ポルティモネンセに所属する日本代表MF中島翔哉(27)は、シーズン終盤にかけて本来のパフォーマンスを発揮できていないようだ。9日、ポルトガル紙『O JOGO』が同選手の現状を伝えている。

 中島翔哉は今年2月に脛骨の骨折や靱帯損傷により長期離脱。昨年8月にプリメイラリーガの強豪ポルトからポルティモネンセへ1年レンタルにより復帰すると、10月17日開催のタッサ・デ・ポルトガル(ポルトガル国内カップ戦)3回戦・UDオリベイレンセ戦でピッチに戻っていた。

 そして昨年11月には公式戦4試合に出場して1ゴール4アシストをマーク。今年2月21日のプリメイラリーガ第21節・CDサンタ・クララ戦では日本代表の森保一監督が視察に訪れる中、同点ゴールをアシストしていたが、リーグ戦でのゴールから遠ざかっている。

 『O JOGO』は「ナカジマ“皇帝”の長い闘い」という見出しのもと、中島翔哉に関する特集記事を掲載。「ナカジマがリーグ戦で最後にゴールを決めたのは17試合前であり、不調が続いている。

昨シーズンの大怪我から回復した後はレギュラーとしてプレーしているが、「小さな皇帝」は、ポルティモネンセに来たときに見せたパフォーマンスから大きくかけ離れているのが実情だ」と同選手の不調ぶりを説明している。

 そして同選手が結果を残せていない原因については「ゴールへのセンスはあるし、攻撃的なアクションも良い。だが、ゴール前でシュートに物足りなさがある。それは、彼の努力が足りないからではない」

 「パウロ・セルジオ監督はナカジマがチームのニーズに合わせる形で『犠牲になっている』ことを強調している。トップ下でプレーすることもあれば、左ウイングや機動力のあるストライカーとしてプレーすることもある」と解説。パウロ・セルジオ監督のもとで起用法が固まっていないことを指摘している。

 なお、ポルティモネンセは昨年12月中旬から今月はじめまでのリーグ戦14試合で6分8敗と苦戦を強いられている。プリメイラリーガ残留争いに巻き込まれる中、攻撃陣の中心選手である中島翔哉としては、自らのゴールでチームに浮上のきっかけをもたらしたいところだ。