サンシャイン池崎「ひどい状態の猫たちを救いたい」2匹の“招き猫”に出会って

なかなか名前を言わない自己紹介ネタ、そしてインパクト抜群のハイテンション芸で幅広い世代から人気を集め、誰もが知るピン芸人へと上り詰めたサンシャイン池崎。彼は2018年から保護猫の「風神」「雷神」を飼い始め、その溺愛ぶりで話題となった。2匹への愛が漏れまくっている“悪口アカウント”「サンシャイン池崎 超裏垢」は、スタートから約2ヶ月で42万フォロワー超え(8月5日時点)。すでに公式アカウントの倍近い数字だ。そして8月9日には、自身初となる書籍『空前絶後の保護猫ライフ! 池崎の家編』を発売する。
サンシャイン池崎「ひどい状態の猫たちを救いたい」2匹の“招き猫”に出会って
提供:書籍『空前絶後の保護猫ライフ! 池崎の家編』(撮影:内海裕之)

サンシャイン池崎にとって「いろんな仕事やご縁を運んできてくれた」という2匹の“招き猫”、風神・雷神は保護猫団体「猫の森」から譲り受けた猫たちである。2匹との出会いは彼のもとに、数々の新しい仕事と、そして身寄りのない猫が置かれている厳しい現実と直面する機会を連れて来た。彼はそんな猫たちが少しでも減っていくよう、芸人活動とボランティア活動の両立を目指していくという。

取材・文/ヒガキユウカ(プレスラボ) 撮影/小嶋文子

編集/日野綾(エキサイトニュース編集部)


サンシャイン池崎っぽくない仕事にもチャレンジしたい


サンシャイン池崎「ひどい状態の猫たちを救いたい」2匹の“招き猫”に出会って

――インパクトあふれる芸風と愛されるキャラで、今や大人気ピン芸人になられた池崎さん。そもそもなぜ、お笑い芸人になったのでしょうか?

サンシャイン池崎(以下、池崎):小学生ぐらいの頃から、お笑い芸人にはずっとなりたかったんです。当時からナインティナインさん、とんねるずさんに憧れていて、それでもなかなか踏み出せないまま一応大学までは進んで。大学時代も機会があればコントを作ったりしていて、3〜4年生の頃には「絶対お笑いをやるぞ」という気持ちが固まっていたんです。大学を卒業した後、ちょうどワタナベコメディスクールが開校する頃だったので、良いタイミングだと思って飛び込みました。

――最初はコンビで活動されていたんですよね。

池崎:はい。大学の同級生を誘って一緒にスクールに入ったんですが、後に解散しました。そこからはピン芸人でやっていくことになったので、家にある服をかき集めて、ピン芸人らしい派手なものを選んでいって。ハチマキはコンビ時代から巻いていたので、プラスで当時は「ROCK IN JAPAN」と書いてあるタンクトップと、リストバンドをつけて。ズボンは長いジーパンだったかな。でもズボン以外は、今とほぼ同じスタイルになっていましたね。

――芸風はどのように決めていったんでしょうか?

池崎:僕は元々、勢いのあるギャグ漫画や少年漫画が好きなんです。それらの実写版のようなイメージに、自然と近づいていった気はしますね。よく「コロコロコミックみたいな格好してるな」って言われるんですけど(笑)。一番影響を受けたのは『幽☆遊☆白書』です。浦飯幽助がリストバンドで力を抑えていたとか、飛影がハチマキで第三の眼を隠していたとか。そんな風にちょっとずつ、漫画のいろんな要素から影響を受けています。
サンシャイン池崎「ひどい状態の猫たちを救いたい」2匹の“招き猫”に出会って

――芸風を確立させていくなかで、これはイケるぞ、と思うタイミングはあったのでしょうか?

池崎:自分としては、手応えはずっとあったんですよ。ライブでも割とウケてましたし、周りにも「絶対売れるよ!」と言ってもらえていたので。なかなか売れなくて落ち込む時期もありましたが、それこそ「空前絶後の~」と自己紹介するネタができたときは、「これは絶対世に出るネタだ」という感覚がありました。名前をなかなか言わないというパターンは、ほかにやってる人がいなかったし、初めてお客さんの前でやった時は人生で1番ウケましたね。

――いろんなキャラを当たるまで試したというよりは、1つのキャラを洗練させていった感じなんですね。

池崎:そうですね、ピンになって最初のキャラから、今もそこまで変わっていません。ただ、テンションは年々上がっていきましたね(笑)。
サンシャイン池崎「ひどい状態の猫たちを救いたい」2匹の“招き猫”に出会って

――これからどんなことにチャレンジしたいですか?

