病原体を扱う実験について岡山理科大学がHPで掲載している「安全対策マニュアル」では「岡山理科大学内で可能な実験」について「(国立感染症研究所・病原体等安全管理規定に基づく規定で)「レベル1、レベル2」はできるが「レベル3、レベル4は岡山理科大学では不可能な実験である」と明記していることが分かった。


 レベル3は「ヒトに感染すると重篤な疾病を起こすが他の個体への伝播の可能性は低いもの」。レベル4は「ヒトまたは動物に重篤な疾病を起こし罹患者より他の個体への伝播が直接または間接に起こり易いもの」。


 他大学の獣医学部では研究できない「世界に冠たる獣医学部をめざす」として開学なった「獣医学部」が他大学と変わらないレベルの病原体実験能力しか有さないとすれば、レベル3の「鳥インフルエンザH5N1強毒株」研究はできないことになる。レベル3、レベル4の実験が可能になるレベルに設備、人材を整えていかなければ、学部認可の根拠そのものが崩れる。


 政府は2017年6月27日、社民党福島みずほ副党首の質問主意書での質問に「同年五月十日の衆議院地方創生に関する特別委員会において(地方創生担当の山本幸三大臣)が『この既存の獣医師養成ではない構想ということについて、私どもの理解は、例えば、鳥インフルエンザなどの人獣共通感染症が家畜等を通じて国際的に拡大していく中で、地域での水際対策の強化や新薬の開発などの先端ライフサイエンス研究の推進、そういう新たな分野の獣医師養成に関するものであるという意味で、構想が具体化したと考えているところであります』と答弁しているとおり」と答弁書を出していた。


 獣医学部新設が認可された経緯と現況の乖離について、一時的なものなのか、この現況について、岡山理科大獣医学部に関し、国会で確認の議論が必要になりそう。(編集担当:森高龍二)