中谷元防衛大臣は3日の記者会見で、宮崎県新富町新田の新田原基地へのF35B戦闘機配備を今年度中に予定しているとした。8機計画。

29年度には30機配備する予定。


 同基地ではF35Bの垂直着陸訓練が予定され、地元民から批判や不安の声が上がっている。中谷大臣は「F35B垂直着陸訓練実施については新富町等で関係自治体、住民の皆様に説明させていただいている。F35Bの能力発揮のための訓練の一層効率的・効果的な実施に必要なものとして説明したものであり、地元からすると21年度に説明した内容と印象が違うと受け止められることもあるのは当然で率直にお詫び申し上げる」と語った。


 そのうえで「新田原基地における垂直着陸訓練の在り方については、どのような負担軽減が可能か、真摯に検討している」と述べた。ただ検討結果を説明できる時期については「答えられる段階にはない」と理解を求めた。


 防衛省は短距離離陸の訓練を行う場合を除き、平素は通常離陸を行い、緊急時等を除き通常は「垂直着陸は行わない」と説明してきた。しかし、馬毛島の自衛隊施設完成後も(1)緊急時に安全に着陸するための垂直着陸訓練(2)緊急時の垂直着陸に加え(3)艦艇以外への着陸にかかる練度向上のための垂直着陸訓練の一部を引き続き新田原基地で実施させていただきたいと方針を転換した。


 垂直着陸訓練では垂直着陸パッドから約2キロメートル時点(高度約100メートル、時速220キロメートル)から減速しながら約1分で着陸パッド上空へ、ここでホバリング30秒、そこから接地まで約30秒で着陸。着陸地点から75メートル時点での騒音は130デシベル、(離陸時は135デシベル=身体的苦痛を感じると言われるレベルの騒音)、約300メートル時点で110デシベルとのデータがある。(編集担当:森高龍二)

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