【写真】ドラマで熱狂的なアイドルオタクを演じた松村沙友理 撮り下ろし写真【4点】
──えりぴよを演じるにあたって、役作りで心がけたことはありますか?
松村 えりぴよの「人間らしさ」がいいなと思っていたので、声を作りすぎないように心がけました。それと、監督には「さゆりんごが出たら注意してください」と話したんです。グループ時代の自分に近い環境のドラマだから、ふとした時に「さゆりんご」が出てしまいそうで(笑)。あとは特別な役作りをしたわけではなく、オタク仲間役のジャンボ(たかお)さんや豊田(裕大)さんと話していくなかで、自分がえりぴよになっていった気がします。2次元の作品が実写化されることは多いけど、私は2次元の作品と3次元の作品が同じ世界線にないと思っているんです。だから、性格や考え方は寄せても、ビジュアルを寄せようとはそこまで考えてません。えりぴよのコスプレにはしたくないんです。
──熱量の高さはどうですか?
松村 推しに対する熱量の高さが作品の魅力につながっていると思うので、そこは近づけたいと思いました。
──グループ時代、ファンの方から熱量の高さを感じることはありましたか?
松村 はい! コロナ前は、ライブでコールがあったじゃないですか。あの声を聞くとうれしくなりました。今回のドラマを通して、ファンの方たちの苦労が改めてわかったんです。
──ChamJamはライブハウスを中心のアイドルですが、松村さんはあまりライブハウスを経験してこなかったですよね。
松村 初期のZeppがあったと思います。
──撮影でファン側としてライブハウスを体験して、どう感じましたか?
松村 客席に椅子がなくて大変だな、と思いました。基本的に立ちっぱなしになるじゃないですか。その分、アイドルとの距離が近くて、後列にいる(市井)舞菜の表情や細かい動きも見えるので、個人個人を観やすい環境なのかなと思います。
──自分も小さいライブハウスに出たかった、と思いましたか?
松村 うん。やってみたかったです。
──ChamJamは日本武道館を目指していますが、グループ時代の松村さんにとって武道館はどんな場所でした?
松村 あまりアイドルのことを知らないまま乃木坂46に入ったので、「武道館を目指す」という感覚がよくわからなかったんです。でも、初めて武道館に立った指原莉乃さんプロデュースのゆび祭り(2012年6月25日)で、すごいアイドルの方たちと対バンしたことで、「武道館はアイドルにとって夢の場所なんだ!」と感じることができたんです。
──あの時の乃木坂46はライブ慣れしてなかったので、終わってから悔しさを感じたメンバーも多かったと思います。
松村 自分たちが未熟だという自覚はあったし、お客さんも乃木坂46を知らない人ばかりだったので、みんなで話し合って「グループを覚えてもらうために、最初と最後のお辞儀だけは絶対にしっかりやろう」と決めていたんです。アイドルらしさやチーム力では勝てないけど、「乃木坂らしさ」を見てもらう隙間を探して、少しでもいい印象を持ってもらおうと思ってました。メンバー同士でそういったことをちゃんと話し合ったのは、ゆび祭りが最初だったのかもしれません。自分たちで考えてグループの魅力をアピールすることは、アイドルにとって大切だと思うけど、武道館でそれができたんです。
──ファンの知らないところで、メンバー同士の話し合いがあったんですね。『推し武道』でもファンの知らないメンバー同士の会話が描かれてます。
松村 作品で描かれているメンバー同士の会話にリアリティを感じました。
──グループを卒業して1年以上経ちましたが、松村さんの中で一番大きな変化はなんですか?
松村 うーん。楽屋がひとりで寂しいことかなぁ(笑)。乃木坂46のみんなに会う理由があったというか、約束していたわけじゃないけど、仕事現場に行ったらメンバーがいて、何気ない話をしている時間が楽しかったんです。
──乃木坂46を卒業する時に「Wikipediaを見た時に死ぬほど多くの作品に出ている人になりたい」と話してました。卒業後、ドラマでさまざまな役を演じているので、その目標は達成しつつあるんじゃないですか?
松村 私としては「まだまだこれから」という気持ちが強いです。『推し武道』で主演という大きなチャンスをいただいたので、もっともっと頑張ろうと思います。
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▽『推しが武道館いってくれたら死ぬ』(ABCテレビ)
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