脚本:福田 靖
演出:安達もじり
音楽:川井憲次
キャスト:安藤サクラ、長谷川博己、内田有紀、松下奈緒、要潤、大谷亮平、
桐谷健太、片岡愛之助、橋本マナミ、松井玲奈、呉城久美、松坂慶子、橋爪功、瀬戸康史ほか
語り:芦田愛菜
主題歌:DREAMS COME TRUE「あなたとトゥラッタッタ♪」
制作統括:真鍋 斎

連続テレビ小説「まんぷく」オリジナル・サウンドトラック2 バップ
143話のあらすじ
新商品まんぷくヌードルの開発も順調、鈴(松坂慶子)も回復してきた。
……と思いきや、まだまだ問題が。麺をカップにどう入れるか、萬平は頭を悩ます。
そして、鈴の病状も急変して……。
「どう言うたらええんや」
萬平(長谷川博己)が鈴の見舞いに行くも、新商品の話ばかりで、鈴を辟易させます。
忠彦(要潤)と真一(大谷亮平)の見舞いとはえらい違いです。ただ、このふたりも夢では奇妙なことになっていましたが。
鈴さんにとっては困った相手でしょうけれど、最近の萬平さん、いい塩梅に老けてきて、髪型とかひげの感じがクレージーな発明じじいふうでキャラとしてはいい感じです。
「おかあさんもがんばって、ファイト!」って……。
143回は、他人に対する態度問題が軸になっていたようです。
萬平は、福子(安藤サクラ)のおかげ、とはやたら言うけれど、鈴のことはまったく心配していません。
夢のなかで、忠彦、真一、咲(内田有紀)もタカ(岸井ゆきの)、吉乃(深川麻衣)、幸(小川紗良)も心配してくれてなかったと、嘆きます。かわいそうに。
そして、香田家では、名木(上川周作)が恋して自分の絵が描けたことをきっかけに、忠彦の芸術のモチベーションはなにかという話になって、克子(松下奈緒)のことが全然出てこなくて、怒らせてしまいます。
慌てて、棒読みで「克子のおかげといっても過言ではない」というようなことを言ってもあとのまつり。
「どう言うたらええんや」と悩む忠彦。
さっさと「克子のおかげ」と言えばいいのに。鈴さんのことはあんなに持ち上げるのうまいのに、克子にだけは鈍感です。甘えているんでしょうか。たとえば「リア王」をご覧なさい。どんなに愛情をもっていても、感謝を形にしないと人間関係はだめなものなのです。そんなわけで、いつの間にやら、萬平さんのほうが奥さんに感謝するいい旦那さんに……。しかも、事業も絶好調。こんないい旦那さんいないですよね。
今日も福子のおかげ
142回では、福子がとってあった機内食のマカデミアナッツの容器によって、容器の蓋のアイデアが生まれ、
143回では、福子の失敗がきっかけで、容器のなかに麺を入れるアイデアが生まれます。
萬平「昨夜かあさんとふたりで考えたんだ」
源「ずるい」
なんだ、この親子関係は……。
そして、福子は鈴の病室で「私が手柄を立てました」とにやにや。
信じて耐えて支えて来たことが報われる福子。こういう人生もいいものですな。
言葉であまりねぎらわれずぷりぷりしている鈴さんは、腸が破裂して緊急手術……。でも、このドラマの流れから見て、きっと助かると思えます。
トラブルもアクシンデントも他者を蔑ろにすることも根深い問題には発展することなく、安心して見ていられるドラマ。現実には、国連調査の幸福度が58位と昨年より4位下がった日本、病気も家族関係も仕事も頭も心も悩ませてしまうことが山積みで、ドラマだからこそすべてを笑って流せる。それが人気の理由のひとつだと思います。
(木俣冬)
連続テレビ小説「まんぷく」
◯NHK総合 月~土 朝8時~、再放送 午後0時45分~
◯BSプレミアム 月~土 あさ7時30分~ 再放送 午後11時30分~
◯1週間まとめ放送 土曜9時30分~
朝夕、本放送も再放送も オールBK制作朝ドラ
「べっぴんさん」 BS プレミアムで月〜土、朝7時15分から再放送中。
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「あさが来た」 月〜金 総合夕方4時20分〜2話ずつ再放送
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