池崎:芸風は、もう変えないと思いますね。ハイテンション系のネタで突き進みます。一方で、今回の書籍もそうですが、普段の「サンシャイン池崎」じゃない部分ももう出しているんですよね。だったら俳優さんや声優さんなど、いろんなお仕事をやってみたいです。僕、演じるならハイテンションな自分とは真逆のタイプを演じてみたいんですよ。スタッフロールを見て初めて「え、あいつ出てたの!?」って気づかれるくらいだと、格好良くないですか?

人懐っこくてツンデレな猫たちとの共同生活「一人じゃないと感じる」


サンシャイン池崎「ひどい状態の猫たちを救いたい」2匹の“招き猫”に出会って
提供:書籍『空前絶後の保護猫ライフ! 池崎の家編』(撮影:内海裕之)

――池崎さんが飼われている保護猫との出会いについても伺いたいです。猫を飼うのは初めてとのことですが、なぜペットショップではなく保護猫を迎え入れる方を選んだのでしょうか?

池崎:子供の頃から野良猫と触れ合うのが好きだったので、ペットショップで購入する方が自分にとっては違和感というか、方法として思いつかなかったんですよね。理想は雨の日とかに、ダンボールに捨てられている猫と出会う形だったり。でも、日常生活で捨て猫ってなかなか出会わないので、保護猫を迎えようと思いました。サイエンスアクターの市岡元気さんにそのことを相談したら、「猫の森」という保護猫団体さんを紹介してくれて、そこで風ちゃん、雷ちゃんを引き取りました。

――保護猫団体にはいろいろな猫がいたと思いますが、なぜこの2匹に決めたのでしょうか?

池崎:最初はもらった写真を見て、特に可愛いなと思った1匹がいたので、その子にするつもりだったんですよ。それが後の雷ちゃん。後日面会しに行って改めて最終決定をするんですけど、直接会ってみてもやっぱり良いなと思って、雷ちゃんを迎えることは決まった。そのとき、近くですごく可愛い子猫が走り回っていたんですね。それが後の風ちゃんなんですが、その姿がすごく可愛く思えてしまって。迷っていた僕に、猫の森の代表さんが「2匹とも一緒に飼うのが良いと思いますよ」って勧めてきたんです。「じゃあせっかくだし!」と2匹とも迎えることに決めました。今の2匹の様子をみていると、一緒に迎えて本当によかったなと思います。
サンシャイン池崎「ひどい状態の猫たちを救いたい」2匹の“招き猫”に出会って

――2匹の性格について教えてください。

池崎:雷ちゃんはめちゃくちゃ人懐っこいんです。猫を飼ってる人でもびっくりするくらい人懐こくて、僕に限らず人が来るとすぐ「なでて、なでて」って近づいて行きます。そのかまって度がすごく可愛いんです。風ちゃんはザ・猫な性格で、おてんばでツンデレ。あとは顔を見るとわかるんですけど、ぱっつん前髪みたいな毛色をしていて、そこも可愛いです。

2匹の間では、風ちゃんがちょっと強い感じがしますね。オスの雷ちゃんがメスの風ちゃんに対してレディーファーストで接しているのか、いつも譲る感じがあります。雷ちゃんと遊んでいる時も、風ちゃんが来たら、雷ちゃんは一歩引いてあげるというか。
サンシャイン池崎「ひどい状態の猫たちを救いたい」2匹の“招き猫”に出会って

――猫を飼われたことで、池崎さん自身にも変化はありましたか?

池崎:生活リズムは良くなりましたね。朝早くに起こされたりしますし、エサをあげないといけないし、朝早い分、夜寝るのも早いし。あとは散らかすので掃除機をかけることも増えて、結果的に部屋も綺麗になってるし……それに、孤独感も減りますよね。僕は今年38歳で、孤独を感じがちな歳ですけど、朝起きて猫たちがいると「おお、一人じゃないな」と思います。

ボランティア活動で知った猫たちの悲惨な状況「大切にしない人間の方に問題がある」


――池崎さんは保護猫に関するボランティア活動に参加して、Instagramで発信されていますよね。

池崎:とある多頭飼育崩壊の家から引き取って、猫の森さんがお世話をしている猫たちがいるんです。そのお手伝いですね。トイレやケージを掃除したり、エサをあげたり。風ちゃん雷ちゃんのおかげで出られたテレビもありますから、猫の森さんに対するお礼の意味も込めて何かやりたくて、始めました。

――活動を通して、何か心境の変化はありましたか?

