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のん「映画も音楽も演劇もアートも全部、生きる糧になる」藝大生に語った、エンタメがもたらす笑顔と活力

のん「映画も音楽も演劇もアートも全部、生きる糧になる」藝大生に語った、エンタメがもたらす笑顔と活力

のんが企画・脚本・監督・主演を務めた映画「Ribbon」が2月25日に公開される。未来を奪われた美大生が再生していく様子を描いた今作を、まずは美大生に観てもらいたいと、東京藝術大学の学生に向けたイベントが『【伊東順二特任教授 社会基盤としての芸術 特別講座】のん監督・主演 映画「Ribbon」藝大生限定試写会&トークイベント』と題して開催された。

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学生60人の前に登場したのん。まずは「Ribbon」を作った経緯に触れながら挨拶を行った。
のん:新型コロナが流行り始めた頃に、自分で企画して主催した音楽フェスをウイルスの感染拡大防止のために自分自身で中止にして、すごく悔しい思いをしました(編注:2020年2月29日に開催を予定していたが、直前にイベントの中止を決断、26日に発表した)。


それから自粛期間に入って、どんどん芸術やエンタメが不要不急なものとされていくのがすごく悔しくて、こうしちゃいられないと脚本を書き始めました。おうち時間をなんとなくやり過ごせた人も、やり過ごせなかった方もいると思うんですけど、私は悔しさとかモヤモヤが晴らせないままずっと続いている気がして、そういうものを取っ払えるようなものを作りたいと、この映画を作りました。

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美大生の悔しい気持ちに共感

トークイベントは、事前に生徒から募集した質問にのんが答える形式で進行。最初の質問は、「飲食店や医療従事者といった方々がコロナで大変な思いを抱いている中、なぜ美大生に目を向けた映画を制作したのか」という質問が読まれた。
のん:私自身が美大生の方にすごく共感できたというか。自分の仕事の多くも延期や中止になったのですが、命がおびやかされている方や医療従事者、飲食店の方の苦しさをニュースで見て、その悔しい気持ちを声を大にして言いづらい気持ちが芽生えました。生き死にが関わっていることだから、生き死にに直接関わっていない自分がやりたいことを押し通すことはできないという気持ちがあって。


でも、私は芸術やエンタメの世界で生きているし、自分はそういったもので(影響を受け)形作られているというのを自覚することができて、改めて芸術やエンタメは必要なものだと思い、映画を作ろうと思いました。

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のんと同じ思いを抱いた人が多かったのだろう、うなずきながらのんの言葉に聞き入る学生の姿が多く見受けられた。のんは映画製作に至った経緯について続けた。
のん:自分が美大生の方に憧れを持っていたので、コロナ禍で美大生の方はどうされているのだろうと調べている中で、『卒業制作展ができなくなって、1年かけて作った自分の作品がゴミのように思えてしまった』というインタビューを見て、自分の悔しさと同じように感じて、作品に残したいと思いました。

イベントの聞き手として同席した同大学の伊東順二特任教授は、「芸術はコロナワクチンのように直接、人の命を救うことはできなくても、心にワクチンを打つことができる。そういうものじゃないと、芸術の意味はない」と語り、また、「止まっていては芸術ではない」「コロナはそんな芸術の価値を改めて思い知ることができた経験でもあった」と述べた。

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「自分の魅力を大事に役者をやっていきたい」

のんが声優で参加、主演を務めた映画「この世界の片隅に」が大好きだという学生からは、「過去に演じたキャラクターから引き継いだことや影響を受けたことがあれば聞きたいです」との質問。その答えからは、のんが役者として大事にしているものが伺えた。
のん:影響を受けたという点では、片渕(須直)監督にはたくさん勉強させていただいていて。『この世界の片隅に』は、自分が役者人生を歩んでいく中で、ずっと残っていく作品だなと思っています。

私は自分がやった役を背負っていきたいなというふうに思っていて。役者のお仕事って、どんな役にも染まれるのが一人前みたいな考えもあると思うんですけど、私は寅さん(『男はつらいよ』)の渥美清さんとか、『相棒』の水谷豊さんみたいに、何年やっても新鮮にその役を演じられるっていうくらい、自分の魅力を大事に役者をやっていきたいって思っているんです。


脚本を書く時も、自分が書きたい主題はあるんですけど、『のんがやるんだったらどんなに女の子になるのかな』という視点では考えていました。なので、『Ribbon』で演じているいつかには、『この世界の片隅に』のすずさんを演じた自分のキャラクターも入っている気がしますね。絵を描くっていう部分は同じだし、あんなに自分のモヤモヤした感情を言わないんだけど、なんか思っているんだろうなって感じとか、似ているところがあるかもしれないですね。


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