放送初回に「オトナの土ドラ」シリーズ最高視聴率を獲得、連ドラ9年ぶり主演の池脇千鶴の等身大の演技が共感を呼んでいる『その女、ジルバ』。後半戦は、主人公・笛吹新(池脇)を中心にそれぞれの幸せを模索しながら生きるリアルな女性の姿が視聴者の共感を呼んでいる。
新が超高齢熟女BAR「OLD JACK&ROSE」に出会ってから、回を追うごとに輝きを増す姿にも注目だ。

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13日(土)放送の第6話で突然店に現われ、アララに花束を贈った白浜峻輔。イケメン度と対応のスマートさに、気持ちが揺れるアララ。でも店にやってきたのには、ある理由が…。アララにも、「OLD JACK&ROSE」の面々にとっても、後に大きな影響を与える謎の男・白浜を演じる竹財輝之助に、話を聞いた。

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――ドラマの感想と今回演じる白浜峻輔について教えてください。

竹財 僕も主人公の新と同じで現在40歳で、つい年齢のことを言うことが多くなりましたが、そんなことを気にするのが馬鹿らしくなるような作品ですね。お姉さま方の力強いセリフが印象に残ります。

僕が演じる白浜は一言で言うと“謎の男”でしょうか。ブラジルをルーツに持っている根無し草ですが、その部分はあまり見せないようにしようと監督ともお話していて「この男、何かあるのでは?」とミステリアスな部分がうまく表現できればと思っています。

――池脇千鶴さんと共演された感想は?

竹財 素晴らしい俳優さんだと思っていましたが、現場に行くと僕の知っている池脇さんがいなくて、すでに存在自体が“新”そのものだったんです。(BARに飾ってある)ジルバの写真も、池脇さんの表情が素晴らしく圧倒されました。
撮影は緊張感を持って身の引き締まる思いで臨むことができました。池脇さんには俳優とプライベートのスイッチの切り替えなど、色々聞いてみたかったですね。

――竹財さんご自身“40歳”という年齢に重みを感じることはありますか?

竹財 年齢を重ねて「今、脂が乗ってきている時じゃない?」と言われることは多くなりました。でもここ最近、体と頭のズレを感じる時もあります。何でもないところで転んだり、階段につまずいたり(苦笑)。キャリアを積んで仕事ができるようになってきた一方で、体力は落ちていくような、反比例を感じる年代です。

それもあって、10㎏近く体重を落としたのですが、よく動けるようになって調子がいいんです。この体力を維持していきたいですね。

――男性から見てBAR「OLD JACK&ROSE」の魅力はどこにあると思いますか?

竹財 僕も仕事で地方に行くと、数人でスナックのようなお店に入る時もありますが、こんなに綺麗で元気でパワフルな人が揃っているお店には出会ったことはありません。玄関のドアに「40歳以上」と書いてあるホステス募集の張り紙を見かけたら、興味本位でつい入ってしまうでしょうね(笑)

BAR「OLD JACK&ROSE」の常連さんは年配の方も多くて、おそらく社会的にキャリアがあって、家族にも弱みを見せられない年代の方だと思います。そうした方々にとってこのBARはきっと甘えられる場所なんでしょうね。

――新と「OLD JACK&ROSE」の出会いのように、竹財さんの転機はありますか?

竹財 このお仕事を始めた転機といえば「仮面ライダー剣」(2004年~2005年テレビ朝日系列)です。
ほとんどお芝居をしたことない状態で、カメラマンさんなど現場の技師さんにもたくさん怒られ、アドバイスもいただき、俳優としてとてもありがたかったです。

また「緋の十字架」という昼ドラで(2005年 東海テレビ制作フジテレビ系)で西村和彦さんとご一緒したときに色々教えていただいたことも思い出に残っています。たとえば「胸をつかむ時に一度体を押してから引っ張り上げると動きもつくし痛くない」といった細かいポーズを技術として持っておくといいと教えていただきました。

――視聴者の皆さんにメッセージをお願いいたします。

竹財 背中を押してくれるセリフも多く、それぞれの生き様を感じていただける作品だと思います。コロナ禍のストレスも多いですが「頑張ろう」「この先楽しいことがありそうだな」と思わせてくれるお姉さま方がいらっしゃるので楽しんでいただければと思います。僕の演じる白浜に関しては、ちょっとした異物が出てきたなと思ってくだされば嬉しいです。

◆第7話あらすじ(2月20日放送)
大晦日、「OLD JACK&ROSE」で大掃除をしていた新(池脇千鶴)の前に現れたのは、クリスマスにもやってきた白浜(竹財輝之助)。ブラジル育ちの白浜は、ある目的があって店を訪れていた。その夜、幸吉(品川徹)や真知(中尾ミエ)が語って聞かせたジルバの過去は、かつて地球の裏側で起きた悲劇の物語だった...。年が変わり1月、新は故郷・福島へ。地元でカフェを始めた弟・光(金井浩人)の激励のため、そしてもう一つ、新は実家の両親にどうしても伝えなければいけないことがあったのだ…。
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