NMB48の6期生・出口結菜の注目度が上がっている。彼女の武器はグルメ。
インスタグラムやTikTokで関西グルメを紹介すると、フォロワーは急増。関西で放送されている『土曜はダメよ!』(読売テレビ)にも出演するようになった。注目の“令和のグルメアイドル”にこれまでの道のりを聞いた。

【写真】出口結菜のこだわり編集、インスタのグルメ写真

──小さい頃から食べることに興味があったんですか?

出口 いや、それがなくて。お菓子が大好きで、食事は好きじゃありませんでした。いわゆる食わず嫌いの、好き嫌いが多くて。
保育園の頃は、みんながお昼寝の時間で寝ているのに、私だけ残ってご飯を食べていましたね。リスみたいにほっぺに食べ物を詰めて、「まだ入っているから食べない!」っと言って先生から怒られました(笑)。

でも、小学校に上がって料理を手伝うようになってから、料理ってこんなに大変なことなんだと気づいて。それからは味わって食べるようになり、美味しさに気づきましたね。

小学校3年生で新体操を始めてからは体型の管理をするようになって、お米を食べない時期もありましたけど、高2でNMB48に加入して、体型が落ち着いてからはめっちゃ食べるようになりました(笑)。食べないことでストレスを感じていたら、かえって体調を壊しますし……。


──今はグルメ系アイドルとして注目を集めていますが、最初からグルメキャラになることを狙っていたんでしょうか?

出口 このポジションが空いているなと思ったのは、研究生から正規メンバーに昇格するときでした。先輩と同じフィールドで勝負するためには、「出口結菜=○○」というものがないと戦えないなと思ったんです。そんな、自分にできることは何だろうと考えていた時期に、メンバーから「めっちゃ美味しそうに食べるよね」と立て続けに言われて。じゃあ食で勝負できるんじゃないかとピンときて、自分が食べている動画を撮ってみようと思いました。

──そして、インスタを開設したんですね。

出口 Twitterとの違いを出すためにもグルメ特化でやろうと思って、自分の顔や服を載せたい気持ちをぐっとこらえて、グルメの写真を投稿するようにしました。
その後、TikTokも始めて、動画の形を撮って出しから編集したものにしたり、試行錯誤しながらアップしていました。でも、3カ月もしないうちに更新しなくなりました。

──どうしてですか?

出口 単純に再生回数が伸びなかったからです。しかも当時はインスタとTikTokで違う動画を編集していたので、それが大変で大変で……。両立するのは難しいなと思いましたね。

──TikTokを再開したきっかけは何だったんですか?

出口 私が憧れている吉田朱里(NMB48卒業生)さんと対談させていただいたとき、「どっちも同じ投稿でいいんじゃない?」と言われたことがきっかけでした。
違うことをやらないといけないとばかり思いこんでいたんですけど、同じでもどっちかが伸びればいいのかと楽に考えられるようになって、1本の動画をしっかり作ることを心掛けるようにしました。そうしたら、再生回数がめちゃくちゃ伸びたんです!

──動画編集のこだわりはありますか?

出口 ゆっくり適当に話していたのをやめて、台本を作るようにしました。声のテイストをお店に合わせることもしたし、最初の1秒を大事にもしましたね。TikTokってスワイプしたら、仕様上もうその動画は出てこないんですよ。だから、スワイプされないためには、最初の1秒が肝心で、言葉選びが大事になってくるんです。

──ご家族の反応は?

出口 実家で深夜2時に「んーまい!」とかアフレコしているんですけど、お母さんはそれでも起きないのですごいですね(笑)。
家族は協力的で「RECしまーす」って言うと、「黙っときます」って返してくれます。「よく頑張っている。娘が作った動画とは思われへん」って褒めてもくれますね。

──アイドル活動に加えて、いろいろなお店に行き、動画編集までしているとなるとかなり忙しくなるのでは?

出口 お休みが嫌いなので楽しくやっていますよ。むしろ時間があれば、どこかしらお店に出かけるようにしています。散歩がてら新規店舗も開拓しますし、外観の写真だけ撮りに行ったりもします。


──グルメ系インフルエンサーは多いですし、お店の情報収集がカギになってきますよね。

出口 確かにたくさんいらっしゃるんですけど、「皆でグルメ界を盛り上げよう」という心意気の方ばかりで、実はお互いに情報提供をしていたりします。全国を旅している方もいらっしゃるので、勉強になりますね。

──出口さん自身も大阪だけじゃなく、地方に遠征もしていますね。

出口 和歌山県や鳥取県、新潟県にも行きました。有名な観光スポットは各地にあるけど、その周辺にまだ知られていないスポットもたくさんあるんです。なのでグルメ紹介をきっかけに、その地域が盛り上がってくれたらいいですね。今はまだ地元の方に教えていただくことが多いので、自分で見つけられるようになりたいです。

──最近では関西ローカルの情報番組『発見!仰天!!プレミアもん!!!土曜はダメよ!』にもレギュラー出演中です。

出口 芸人さんが美味しいお店をロケして、スタジオの私たちはクイズに正解すると、そのお店のメニューを食べられるというコーナーがあるんです。食べたいので、毎回めっちゃ真剣に答えています(笑)。

──テレビとなると、SNS以上に食レポが大事になってきますね。

出口 まだ自信は持てていないので、美味しく感じられるワードを勉強していますね。ただ、そのワードを使おうとすると、うまくしゃべれなくなってしまうことが多いので、今は思ったことを言うようにしています。食感と味を説明することはもちろんですけど、いかに美味しいと思っていただけるかも大事なので。

──3月で終了してしまいましたが、ラジオ番組『出口結菜の#ラビグルメ5つ星』(FM大阪)も放送されていました。

出口 とても学びのある時間になりました。梅田周辺のお店を紹介する番組だったんですけど、ラジオは映像がないので説明が大事になってきますよね。サイズはどのくらいで、何色で、ソースは何がかかっていて……としっかり伝えないといけないので、食レポ的にはかなり勉強になりましたね。

──ラジオなのに美味しそうに食べる顔が思い浮かびましたよ。出口さんは特に声がいいですよね。美味しそうに食べる話し方でもありますし。

出口 ほんとですか!? 嬉しいです! 私、自分の声が嫌いだったんですよ。初期はTikTokでも自動音声機能を使っていたくらいですし。でも、吉田朱里さんからも「声がいいんだから、自分でアフレコしたほうがいいよ」と言われて、「尊敬している朱里さんがそうおっしゃるなら……」と思って、自分でアフレコするようになりました。

──今は自分の声は好きになりましたか?

出口 聴きやすいけど、元気すぎるなと思っています(笑)。ただ、それが自分の動画の色になっていくので、元気な動画っていうイメージをつけるためにも、この声でよかったなと思うようになってきました。

──NMB48公式HPのプロフィールには将来の夢に「グルメレポーター」と書いてありますね。

出口 たまにレポートさせていただけるようになって、こういうお仕事は幸せだなと思うようになりました。いつか本格的にやってみたいですし、それだけじゃなくて、お店やメニューのプロデュースをしてみたいと思うようにもなりました。キッチンカーで大阪から全国各地に行ってみるのもいいですね。自分から会いに行って、NMB48を広めたいです!

(取材・文/犬飼華)
▽出口結菜(でぐち・ゆいな)
2001年6月22日生まれ、奈良県出身。A型。6期生。
Twitter:@yuina_laby
Instagram:yui_laby0622