先日、約7カ月ぶりとなる新曲『FRUSTRATION』を発売したSKE48。いい意味で自由な活動ができるグループである一方で、長く活動するグループだからこその課題もある。
それぞれ活動期間も約10年となり、ベテランの域に達した大場美奈須田亜香里がSKE48の未来を語った。(『月刊エンタメ』9月号掲載)
──今回の新曲では新センターに古畑奈和さんが立つことになりました。

須田 違和感ないです!

大場 そうだね。

須田 本人も言っているんですけど“センターだから気負わなきゃ、ああしなきゃ、こうしなきゃ”っていうのではなくて“今、自分が選ばれたことに誇りを持って立ちたい”って言ってくれているので。伸び伸びやってほしいなって思います。

大場 チームKIIでの活動でもセンターの奈和の背中を何度も見てきているので。最近はセンターの自覚を持って、しっかり発言するようになってきて、そこの意識の切り替えはさすがだなって思う。

須田 以前は周りに気を使っていたけど、今は思ったことをやって、思ったことを口にするっていう感じで迷いがない。最近はメンバーともよく絡んでいますからね。

大場 上とも下とも満遍なく絡んでいるかなって。

──MVの撮影現場はロサンゼルスでした。お2人は行ったことは?

須田&大場 初です!

須田 行けるって聞いたときはヨッシャー! って叫んでました(笑)。


大場 だよね! 人生でLAに行けるなんて、なかなかないですよ。素敵な場所だから。

──自分用にお土産は?

須田 歯磨き粉をたくさん買いました。行く前に友達に相談したら「歯磨き粉がいいよ」「白くなるよ」って教えてくれて。ホントは“I LOVE LA”みたいなベタなお土産も買いたかったんですけど、そういうのは空港にしかなくて。

──歯磨き粉はもう使ってますか?

須田 使っています! もう白くなりました!!

大場 すごい(笑)! 

須田 LAに行って歯に自信が持てるようになりました。芸能人として一皮剥けてきた(笑)。

──大場さんは?

大場 私は買うものが思いつかなくて、買うよりも満喫しようと思って。惣田(紗莉渚)や荒井(優希)、松本(慈子)を引き連れて、ハリウッドの看板が見える、住宅地に行きました。街がおしゃれだから写真を撮ったり、ステーキを食べたり。あと、LAでもタピオカが流行っていたので飲みました。

須田 日本でも毎日のようにタピオカを飲んでいるのに、LAに来てまで飲むのかって呆れました(笑)。


──最近、SKE48のお仕事が増えている気がします。実感しますか?

須田 しますね。今まで出たくても出られなかった地元のイベントにもたくさん出られるようになりました。

大場 私たちSKE48は選抜メンバーじゃなくてもフェスに出られたりして。改めて、それができるグループはかっこいいなって。

須田 選抜か選抜じゃないかというだけで、みんなモチベーションが変わらないのがSKE48の良さかなって。1人ひとりが魅力を実感しながら、頑張れているんじゃないかなって思います。

──新しく入った9期生も活躍の場を広げています。

大場 若手がうらやましい! ベテランのイベントってなかなかないから(笑)。

須田 ベテランになると“できて当然”と言われることが増えてくるので。頑張っても褒めてもらえない(笑)。

大場 だよね。


須田 若手に流れていくファンの方もいるし、まわりからは褒めてももらえなくなるし、時々心がポッキリいきそうになることがあります(笑)。長く続けるのも意外と大変なんだぞって。

──卒業生が増え、今のSKE48の状況はどう見ていますか?

須田 卒業は悪いことじゃないと思う。私は、自分の絶頂もSKE48の絶頂もまだあると信じているから、まだいるだけで。長くいるメンバーが卒業するってことはSKE48にいる間に、次にやりたいことが見えてきたってことだからかっこいいです。

──今のSKE48に足りない部分って何だと思いますか?

須田 フェスなど、いろんなアーティストが出演するライブに出させてもらったときに安定感のある盛り上げ方をするっていうのが課題かなって。初めて観た人にもSKE48のライブを楽しいって思ってもらえるようになりたいですし、SKE48って何でこんなに一生懸命なんだろうって、観た人が不思議に思っちゃうぐらい全力パフォーマンスを見せたい。もっとダンスのスキルを磨きたいなって。

大場 そうやって、初見の方を一気に取り込めたらいいけど、難しい部分もあるよね。

須田 確かに、私たちの魅力の1つが「親近感」なので、ひと目見ただけだと……。

大場 劇場のあの距離感とか、迫力も売りの1つだから。

須田 メンバーの人懐っこさとかね。
そこを新しいファンの方にも感じ取ってもらえるようにするのも課題だね。SKE48のファンの方って本音を言えば言うほど、ついてきてくれるイメージがあって。

大場 そう。だからベテランのメンバーは、ファンの方に、いろんなことを伝えていて信頼関係を築いているよね。そういう昔からのファンの方を大事にしながら、いろんな方たちにSKE48の魅力を知ってもらいたいね。

──今後は、どんなSKE48を作っていきたいですか?

須田 アイドルをやっていてよかったーって言いながら、それぞれの得意分野で活躍できるようなグループになったらいいなって。アイドル経験を活かして次の道に進んでもいいし。

大場 いい意味で自由にやっていったらいいなって思いますね。何でもかんでもやればいい、じゃなくてみんながやりたいことに対して、最善策を選んでいければ。

須田 やりたいことを、やりたいって言えるのはすごくいいと思う。

──今回、新曲もサウンド的に新しい試みをしていますね。

須田 今回の曲は勢いのあるブラックミュージック テイストな楽曲で本格的なラップが入っていたりと、これまで生きてきて触れたことがないジャンルです(笑)。
服屋さんでこういう曲がかかっていたらソワソワするくらい。こんなおしゃれな曲を、まさか自分が歌う側になるとは思わなかったです。

大場 これから新しいSKE48を見せる、1曲目がこの曲なんだなって。今のSKE48のファンの人たちだったら、どんなジャンルでも楽しんでくれるんじゃないかなって思うけど、私たちもドキドキしていますね。

須田 そうだね。

大場 最初はびっくりするかもしれないけど、聴いているうちに好きになってくれると思うし、たくさん聴いてほしいですね。

(取材・文/林将勝 撮影/武田敏将)
▽須田亜香里(すだ・あかり)
1991年10月31日生まれ、愛知県出身。A型。3期生。チームEリーダー。ニックネームは「あかりん」。

▽大場美奈(おおば・みな)
1992年4月3日生まれ、神奈川県出身。
A型。9期生(AKB48)。チームKIIリーダー。ニックネームは「みなるん」。
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