Twenty★Twenty、嵐のワクワク学校…チャリティー活動の歴史に見るジャニーズの想い
チャリティーソング「smile」は2020年12月31日までの期間限定販売

ジャニーズ事務所に所属するアーティスト15組、総勢75名で結成された期間限定ユニットTwenty★Twenty。彼らが歌うチャリティーソング「smile」が8月12日にリリースされた。


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楽曲はジャニーズとは初のコラボレーションとなるMr.Childrenの櫻井和寿が作詞・作曲を手掛け、ジャケットのイラストは兄妹アーティストとしても活動するKANTA&KAEDEのわじまかんたが担当。

楽曲は各音楽配信サービスで6月22日から先行配信されており、8月12日発売のCDには特典として「smile」のビデオ・クリップ、レコーディングドキュメンタリー、リリック・ビデオが収録されたDVDが付属する。

ジャニーズ事務所は過去にも、阪神・淡路大震災復興のためのチャリティー活動としてTOKIO、V6、KinKi Kidsの3組による「J-FRIENDS」を1997年12月に結成。チャリティソングなどで得た収益の一部を義援金として寄付した。

2011年には東日本大震災復興支援プロジェクト「Marching J」を立ち上げ、東京・代々木第一体育館で所属タレントが参加する募金活動を行ったほか、メンバーが被災地を訪れて炊き出しを行うなど積極的に携わってきた。

嵐を例に挙げると、2011年開催のコンサートをチャリティーイベントに変更した『嵐のワクワク学校』を皮切りに、宮城県や福島県でのイベントを開催。
東北に加えて熊本地震の義援金として収益の一部を寄付。イベントに限らず出演番組等を通して被災地を訪れるなど挙げきれないほどの活動を行ってきた。

嵐に限ったことではないが、被災地を訪れたり義援金での支援のほか、音楽をはじめとするエンターテイメントを通していまなお継続して人々に寄り添っている。

今回のコロナ渦においては、感染拡大防止の支援活動Smile Up! Projectを立ち上げ、防護服やマスクなどの医療物資支援を全国645箇所(公式サイト参照)の医療機関に届ける支援活動を行った。

もちろん、ファンに向けて本当にたくさんのコンテンツを用意してくれた。3月末には、YouTubeで無料ライブ配信『Johnny’s World Happy LIVE with YOU』を皮切りに、有料ライブ配信、グループによっては公式チャンネルなどを活用してファンにエンターテイメントを届けてきた。


見ごたえ満点レコーディングドキュメンタリー

参加者全員のレコーディング風景を収録したレコーディングドキュメンタリーは1時間を超えるボリュームで見ごたえがある。一人ひとりのレコーディング風景からは、音楽との向き合い方、気持ちの入れ方が見えてきた。個々の声がじっくりと聞けて、「こんな風に気持ちを込めていたんだ」「さすが舞台仕込み!」などと新鮮だった。

レコーディングスタジオには3台ほどのカメラが設置され、左・右、ブース外からメンバーを捉えた。トップバッターはV6の坂本昌行。トニセン、カミセンと“勤続25年の男たち”の仕事に続いて、KinKi Kidsが登場。
嵐、NEWS、関ジャニ∞へとデビュー順に続いた。

レコーディングにあたっては慣れた様子で、肩の力を抜いて挑んでいたようにみえたが、楽曲の高まりと共にグッと気持ちを入れる姿があった。手を動かしてリズムをとったり、目を閉じたり眉が動いていたり……と、ステージの上とは違う、それぞれのスタイルで歌っていた。

Twenty★Twenty、嵐のワクワク学校…チャリティー活動の歴史に見るジャニーズの想い
ジャニーズ事務所所属の15組、総勢75名で結成されたTwenty★Twenty。画像はスペシャルサイトより

中でも、印象的だったのは櫻井から寄せられた手紙を読んだあとの表情。「櫻井さんから手紙がきてます」というスタッフの声。映像には櫻井からの手紙に目を通す姿が映し出された。


嵐・相葉雅紀「気が引き締まりました」、関ジャニ∞・村上信五「めちゃくちゃ気持ち入ってます」、Hey! Say! JUMP・有岡大貴「大事に歌わせていただきます」、Kis-My-Ft2の北山宏光は「この手紙持ってかえろう」、Snow Man阿部亮平「すごいね…言葉が。これがもう歌みたい」、佐久間大介「おお…すごい…沁みるわ」などなど、一様に「心して臨みます」と言わんばかり。歌手としてのスイッチが入った様子だった。

同じ音に合わせて歌詞の通りに発声する、という同じ行為をしているものの、声色も違えば、フェイクの入れ方、独特の癖のようなものに違いがあって、個性がくっきりと浮き出ていた。75人分のレコーディングを一挙に見られることも貴重だが、櫻井の楽曲に命を吹き込むように心を込めて歌う姿が印象に残っている。

「smile」ビデオ・クリップでは、堂本剛の歌声からはじまり、トニセン、KAT-TUN、堂本光一、カミセンと歌い継いでいく。
バックコーラスには関ジャニ∞安田章大、NEWS増田貴久、SixTONES京本大我、ジェシーが担当。サビからは全員の歌声が重なるのだが、優しさと強さに包まれるようで、胸に沁みた。ドキュメンタリー映像を踏まえて、改めてビデオ・クリップを見ると思いがさらに伝わってくる。

ライブ配信に出演番組にはじまり、個別でも掃除に筋トレ、クッキング動画などなど、個性を発揮して、視聴しきれないほどの楽しみをもたらしてくれた彼ら。先の見えない自粛生活、漠然とした不安を抱えているタイミングでどれだけ気持ちが安らいだことか。ごく自然な形で気持ちを前向きなものへと導いてくれる、実にジャニーズらしいスタイルの活動に改めて感動した。

「Twenty★Twenty」が歌うチャリティーソング「smile」は、2020年12月31日までの期間限定販売。
(柚月裕実)

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