9月27日の卒業公演をもって、NGT48の活動を終える對馬優菜子。ドラフト3期生として2018年にNGT48に加入し、中井りかプロデュースのグループ内派生ユニット「CloudyCloudy」(くらくら)のメンバーとしても活躍した。
今回、くらくらのメンバーである小越春花と卒業を記念して対談。秘められた友情とアイドル人生を振り返ってくれた。

【写真】NGT48劇場で撮影した對馬優菜子&小越春花 撮り下ろしカット

──小越さんは對馬さんが卒業をすることを知っていましたか?

小越 実はたまたま何にも知らずに劇場公演を見学に来ていて。そしたら、急に卒業発表したので、私は怒っています! あんまり人前では泣かないんですけど、このときは本当に悲しくて、泣いちゃって。自分が思っている以上に優菜子の存在が大きかったんだなと思いましたし、心の底から寂しいって思いました。

對馬 うれしい。私は卒業発表を風の噂で聴いて、観に来てくれたのかなって思っていたんですよ。そしたら全然知らなくて(笑)。

小越 普通に公演を楽しみに来たのに、卒業発表しやがってー! って感じでした(笑)。

對馬 はる(小越)ってセンターをやっていることもあって精神的にも強い部分があるし、本人も言うように涙腺が弱いタイプじゃないんです。だから、私が発表してもケロッとしているんだろうなって思っていたら、楽屋で「辞めないで!」ってすごい泣いてくれて、ちょっと驚きました。

小越 ドラマとかで感動して泣くことはあるんですけど、あんまりメンバーの前で泣くことはなくて。
卒業公演でも泣かないで笑顔でお見送りしようって決めていたので、こんな衝撃的でどうしようもできない感情になるのは久々でした。

──卒業を決めた理由は?

對馬 ずいぶん前から卒業して学びたいなと思ってることがあって。その頃から卒業を視野に入れながら活動していたんですけど、ちょうどそのタイミングでくらくら加入のお話をいただいて、まだグループに残って頑張ろうと思えたんです。

──くらくら加入が決まったときのことは覚えていますか?

對馬 本当にびっくりしました。そんなすごいユニットを作るんだって。そして、その中に自分も加えてもらえるなんて思ってみませんでした。

──小越さんは對馬さんがくらくらに入ると聞いたとき、どう思いましたか?

小越 うれしかったし、同時にライバル視もしていました(笑)。だって、りかさんがSHOWROOMで「最近、優菜子がめっちゃ可愛い。あとはるか村」って言うんですよ! 私、おまけみたいになってるーって(笑)。でも、優菜子がいなかったら先輩2人とも喋れなかったし、ずっと一緒にいたので卒業後のことを考えると寂しいです……。

──くらくらのメンバーである中井りかさんと小熊倫実さんから連絡はありましたか?

對馬 2人とも連絡を下さいました。それに、実はりかさんには事前に「卒業します」ということは伝えていて。
りかさんからすると私は急に辞めそうな雰囲気を持たれていたらしくて、「思ったより早かった」とびっくりされていました(笑)。でも、「くらくらのおかげでNGT48の活動がもっと楽しくなりました」と素直な気持ちを伝えたら、「くらくらに入ってくれてありがとう」って言ってくださって。私自身、りかさんに憧れてNGT48に入ったこともあって、その言葉がすごくうれしかったです。

──小越さんとの印象深い思い出を教えてください。

對馬 はるは私がすごく絡みたくなっちゃうメンバーで、楽屋とかふとしたときにいつも隣にいてくれるんです。もしかしたら、ファンの皆さんのなかではイメージがないかもしれないですけど、すごく仲良しなんです。私が一番うれしかったのは、はるがSHOWROOMで配信してたときに私のことを10分くらいかけて褒めてくれていたことがあって。

小越 バレていないと思っていたので、恥ずかしいです(笑)。

──小越さんにとって對馬さんの魅力はどこでしょうか?

小越 人の話を親身になって聞いてくれたり、優菜子は優しさの塊なんです。一緒にいるとネガティブな気持ちからポジティブな気持ちになれるんですよ。しかも、こんなに可愛いのに程よくおじさんキャラなところもあって(笑)。でも、どんなことしてても絶対的に可愛くて、あんまり本人を前では言わないんですけど、中身も外見も大好きなんです!

