるか。毎週毎週、盛りだくさんで面白いドラマが出来上がっています。ぜひみなさんでご覧になって、この番組を愛してください」
10月15日、日曜夜9時スタート。初回は2時間スペシャル。

(大山くまお)