「岡野陽一のオジスタグラム」27回。M-1と有馬記念連動説とおじさん、馬は決めた、人生はどうなる?

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「岡野陽一のオジスタグラム」27回。M-1と有馬記念連動説とおじさん、馬は決めた、人生はどうなる?
皆様、糞遅延じじいです。
本日はオジスタグラム、有馬記念、M-1の順でお楽しみ下さいませ


今日は特別な日だ。
27回目のオジスタグラムが壮絶な遅延の末に無事に更新されたとか、そんな糞みたいな話ではない。


有馬記念の日なのだ。

競馬をやった事ない人でも聞いた事はあるだろう。
簡単に言えば競馬のすんごいやつだ。
凄いの一個上のすんごいってやつである。

しかも今日は、夜にはM-1もある。

こちらも、お笑いを全く見ない人も聞いた事くらいはあるだろう。
お笑いのすんごいやつだ。

だから今日はすんごい日なのだ。
僕が偉い人なら今年から12月22日は「すんごい日」ってゆう祝日にするだろう。

毎年、有馬記念とM-1の決勝は近いが同じ日なのは初なのではないだろうか

M-1と有馬記念連動説


嬉しい反面、困ってる人もいるかもしれない。

M-1と有馬記念連動説を信じている方々だ。

競馬、お笑いファンの中では有名な話だが、M-1の結果と有馬記念の勝ち馬がリンクしているとゆう説である。


そんな事言ってるから借金があるんだよ糞ゴミ虫が。
とおっしゃる人も聞いて欲しい。

M-1で日本語のコンビ名が優勝した時は、必ず3歳の馬が勝っているのだ。
つべこべ言わずに表をご覧頂こう。
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ここまで来ると、もはや偶然とゆう言葉で片付くのだろうか。
恐らく9割9分、日本の黒幕が絡んでいる。

しかし、今回は有馬記念の後にM-1が行われる。

だから黒幕馬券を買うおじさん達は困ってるのだ。
お笑いの事など何も知らない黒幕おじさん達は、競馬の予想の前にM-1の予想から始めるとゆう謎の事態に陥っている。

ぺこぱの壁


今年のM-1の決勝進出者を見ると日本語のコンビの方が多い。
そして黒幕おじさん達は同じ壁にぶつかる。

からし蓮根、かまいたち、すゑひろがりず、見取り図、ぺこぱ…。

そう、ぺこぱの壁にぶつかるのだ。


これは日本語なのか? ぺこぱってなんだ?
ふざけなよー!ぺこぱー!は っきりしろよ!

そんなおじさん達に、オジスタグラムを読んでくれてるお礼にお教えしよう。
「ぺこぱ」は韓国語で「お腹がすいた」とゆう意味らしいので、日本語のコンビ名にはならない。

つまり、敗者復活は誰が来るかわからないとして、今年の決勝は9分の4が日本語のコンビ名である。
この中で優勝するコンビの方がいると確信がある方は、有馬記念の3歳馬を買ってみてはいかがだろうか?

有馬記念に出走する3歳馬は3頭。
サートゥルナーリア、ワールドプレミア、ヴェロックス。

3頭の単勝を買ってもプラスになるだろう。

こんな糞うんこ下痢人間すらも、こんなに楽しませて下さる有馬記念とM-1に出るお馬様とお人間様には本当に畏敬の念しかございません。

出るだけでもすんごい事なので、どうか怪我なく無事に走りきって欲しい。

今年最後の


さてさて、糞みたいな話はこの辺にして本日のオジスタグラムといこう。

いや、いかない!

いかないといけないのはわかってるがいかない!
有馬記念の当日の早朝からオジスタグラムを書けるほど僕は人間が出来ていない。

もう少し有馬記念の話がしたい。

だだだ。

今年最後のだだだ。

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それがタクシーの運転手さんで


去年の有馬記念は思い出深い。

前日、珍しく夜まで仕事だった僕は競馬をやる出演者の方々と、有馬の予想をしながら楽しい打ち上げをしていた。
予想をしながら飲む酒はうまい。

これが来るやらこれ来たら自害するやら、あーでもないこーでもない言うのが最高に楽しいのだ。

その日までは、違う馬を予想していた僕なのだが、その打ち上げでブラストワンピースを激推しする方がいて、帰る時にはこの馬に心が傾いていた。

打ち上げが盛り上がり、4時くらいに解散になりタクシーに乗り込む。

後は15時25分の有馬記念の10分前まで寝るだけである。
最高の一日だ。
タクシーで少し寝せて頂いて、朝から競馬をやるのもありである。

しかし、タクシーの運転手さんの名札を見て僕は寝れない事が確定する。

あ、あ、有馬さん…。

こんな事あるだろうか。

有馬さんとゆう名字だけでも珍しいのに、それがタクシーの運転手さんで、有馬記念当日にそのタクシーに乗る事なんて。

解散の時間が後一秒ずれてても、巡りあっていないだろう。

天文学的な数字だ。

借金まみれで糞みたいな人生だったが、こんなに分かりやすくチャンスって来るんだ!
人生の転機ってこんなあからさまに来るんだ!
すげー!

