2019年までのインバウンド政策は計画を上回るペースで上昇し、特に中国人など東アジアからの訪日客の爆買いの影響でドラッグストアも好調を維持していた。しかし、20年に入り新型コロナウイルス感染症の広がりとともにインバウンド需要はほぼ全て蒸発したと言っても良い。
1月22日、矢野経済研究所が健康食品市場に関する調査結果レポートを公表している。レポートによれば、19年度の市場規模はメーカー出荷金額ベースで、8623億円、前年度比0.1%増とほぼ横ばいと推計されている。20年度は8680億1000万円、0.7%増とやはり微増と見込まれている。
19年度は牽引役であった単品通販型が全般的に軟調で成長率が鈍化するなど頭打ち感が鮮明になっていた上、年明け以降は新型コロナでインバウンド需要が激減した影響が大きくなっている。20年度は上期を中心に、コロナ禍による顧客在宅率の増加などで「コロナ太り」などダイエット関連や第一波収束後の運動関連需要が急増しプロテインが大きく伸長するなどの動きが見られ、全般的に健康意識への高まりが需要増につながったようだ。
機能性表示食品の市場規模はメーカー出荷金額ベースで、19年度の2542億8,000万円から20年度の2843億4000万円、前年度比11.8%増と増加の見込みである。健康食品製造・販売企業各社からの積極的な届出と受理件数の増加、商品展開により、市場規模が大きく拡大しているようだ。
一般食品については受理件数が多いものの季節限定のフレーバー展開品が多いほか商品のライフサイクルが短い傾向が見られ、受理件数に比べて市場規模の伸びが緩やかである。一方、サプリメントに関しては機能性表示内容を前面に押し出した広告宣伝を積極的に実施、個々の売上高は僅少だが品数が多く、結果として市場規模の大幅な拡大につながっているようだ。
市場は当面緩やかな成長基調か横ばいで推移する見通しだ。新型コロナを契機として、健康を維持する意識が高まり、その補助手段として健康食品を改めて活用する動きの広がりが期待されている。

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