池崎:僕自身知らなかったこともたくさんありましたし、僕がボランティア活動について発信していくことで、少しでも興味を持ってくれる人が増えたら良いなと思うようになりました。本当、想像していた以上に……目も見えないとか、片目がないとか、エイズに罹っているとか、ひどい状態の子たちがいると知って。助けてあげたいと思いますね。

――池崎さんは、どうしたらそういう猫たちが減ると思いますか?

池崎:これは猫に限らず動物全般に言えることですが、大切にしない人間の方に問題があると思うんです。「飼えなくなったから捨てる」とか。捨てられた猫自身はもちろん、その猫が繁殖したらその子らもみんな殺処分になってしまうかもしれない。そういう人たちのせいで悲しい目に遭っている猫や大変な思いをする人がたくさんいるので、責任を持ってちゃんと飼える人間が増えてほしいと思います。
サンシャイン池崎「ひどい状態の猫たちを救いたい」2匹の“招き猫”に出会って

――猫側の問題ではなく、人間側の問題なのかもしれませんね。今後、芸人活動と保護猫に関する活動はどのように両立させていく予定ですか?

池崎:どちらも合わせて頑張っていくつもりです。僕が芸人としてもっと上のランクに行けば、ボランティア活動ももっと広まると思いますし、今回こういう“池崎の意外な一面”みたいなものが出たことで、今まで来なかった芸人仕事が来る可能性もあると思うんです。だから、どっちも同じように頑張っていくことで、相乗効果が生まれたらいいなと思いますね。ボランティアについても、せっかく僕は芸人なので、できるだけ面白く伝えたいという気持ちはあります。

いろんな入り口でこの本に出会った人が、保護猫に興味を持ってもらえたら


サンシャイン池崎「ひどい状態の猫たちを救いたい」2匹の“招き猫”に出会って

――今回発売される書籍『空前絶後の保護猫ライフ! 池崎の家編』は、どのような内容ですか?

池崎:僕がどのように風ちゃん雷ちゃんと出会って、どうやって家に迎えて、1年間どんな共同生活をしてきたかということを順番に追った内容です。写真もたくさん入れているので、すごく分かりやすいと思います。猫を飼いたいと思っている人はもちろん、「保護猫って何だろう?」という人にもオススメ。全てふりがなが振ってあるので、お子さんも読めるようにできています。すごく間口の広い、良い本です!(笑)

――この本を通して、特に伝えたいことは何でしょうか?

池崎:もちろん猫の写真を見たくて手に取ってくださる人、もしかしたら「サンシャイン池崎のプライベートな部分が気になる!」って買ってくださる人、いろいろいらっしゃると思いますが、僕としてはやっぱり「保護猫って、すごく良いんだよ」ということを受け取ってほしいですね。この本を読めばなぜ保護猫を大切にすべきなのかも分かると思うし、譲渡会の仕組みや保護猫の迎え方、必要な準備などもしっかり書いています。
サンシャイン池崎「ひどい状態の猫たちを救いたい」2匹の“招き猫”に出会って

――最後に、もし風ちゃん雷ちゃんに言葉が通じるとしたら、どんなメッセージを伝えたいですか?

池崎:本当に、彼らがいろんな仕事やご縁を運んできてくれたんですよね。僕にとっては招き猫のような存在なので……、「僕はこれからも二人のマネージャーとしてサポートしていくので、どんどん仕事ください」でしょうか(笑)。
サンシャイン池崎「ひどい状態の猫たちを救いたい」2匹の“招き猫”に出会って


サンシャイン池崎さん音声入り直筆サインポラを2名様にプレゼント!


書籍『空前絶後の保護猫ライフ! 池崎の家編』の発売を記念して、サンシャイン池崎さん音声入り直筆サインポラを抽選で2名様にプレゼントいたします。QRコードを読み込むと音声が再生できます(※再生可能期間は約1年間です)。

応募方法は下記の通り。
(1)エキサイトニュース(@ExciteJapan)の公式ツイッターをフォロー
(2)下記ツイートをリツイート
応募受付期間:2019年8月8日(木)~8月22日(木)18:00まで

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(エキサイトニュース編集部)

書籍情報


空前絶後の保護猫ライフ! 池崎の家編
8月9日発売


サンシャイン池崎 official link


▼書籍詳細ページ
https://tkj.jp/book/?cd=TD297136&p_bn=201809

▼サンシャイン池崎 Twitter公式アカウント
https://twitter.com/ikezaki_YEAH

▼サンシャイン池崎 ワタナベエンターテインメント
https://www.watanabepro.co.jp/mypage/40000114/