第12週「絶対なんとかなるから!」 第68回 12月18日(火)放送より
脚本:福田 靖 
演出:渡邉良雄
音楽:川井憲次
キャスト:安藤サクラ、長谷川博己、内田有紀、松下奈緒、要潤、大谷亮平、
     桐谷健太、片岡愛之助、橋本マナミ、松井玲奈、呉城久美、松坂慶子、橋爪功、瀬戸康史ほか
語り:芦田愛菜
主題歌:DREAMS COME TRUE「あなたとトゥラッタッタ♪」
制作統括:真鍋 斎
「まんぷく」68話。東太一は人見知りだがデキる弁護士
イラストと文/木俣冬

68話のあらすじ


弁護士・東太一(菅田将暉)は頼りなそうに見えて東京帝大法科主席卒業だった。
資産整理は今回がはじめてだが東は引き受けてくれる。
彼の提案によって、たちばな栄養食品は東京子支社とダネイホンの販売権利を売却ことにする。


見せしめになった


67話のレビューで、脱税の件がよくわからないので東に明晰に解説してほしいと書いたら、68話でみごとに期待に応えてくれた。
戦後の混乱期で横行する脱税に厳しくなった時期であること、目立った萬平が見せしめになったのではないか、という理屈はわかった。結局、理不尽な目に萬平さんは合っているということらしい。

人見知りの東だが、状況把握と適切な判断は頼もしい。
菅田将暉が物静かだが知的で冷静、でも仕事に対する情熱や信念はある様子を的確に演じる。
萬平(長谷川博己)とふたり、叙事的な台詞をしゃべる同士であるが、直情的な長谷川博己のしゃべりとは違う方向で攻めて、単調にならない。万千代(直政)のようにバキバキしゃべって、萬平とWになったらちょっとうるさいだろう。
そこは心得たもの。

面白いのは、萬平と東が面会しているとき、長谷川の演技が変わっていくこと。どこか落ち着きが出てくるのだ。菅田に引っ張られているのだろう。そこが面白い。つまり、思慮深い東は相手を落ち着かせ思考を促す能力があるということだ。
うまい俳優が演じると、台詞になくとも、演技だけでいくらでも登場人物が膨らんでいく。

長谷川博己と菅田将暉は、映画版「海月姫」(14 年)では兄弟役で共演しているから息も合っていたのだろう。

ただ、東がデキるキャラ過ぎて、証券会社にいた真一がお金問題に関してまったく機能していないことが残念。
同じく、大阪帝大出の肩書をもつ神部も、あまり大阪帝大出ぽさを発揮してない気が……(彼の場合は経営面の話ではありませんが)。

菅田将暉といえば、朝ドラ「ごちそうさん」(13年)、大河ドラマ「おんな城主 直虎」(17年)での活躍が思い浮かぶが、67話で、東を紹介することになる谷村美代子(藤本泉)のつとめている店で、福子がちゃんぽんを食べていた。菅田将暉はかつて「ちゃんぽん食べたかっ!」(15年)というさだまさしの自伝的小説のドラマ版に出ていて、そのときの制作統括は「まんぷく」と同じ真鍋斎。
菅田将暉登場の前振りでのちゃんぽんだったのかも。ちなみに、ちゃんぽんは元は「支那うどん」と呼ばれていたらしい。支那そばはラーメンですね。

東法律事務所に勤務している尾崎多江役は渡辺真起子。この方も大変な演技派であり、園子温監督、瀬々敬久監督作品などに寄与している。俄然、格調高くなってきましたぞ。


皮肉めいている


東大、帝大、占い(道頓堀の母)
こういうものに人間は弱い。
(イラストと文/木俣冬)

連続テレビ小説「まんぷく」
◯NHK総合 月~土 朝8時~、再放送 午後0時45分~
◯BSプレミアム 月~土 あさ7時30分~ 再放送 午後11時30分~
◯1週間まとめ放送 土曜9時30分~

朝夕、本放送も再放送も オールBK制作朝ドラ


「べっぴんさん」 BS プレミアムで月〜土、朝7時15分から再放送中。
キアリスをやめたすみれ。地味な苦労の続く明美さん。
68話

「あさが来た」 月〜金 総合夕方4時20分〜2話ずつ再放送
あさ、九州の炭鉱へ
37話
38話