未だに昨日の事のように興奮を覚えている。
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当時オジスタグラムをやってなかった僕だが、勿論こんなみえみえのチャンスを逃す訳はない。

「ま、まじっすか」
「はい?」
「あ、有馬さんですか?」
「はい」
「ありがとうございます!!!」
「こ、こちらこそ御乗車ありがとうございます」

興奮して、最初変な感じになってしまった。

「こんな事あるんですか?有馬記念の日に有馬だなんて?」
「あぁ、今日なんですね?」
「やられないんですか!?」
「私は全くやらないですねぇ」
「えぇ!今日お客さんにめっちゃ言われるでしょ?」
「いや、言われる年もありますけど、今年はそうゆうお客さんいなかったですね。お客さんで最後のお客さんです」
「えー! 偽名じゃないですよね?有馬の日に売り上げ伸びるように?」
「ガハハハ!50年近くこの名前ですよ」

嘘みたいな話だが、これはノンフィクションだ。

出来すぎていて、一瞬どっきりを疑ったが需要がない事に一瞬で気付き、またにやにやする。
しかも、競馬をよく知らないのがまた信憑性を増す。競馬をやる方だったら、そのおじさんの予想も入って来るからだ。

神様の口調


家の近くでタクシーを降りる時に、有馬さんに最後に聞く。

「ありがとうございました」
「有馬さん、こちらこそ本当にありがとうございました。糞みたいな人生とこれでお別れ出来ます」
「いやいや、私は競馬なんて知らないので」
「大丈夫です。
もちろん自己責任です。有馬さんの好きな数字をお教え下さい」
「ガハハハ。好きな数字ですか、好きな数字は」

その瞬間、物腰の柔らかい有馬さんの雰囲気が完全に変わった。
あの時の神々しい雰囲気は一生忘れないだろう。

「5じゃ…」

完全に神様の口調である。
会ったことないが、絶対神様の言い方だった。

「ありがとうございます!」
「健闘を祈ってます!」
「失礼します!」

僕は神様と握手してタクシーを降りる。
皆様に教えよう、神様の手は意外とカサカサしている。
素晴らしい手だ。

結構お酒を飲んだが、もう完全に酔いもさめていた。
家に帰って、5番の馬を調べる、

パフォーマープロミス

7番人気の単勝20.6倍の馬だ。

調べれば調べるほど来る気しかしなくなってきた。

まぁ、もはや来るのが確定しているので、調べる必要すらないのだが。

結局15時25分有馬記念まで僕は寝なかった。
今までの糞の人生を懐かしんでいたのだ。
全財産10円の時に、野良猫が自分よりいい飯を食っているのを見てちょっと泣いたのも今となってはいい思い出だ。

全財産を絶対に来る馬にかけて、ファンファーレを聞く。

もう今後お金を借りる事なんてないと思うと、寂しいものである。

これが当たれば、安くても1000万は越えるだろう。
今までの人生は全てこの為のフリだったのだ。

とにかく全ての方々に感謝する。

借りてる人には色付けて返します。
ほんとにありがとう皆さん。

14着だった。

16頭中14着だった。
1着は昨日の飲み会の時点で決めてたブラストワンピース。

M-1の優勝は霜降り明星で、唯一の3歳馬ブラストワンピースが来たのだ。

ガチガチの黒幕馬券だ。
なんだったんだ…。

もしかしたら、有馬さんなんてほんとはいなかったのかもしれない。
きっと有馬さんは、有馬で勝ちたすぎた自分の欲望が産んだオバケだったのだ。
脳内で、神様の大きな声が聞こえた。

「糞みたいな人生続行!」

レースの途中でお金を借りるLINEをしたのは言うまでもない。
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もうあの声だけは


現在12月22日の朝8時25分。

有馬記念まで7時間をきった。

さて、今年は糞みたいな人生を変えられるのだろうか。

僕は人気のないエタリオウとゆう馬から買おうと思う。

もう神様のあの声だけは聞きたくない。

「糞みたいな人生続行!」
「岡野陽一のオジスタグラム」27回。M-1と有馬記念連動説とおじさん、馬は決めた、人生はどうなる?

(イラストと文/岡野陽一 タイトルデザイン/まつもとりえこ)
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