このドラマではいままで、新米検事の竹村凛々子(吉高由里子)が横浜地検・港南支部に赴任してからというもの、さまざまな事件を担当しながら成長するさまが描かれてきた。前回、第9週では、そんな彼女が一時は検事をやめようとまで思い詰めながら、家族や同僚の助けのおかげでどうにか立ち直れたばかり。最終回では、政治家がらみの大きな案件を担当することになる。

被害者の恋人の願いが被疑者の心を動かす
最終回で凛々子が、すっかりよき相棒となった事務官の相原(安田顕)と取り組んだのは、政治家の息子が起こした殺人事件。被疑者で衆院議員・中条良成(宅間伸)の息子である秀成(落合モトキ)は、仕事から帰宅中、料理人の入江(佐藤祐基)からいきなり殴りかかられ、思わず、相手の持っていた包丁で刺してしまったという。あくまで正当防衛だったという秀成の主張を裏づけるように、事件の目撃者として検察に出頭した加納(飯田基祐)という男も、先に手を出したのは入江だと証言した。
一方、被害者の入江は過去に傷害事件を起こしていたものの、勤務先の料理屋の主人(小野了)によれば、店ではすっかり更生して熱心に働いていたという。同じ店で働いている入江の恋人の笑子(岡本玲)も、彼はカッとなるような人ではなかったと凛々子たちに話した。このあと、報道で事件を知った女性(小松彩夏)が、事件当夜、秀成にからまれたところを入江が助けてくれたと証言し、ますます秀成への疑惑は深まる。