對馬 なんかもう握手したい……。


小越 え? なんで、なんで(笑)。

──印象的な思い出は?

小越 昔、公演前に優菜子と待ち合わせをしていたとき、尋常じゃないくらいの急な土砂降りがあって。私は運良く折りたたみ傘を持っていたので、髪の毛が濡れるくらいで済んだんですけど、優菜子はびじょびじょになった髪の毛を絞りながら登場してきたんです(笑)。いつも可愛いからそんなイメージがなかったし、本当にびっくりしちゃって! 

對馬 ゲリラ豪雨だったんだからしょうがないじゃん(笑)! 

──他に2人での思い出は?

小越 くらくらで活動してきて、りかさんと倫実さんとは距離は近くなってはいるのですが、やっぱり先輩なので、いつも一緒にいるのは優菜子だったんです。一緒にダンスの振りを確認しあったり、残って練習していました。優菜子がいてくれたから、私もここまで頑張ってこれたと思っています。

對馬 私はくらくら公演ではMCも担当するんですけど、やっぱりプロデューサーがりかさんなこともあって、面白い方向に持っていっちゃうことが多くて。そんなときにいつもオチをつけてくれるのが“はる”なんですよ。だからこそ、私も安心してMCをすることができました。

小越 いやいや、私は優菜子がいないと喋れないんです。なので、優菜子がこれからいなくなると考えたらめっちゃ不安で眠れな……いや、眠れますけど(笑)、今でもどうやったら引き止められるのか考えています。まだ間に合うと思うので、卒業撤回させたらこの記事はちょっと取り下げていただいて……。


──一応お伺いしますが、どんな作戦を考えていますか(笑)?

小越 できたら優菜子の青森の実家に伺って、お父様、お母様から何とか止めてもらうよう説得してもらうとか。あとは、会社の偉い人やまわりのメンバー、ファンも巻き込んで卒業撤回させる雰囲気を作ったり……。

對馬 怖いなぁ~(笑)。

──對馬優菜子のアイドル人生を振り返るとどうでしょうか?

對馬 私がグループに加入したきっかけであるドラフト会議って少し特殊で、合格が決まる前からレッスンや配信などあって、まだアイドルじゃないけどアイドルのような活動をしていたんです。しかも、グループの指名制のオーディションだから合格後もうれしかった反面、「ここでちゃんと成果を出さないと」という責任感と不安がありました。

──元々、どんなアイドルになりたかったんでしょうか?

對馬 私がアイドルになりたいと思ったきっかけはNGT48なんです。青森から新潟のイベントに来たときに、初めて生のNGT48を観て。当時の記憶はあんまりないんですけど、お母さん曰く「私、絶対に新潟に住む!」と言っていたそうです(笑)。だからこそ、こうやってNGT48として活動できたことは本当に幸せでした。

──對馬さん自身、卒業することに後悔はありませんか?

對馬 そうですね。最後は笑って卒業できれば、もうアイドルに後悔はありません。

小越 本人の気持ちが揺るがなそうなので、だったら次は食べ物作戦です! 美味しいものを食べると強く固まった意志もほぐれると思うので。
物で釣ります(笑)。でも、本当に私は今まで卒業していくメンバーの意思は尊重したいって思っていたので優菜子が将来を決めたことはとっても応援したい気持ちは山々なんですけど……、こんなに引き止めたいって気持ちは今までなくて。自分がわがままだってことは分かっているんですが、どうにかいろんな卒業撤回案を出し続けたいんです。

──NGT48を卒業しても、くらくらには残る案はどうでしょう?

小越 それ、いいですね!

對馬 それだったら前向きに考えようかな(笑)。

──最後にこれまで応援してくれたファンのみなさんへのコメントをお願いします。

對馬 約4年半ここまで活動できたのは本当に応援してくれた人がずっといてくれたからだと思っています。卒業を考えてから、ファンの皆さんと会えなくなるということだけが心残りでした。私は前に出るようなタイプではなかったので、もしかすると「もっと自分を出した方がいい」と思っていた方もいたかもしれません。それでも、「そんなところが優菜子の良いところだよ」と応援してくれたファンの皆さんがいたおかげで自分らしく活動できました。皆さんがいなければ今の自分はいないと思います。本当にありがとうございました!

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