本仮屋ユイカが主演を務め、平岡祐太と共に繰り広げる「妄想×グルメ」の“新食感”ラブコメディ『片恋グルメ日記』。アキヤマ香の人気コミックを原作とし、2020年にドラマ化した同作が、オリジナルストーリーの続編『片恋グルメ日記2』となってTOKYO MX(東京エリア:地上波9ch)にて放送されている。
前作に引き続き、妄想女子“コロ”こと所まどかを演じる本仮屋に、撮影現場の空気感や作品の見どころ、女優として大切にしていることなどを語ってもらった。(前後編の前編)

【写真】『片恋グルメ日記2』で妄想女子を演じる女優・本仮屋ユイカの撮り下ろしカット【8点】

──今回は2作目ということで、座長として心掛けていたことはありますか?

本仮屋 みんなが自由に楽に過ごせることを意識しました。やっぱり2作目となると、スタッフの方も私たちをとても信頼してくださってるので、平林監督も色々教えて導いてくださるけど、「私たちはどう思うか」「どうしたいか」ということを、とても尊重してくださったので、ぐいぐい引っ張るというよりも、私がのびのび過ごすことで、みんなものびのびしてくれたらいいなという思いがありました。やっぱり作品のムードは、主演のムードによるところもとても大きいと思うんです。私は全身全霊で演技するスタイルがとても好きなので、それをみんなに支えてもらったような感じがします。

──シーズン1で原作の最終話を描き、シーズン2はドラマオリジナルストーリーということですが、原作を離れる難しさはありませんでしたか?

本仮屋 不思議なんですが、シリーズを一作通すと、自分の中にもうコロは生きているんです。それはきっと八角さんを演じた平岡さんや、星くんを演じた兵頭(功海)くんもそうだと思います。だから自分が表現することへの不安はなかったんですが「原作者のアキヤマ先生がどう思うんだろう」という心配はありました。話の終わりに豆知識として「私、コロの一番大好きなサンドイッチは玉子サンドイッチです」というセリフがあったんですが「そんな設定原作になかった!これは勝手に平林監督が書いてるぞ」と思って(笑)。

「どうなんですか」と聞いたら「大丈夫、アキヤマ先生に確認済みです」って。アキヤマ先生が「コロだったらサンドイッチは玉子サンドがいい」とおっしゃっていたそうで「そうだったんだ」と私はそこで知りました(笑)。ただ放送を見て「これがコロなのか」と賛否はあったようなので、ちょっとドキドキはしています。


──オリジナルではあるけど、原作者の方も確認済みの内容なんですね。原作ファンの方も知らないような裏設定が見えるかもしれないのは楽しめそうです。

本仮屋 でも難しさはあります。みんなが納得して、みんなに喜んでもらえる作品にするにはどうしたらいいんだろうと考えると、とにかく彼女自身が大きく成長するしかないんじゃないかと思ったんですよね。きっと皆さんも社会生活を送る上で、他の人に合わせたり、自分が言いたいことを飲み込んだりして、なにかしらちょっとずつの我慢を経験していると思うんです。コロはちょっと変わった妄想癖のある女性ですが、愛に向かって走る姿は共感してもらえるんじゃないかと思っています。

──ツイッターでは作品タイトルでトレンド入りもされたそうですが、SNS上の反応はやはり気になりますか。

本仮屋 もちろん気になるので、めっちゃ調べます。だけど怖いから、ハッシュタグ付きの作品名だけです。フリーな感じで検索すると、賛否の「否」も見えてしまうから...。私は「賛」だけ見たいタイプなので(笑)。

──本仮屋さんから見て、前作よりパワーアップしていると感じるところはありますか。


本仮屋 まずナイスガイの人数が物理的に増えておりますので、どなたにも刺さるメンズが必ずいると思います(笑)。あとは、やっぱりお芝居って信頼関係がとても大切なので、気心の知れている関係だと、それだけで、すごくキャラクターも豊かになるし、濃いシーンになるんですよね。それはこれまでシーズン1で積み上げた時間のおかげだと思うので、そこも楽しんでもらえるんじゃないかなと思います。

──ちなみに本仮屋さん的ナイスガイはどなたでしたか?

本仮屋 私は八角さん...と言いたいところなんですが、本当にすみません。小林亮太さん演じるチームトレーナーの細川が激推しです。細川の登場する回では、平林監督にも「今日、楽しそうだね」と言われるくらい私はウキウキしてたみたいです(笑)。

──食事シーンがすごく印象的な作品ですが、美味しそうに召し上がるのはかなり練習もされたのでしょうか。

本仮屋 私、食べることが本当に大好きなんです。芝居以外にもタレントとして、食事のレポートをする経験があったので、それがとても活きているなと感じます。食事シーンの主役は私じゃなくて食事だと思っているので、いかに食材が美味しく見えるかを考えて、どの角度が良いか、湯気はどうした方がいいのか、ソースを足した方がいいのか、など自分で計算するんです。食べるシーンはとても好きなシーンです。アドレナリンが出ます。
ただ練習はしたことはないです。日々のイメージトレーニングと、食事レポートの経験が活きているんだと思います。あと、一口をなるべく大きくするのは、ギャル曽根さんのスタイルを継承しています。

──習ったんですか?

本仮屋 いや、テレビで「一口を大きく食べるのが大事なんです」と仰ってるのを見て、「私もそれを続けよう」と。それ以降、なるべく口を大きくして食べるようにしているんですが、スタッフの人からは「ちょっとその一口大きくないかい」と言われることもあるんです(苦笑)。

──撮影で印象に残っている出来事はなにかありますか?

本仮屋 私は素直に台本を読むタイプなんですけど、平岡さんはいろんな角度から台本を読む人なんです。特に妄想に力を入れていて、「このシーン、ずぶ濡れで入っていきたいんだよね」とか言うんですよ(笑)。そんなこと台本に書いてないし、「どうしてここでずぶ濡れ?」みたいな。みんなに「次のシーンがあるからダメです」と言われるんですけど、そういうところはシーズン1の時から変わっていないなと思いました(笑)。

【後編はこちら】本仮屋ユイカ “行き当たりばったり”人生観「こんなにくだけた女優になる予定はなかった(笑)」

ヘアメイク:平林輝之(アルール)
スタイリスト:ナカイマサコ
MAISON SPECIAL / MAISON SPECIAL AOYAMA
(03-6451-1660)

▽『片恋グルメ日記2』  
毎週月曜22:00~22:30 (TOKYO MX1)
本仮屋ユイカ 平岡祐太 藤田玲 兵頭功海 大谷麻衣 伊島空 能條愛未 ほか
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