【別カット7点】折田涼夏、撮りおろしカット
「スタイルブックを作りたいというのは、なにも昨日・今日で急に出た話ではないんです。18歳のときからずっと『スタイルブックやりたい! 出すなら20歳の夏がいい!』って言い続けていたんですね。だからもう内容は2年越しで熟考しました」
現在、折田涼夏はSNSで美容やファッションを発信する立場だが、そうしたジャンルの知識は雑誌を見ながら吸収したという意識がある。だから「いつか自分も1冊の本にまとめたい」と考えるのは自然なことだった。Z世代であるにもかかわらず、紙媒体への思い入れが強いのだ。
「簡単なメイクの紹介くらいだったら動画でもできるんですけど、やっぱり細かいニュアンスが伝わり切らない部分もあるんですよね。それと自分の想いをしっかり伝えるという意味では、やっぱり活字のほうが向いている部分はあるじゃないですか。なにか残せる形のものにしたかったという気持ちもありました」
出版社サイドとの打ち合わせでも、最初の段階から矢のように企画を出していった。「涼夏になれるヘア&メイク」「リアル毎日ごはん」「私服コーデ紹介」「SNSで募集した質問に回答 Q&A100」「豪華ゲストとのスペシャル対談」などの充実したコンテンツは、すべて折田の温めていたアイディアがベースになっている。
「カメラマンさんに対しても結構わがままを言ってしまったんです。
夏というイメージを前面に出した本にしたかったので、撮影のロケーションについても結構細かく口を挟みました。私としては海を絶対に入れたかったんですよ。最初の撮影計画では室内の撮影が多かったんですけど、急遽、直前になってから差し替えていただきました。スケジュールがギリギリだったから、雨が降ったら即アウト。一か八かで撮影に臨みました」
そんな折田が一貫してこだわったのは「リアル感」。食事内容やコーディネートも取り繕ったようなテイストではなく、折田の日常そのものを収めている。「りょーかみたいになりたい!」と憧れる女子から「普段、どんなものを食べているんですか?」「普段着はどんな感じなんですか?」と尋ねられることが多いため、ありのままを見せたということだ。
「念願だったスタイルブックの発売が決まって、いの一番に考えたのは『痩せなきゃ!』ってこと。週2でジム、週1でエステ、毎日1時間は有酸素運動。
ファンからは「SNSでは見えなかった姿が新鮮!」という声が多く寄せられた。特にエッセイの中で真剣に語っている“仕事論”は、世代や職種を超えて納得させられるだけのストイックな内容だ。
「正直に言うと、これは載せるかどうか悩んだんです。私が裏でどんなことを考えているかなんて、SNSを楽しんでいる人からしたらどうでもいいのかなって気もしましたし。だけど本音でぶつかるというのがこの本の趣旨なので、そこはさらけ出していこうって思い直しました。恋愛観もそうなんですよ。なにもここまで書く必要はないのかもだけど、全部オープンにしないと自分でも納得できなくて」
新しい時代を切り拓くのは、いつだって既存の発想に縛られない革命家だ。折田涼夏のユニークな感性は、SNSというフォールドを飛び出して、世界を明るく照らし始めている。
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