ドラマイズム「左ききのエレン」(TBS毎週火曜日深夜1時28分 MBS毎週日曜日深夜0時50分)、今夜「第6話 誰がつくったかなんて、誰も知らなくても」。原作は、マンガ『左ききのエレン』

池田エライザ「左ききのエレン」全裸キスシャリだけ残して大暴走女に翻弄されるクリエイター5話
かっぴー/nifuni『左ききのエレン』5巻

「男が女に才能で勝てないんだったらセックスしかないっしょ」
「才能しかないクズ」の岸あかり(八木アリサ)が第5話で大暴走だ。
全裸になるわ、いきなりキスするわ、ベッドインするわで、自分の肉体美と存在感で、まわりを翻弄する女である。

ガラクタ数えて安心しようとしてる


だいたい朝倉光一は、天才の山岸エレン(池田エライザ)に「下手くそ」とか「へたくそ。おったてんのがはやすぎんだよ。早漏やろう」とか、むちゃくちゃ言われるマゾキャラ。
そのうえ、ニューキャラの岸あかりにもめちゃくちゃ言われちゃうのだ。

出会いは、撮影現場。

朝倉光一は、代表としていろいろやっている。
そこにズカズカと入ってきた岸あかり。
自分は「服を着て歩く世界一になる」と言い、光一に問う。
「光一さんは将来何になるの?」
答えられない光一。
「あーあ、なんでもできちゃう人ってかわいそ。
使えないことかきあつめてガラクタ数えて安心しようとしてる。

そんなに自信ないんだ 自分に」

完膚なきまま叩きのめすディス。フリースタイルダンジョンならクリティカルで勝利だ。
さらに、頬を両手ではさまれて、まじまじと顔を眺められて、「ひどい顔」と言ってキスされるのだ。

呆然としているあいだに、岸あかりは、勝手に撮影ステージにあがっていく。
その完璧な存在感で、他のモデルを蹴散らし、現場の予定はめちゃくちゃに。
しかも見学に入ってきた山岸エレン(池田エライザ)は、光一に話してる途中で、岸あかりを見つけ、夢中になって、あかりを押し倒して「おまえを描かせろ」と告白。


普通の人生じゃ、やだよ


こんな事態になっちゃうと、誰だって、自信をなくすだろう。
だが、光一の強いところは、折れたときに素直なところだ。
「自信も才能もない、でも、普通の人生じゃ、やだよ」
っていう身も蓋もない、かっこわるいことをストレートに言えるところだ。

シャリだけ残す女


岸あかりは、この後も、光一を高級寿司屋に呼び出し、おごらせ、ネタだけを食べて、「あとはあげる」ってシャリを渡す。
「エッチしようか」
「え?」
「意味わかんない?」
「でも、おれ、彼女いるし」
「わたしもいるけど……。光一ってクソみたいに普通だね」
と、光一にいちばん効く「普通だね」ディスで、結局ベッドインに導くのだ。

ディスられながらなぜかモテる光一は、マゾぎみな平凡な男のドリームなのか。


才能がないと言われる光一の才能は、失敗しても、間違っても、あがきつづけることだ。
「何者でもないくせにいっちょまえのこと吠える犬」と言われようとも。

第5話、光一は東京にいて、エレンはニューヨークにいて、主役2人が出会うことはない。
が、時間と場所をぶっとばしながらシンクロするシーンがつながる濃縮展開で、出会うことのないふたりの運命を予感させた。
第6話「誰がつくったかなんて、誰も知らなくても」、楽しみです。(テキスト:米光一成

【DATA】
原作 かっぴー/nifuni『左ききのエレン』(集英社「少年ジャンプ+」連載中) かっぴー『左ききのエレン』(cakes連載)
監督 後藤庸介 深迫康之 本間利幸
脚本 根本ノンジ 守口悠介 本田隆朗
制作 共同テレビジョン
製作 ドラマ「左ききのエレン」製作委員会・MBS

朝倉光一…神尾楓珠
山岸エレン…池田エライザ

神谷雄介…石崎ひゅーい
加藤さゆり…中村ゆりか
三橋由利奈…今泉佑唯
流川俊…吉村界人
朱音優子…田中真琴
園宮千晶…久保田紗友

岸あかり…八木アリサ
佐久間威風…板橋駿谷

柳 一…丸山智己
沢村考…村杉蝉之介
冬月慎太郎…阪田マサノブ

海堂…般若
古谷真治…堀部圭亮